【イラストレーターを目指す人へ】“わたし流”の働き方とは
イラストレーションコース研究室から『京都芸術大学通信教育部 イラストレーションコース(KUA)講師インタビュー第1弾』をお届けします!
「イラストって仕事になるの?」
「最初の仕事はどうやってとればいいんだろう」
「学生のうちに何をやっておいたらいいの?」
このような悩みを抱える学生さんに少しでもヒントになればと思い、KUAで添削講師を務めるはーみん先生にインタビューをしてみました。
自分にあう仕事スタイルで好きな絵を描き続ける
ーー現在のお仕事について教えていただけますか?
現在は、ひと月の半分ほどイラスト関連のお仕事をしています。最近のお仕事ですと企業のPRイラストや教科書の挿絵を描かせていただきました。月の残り半分はイラストとはまったく関係しない仕事をアルバイトとして続けています。さらに月末になると京都芸術大学イラストレーションコースの添削講師の仕事が加わるという感じです。
ーーはーみん先生には添削以外にもKUAのさまざまなコンテンツにご協力いただいていますよね!いつもありがとうございます。
昨年度は講師ラジオで今まで描いたイラストの説明をさせていただいたり、KUA公式noteで勉強法についての記事を書かせていただいたりしましたね。
▼はーみん先生の講師ラジオはこちら▼
▼はーみん先生のnote記事はこちら▼
ーー講師ラジオで学生時代、美術の学校に通っていたとおっしゃっていますよね。絵の学校を卒業してすぐイラスト関連のお仕事に就いたのですか?
いえ、美術の学校に通ったのは高校だけですし、イラストを本格的にお仕事にし始めたのは高校卒業から10年経った頃です。幼少期から絵を描くことが好きで美術系の高校に進んだのですが、どうしても人がいる場所で絵を描くことに慣れなくて。高校卒業後は美術大学に進まず、アルバイトで生計を立てながら独学で絵を学び続けました。
デッサンなどの基礎技術を高校で学べて良かったと思っています。ただ、イラスト制作に関しては「数学」などと違って「万人が納得する正解」がないので人から学ぶだけでなく、自分でも学び続けることが必要だと思うのです。フレキシブルに時間の調整がきくアルバイトという働き方を選んだ理由も、独学を続けて技術のブラッシュアップをするためです。
ーー自分自身にあった働き方で絵と関わり続けているんですね。
生活していくためには、正社員として就職するべきなのではないか。副業としてイラストレーターになる道もあるのではないかと思ったこともあります。でも私の場合、フルタイムの仕事をしてしまうと精神的余裕がなくなり、絵を描かなくなってしまう気がするのです。
それと同時に絵を描くことだけは止められない、いわば「自分の軸」になっています。大好きな軸をぶらさずに生きていこうと思い、必要な分だけをアルバイトで稼ぎながら絵を描く今のスタイルに落ち着きました。
考え方を変えたことで継続でき仕事に繋がり始めた
ーー「イラストレーターになろうと思うと描けなくなる」とおっしゃっていたのも印象的でした。
以前は「イラストレーター」になることを目標にしていました。しかしそこを目標にすると、「イラストで食べていかなくては」「仕事につなげなくては」といった雑念に囚われてイラスト自体のクオリティーが落ちていることに気づいたのです。
クオリティーが落ちれば余計仕事には結びつかず……。今思えば極端な話ですが、「イラストが仕事にならないなら別の仕事を探さなくては」と思い、約10ヶ月完全にイラストから離れる経験をしました。
イラストを描かない日常は私にとってやりがいがなく、ただ疲れを感じるだけでした。それからは目標を「クオリティーの安定」に切り替えて、「とにかく良い作品を描こう」という考えに変えていったのです。
「良い作品」かどうかを判断する材料としてSNSを活用しています。「いいね」の数が自分で決めた基準より多ければ「良い作品」と捉えています。もちろんSNS自体が心の安定を乱す原因にもなってしまうので、「いいね」の数を気にしすぎないように距離感を大事にしなくてはいけないのですが。
ーーSNS発信をする上で距離の取り方以外に工夫しているポイントはありますか?
2つの点にこだわっています。
継続して定期的に更新
イラストとセットでタイトルを添える
まずはフォロワーさんに忘れられてしまわないように、1ヶ月に1回は必ずイラスト投稿をしています。私は絵を描き上げるまでに時間がかかるほうなのですが、1ヶ月以上は期間を空けないよう意識しています。
スピードをあげて投稿頻度を増やしたい思いもありますが、そうすると今度はクオリティーが疎かに……。バランスを保ちつつ継続しています。自分にあったペースで続けてきたことで最近では「Twitterを見て」と言う人からの仕事依頼が増えています。
もう1つのこだわりポイントはタイトルです。タイトルはイラストに比べて「添え物」のような扱いをされやすいですが、私はタイトルの雰囲気も含めた「いいね」だと思っています。漢字だと堅すぎる印象になると思えばひらがなにして、絵と文字両方の組み合わせで創作・発信をしています。
ーー焦らずコツコツ続けることが本当に大事なんですね。継続するためのモチベーションが保てなくて困っている人も多そうです……。
私も描く気分になれないときはあります。そんなときは絵のことを考えずに一旦完全ストップ。それでも仕事だと締切があるし、描かなくては進まないので嫌でも少し描き始めてみます。「5分だけでも描いてみよう」という気持ちで描き始めると、思いのほか筆がどんどん進み出すのです。目標を小さくして一つひとつクリアしていくと継続しやすいと思いますよ。
それから、寝る時間はしっかりとるように意識しています。絵を描いている最中は、色ひとつとっても決定や判断を繰り返しています。徹夜で作業してしまうと判断能力が鈍り、「徹夜のクオリティー」になってしまうのです。身体的健康も継続には必須条件ですよね。
「絵を描いて報酬をもらいたい」気持ちの先走りに注意
ーー仕事依頼が来たときに気をつけておいた方がいいことはありますか?
事前の条件確認は丁寧にしておくべきです。特に個人の依頼主だと、タイトル決めや文字入れまでやるのがイラストレーターの仕事と思っている人は少なくありません。「純粋にイラストを描く仕事だけを引き受けたかったのに想定外の業務量になってしまった」なんてことも。
駆け出しの頃は「絵を描いて報酬をもらいたい」気持ちが強くなりがちですが、依頼されている作業範囲をきちんと確認したり、対価にあっているか見極めたりすることも肝心です。
ーー最後に学生でキャリアに悩まれている方にむけて何かアドバイスはありますか?
イラストの仕事はクオリティーの安定が必須で、そのためにも精神面は鍛えておいた方がいいと思