特別対談:おやぶん×くぼーん「ドローンで未来はつくれるか」

世界中で注目を集めるドローン。でも、見たり聞いたりするけれど、実際にドローンを手にとって動かした人は1%くらいしかいないのが実態のようです。ドローンを使って、新しいことをやるにも、その開発者が足りていないことが課題になっています。

そのような背景があり、ドローン大好きくぼーんは、近くにあったドローンを手に取り、アイクラフト株式会社の先輩である、かなたおやぶん(以下、おやぶん)に、突撃インタビューに駆けつけました!

おやぶんは、制御系システムの開発者であり、その道25年以上のプロフェッショナルです。合理的で柔軟な発想をもつおやぶんに、ドローンに関する未来の話をしたら、このようなカタチになりました。
ぜひ、楽しんでいってくださいヽ(=´▽`=)ノ

くぼーん:こんにちは、おやぶん。最近はドローンにハマっておりまして、今日はその魅力を伝えにやってきました。

おやぶん:うさんくさいなぁ(笑)

くぼーん:ははは、いきなり強烈なジャブですね(笑)ニュースで話題になっていると思いますけど、例えば、アマゾンではドローンで宅配を始めたり、日本では道路の点検や測量などに利用されておりまして、産業界からも注目を浴びています。

農業では、ラジコンヘリの代わりに農薬散布に使われ始めていまして、昔は数千万したラジコンヘリが、産業用のドローンだと数百万に下がるので、導入が進んでいるそうです。

おやぶん:ぜんぶ、うさんくさいなぁ(笑)荷物を運ぶなんて、バイク便のほうが安いやん。わざわざリスク高くして、空で運ぶ理由ある?

道路の点検や測量も、ほんとにドローンじゃなくちゃダメなの?望遠カメラでええんちゃう?

ラジコンヘリって農薬散布している農家なんて、この辺で見たことないぞ。

【教訓】ドローンの話は、うさんくさい(笑)

くぼーん:ははは、ストレートが入りましたね(笑)ニュースの話はさておき、これDOBBYという手乗りドローンの走りで、2年くらい前に4,5万で買ったんですよ。

ドローンには大きく3つくらいの区分けがありまして、趣味のためのトイドローン(数千~数万)、空撮とか仕事でやるためのドローン(数十万)、農業や測量などの産業用ドローン(数百万)に別れています。

これは、高級版のトイドローンなんですけど、買って二日後に、間違って用水路に落としちゃって、もう飛ばないんですね(笑)ドローンって、当たり前ですけど、落っこちるんですよ。

【教訓】ドローンは落ちるもの。

おやぶん:俺の発想が乏しいからやと思うんやけど、飛ぶだけやろ?空撮とか以外で、利用用途なんて思い浮かばへんな。

姫路城の三の丸広場で、ドローン対戦とかやったらいいんちゃうかな。やるなら遊びくらいやろ。サバゲーやる人とか、趣味でけっこうお金使うらしいで。

くぼーん:あ、なるほど。確かに。儲かりますかね?

おやぶん:知り合いにコスプレイベントやっている人がいるねんけど、これがけっこう儲かるらしい。

コスプレやっている人って、変わった場所で写真撮りたいらしいねん。例えば、自動車のスクラップ工場とかでコスプレしたら、なんか世紀末の雰囲気みたいやろ。

普段は入れない工場みたいなところと交渉して、そこでコスプレイベントをしたら儲かるらしい。そこにドローン空撮オプションとかつけたらどうやろ?

【ニーズ】コスプレイヤーのヒトは、変わった場所で、変わった写真が撮りたい。

くぼーん:ははぁ、なるほど。

おやぶん:コスプレやっている人が集まると、それと一緒に追っかけのカメラ好きの人も来るねん。その人達からもお金をとれば、さらに儲かるという仕組みや。

くぼーん:なるほど、勉強になりますm(_ _)m

おやぶん:これ、空しかあかんの?水中いけるやつあるん?

くぼーん:最近、水中ドローンが出てきましたね。電波や電源供給の課題があるから、これからってとこみたいですけど。

おやぶん:そっちのほうが需要あるけどな。空からやったら、魚釣りとかどうやろ?

くぼーん:それはYouTubeで動画見たことありますね。海の上だと落っこちたら大変だから、商売にはならないでしょうけど。インスタ映えする写真や動画は撮れますね。

おやぶん:せやろ。最近の若い人、ほんまインスタ好きやな。ずっと見とるわ。なんでやろ?

くぼーん:近頃ツイッターはへこむような投稿ばっかりやから、楽しい雰囲気のインスタに流れているらしいです。最近は短い動画をつくってアップするのが流行っているらしいですけど。

おやぶん:そのあたりの情報をキャッチアップする力が落ちてきたな。もう歳やわ(笑)

くぼーん:ははは、まだまだですよ。ちょっと方向性が変わるんですけど、ドローンの操作ってスマホでもできるんですけど、リモコンつかって操作するんですね。

スティックが2つありまして、日本は「モード1」というラジコンヘリ時代からある操作が主流です。

右のスティックで上下左右、左のスティックが前後旋回ですね。操作が難しいので、いい脳トレになりまして、その観点からお年寄りの方をターゲットに、ボケ防止に使えないかなと。 

おやぶん:あかん、あかん。変数多すぎるわ。 
    
誰が、そんな難しいコントローラー使うんねん。     

難しすぎて、すぐに飽きるわ。

【教訓】ドローンのコントローラーは難し過ぎる。

くぼーん:そうなんですよ。僕も操作が難しいので、トイドローンは三日で飽きました(笑)

あるとき、ふと思い立って、猛練習したら、かなり上手に飛ばせるようになりました。

最近は、ホバーリング機能があるので、初心者でも安定して飛ばせるようになりましたよ。

おやぶん:普通の人は、練習なんてせえへんよ。例えば、旅行にドローン持っていくとするやろ。そこで、写真撮りたくなるやろ。空中から写真撮るだけで、十分おもしろい画像になるやろ。

ボタンひとつで勝手に上昇して、写真撮って、降りてくるくらい簡単にしないと、みんな使わへんわ。

【教訓】普通のヒトは練習しない。ボタン一つで動くものをつくること。

くぼーん:あー、なるほど、アマゾンダッシュボタン的な。そういう発想は、なかったなぁ。やっぱり僕も世間から見れば、オタクの一員なんかな(笑)

おやぶん:だいぶ変人やから、意識したほうがいいよ(笑)

くぼーん:ははは、恐縮です(笑)じゃあ、リモコンのカタチを変えると、新しいルールのドローンレースとかもできそうですね。

【教訓】ルールはつくるものだ。

おやぶん:上下の動きは自動でええねん。二次元の前後左右だけ、後ろはあんまりないやろ、それだけに集中できるシンプルなもの作らんと。

車のハンドルの延長線上で動かすくらいの馴染みがないと。

くぼーん:ファミコンくらいの難易度のインターフェイスにするわけですね。なるほど。

チェスの世界でも、人間と人工知能がコラボするケンタウロス型が強いらしいですね。

ルールから変える柔軟な発想ができるのは、人間の強みですね。

おやぶん:そういうこと。ボタン一つで操作するシンプルさや。

これ、被写体を中心に、360度ぐるーんとコンパスみたいに回って写真を撮る機能とかあるん?

【教訓】Simple is the best.

くぼーん:最近のは、そういう機能がつきましたね。それこそ、ボタン一つで写真が撮れます。

おやぶん:そういうとこやねん。ユーザがほしいのは。

そこをオプションとして開発する。

くぼーん:なるほど。

おやぶん:そこをデジタル化すると、ありがたみがなくなるやろ。

だから、ファミコンのソフトみたいに、なんかカード指したらオプション機能がつくというカタチで売るねん。

【教訓】オプション機能をモノで売れ。

くぼーん:確かに、僕らのIT業界は、その戦術がヘタで、随分苦労しましたからね。見えないものに、ヒトは簡単にお金払わないですよ。

やっぱり、ものですね。もの。ものを忘れてますよ。

おやぶん:これ音出せるん?音響システムとして使えるかもしれへんで。

くぼーん:バッテリーが20分しか持たないという弱点はありますけど、短時間の音響パフォーマンスとして利用するのは、おもしろいかもしれませんね。

【アイデア】ドローンから音を出す。

おやぶん:これ、レーザービーム出せるん?空中からプロジェクションマッピングで、立体構造を映し出せるかもしれへんで。

【アイデア】ドローンから光を出す。

くぼーん:その当たりは、いくつか事例が出始めたところですね。いやぁ、おやぶんと話すと、いろいろ発想が広がります。本当にありがとうございますm(_ _)m

おやぶん:そうかなぁ。当たり前のことしか言ってへんけど。

くぼーん:そういう発想が、僕には、足りていないのだなと実感しました。もっと精進します!!

対話は、この後も大いに盛り上がり、十進数の考え方自体が間違っているという話、量子論と麻雀の直感力が似ているという話、理化学研究所の加速器とビックバンの話、ユダヤ人の金融光学とスケールフリーネットワークの話など、アタマオカシイヒトになって時間が過ぎていきました。




      

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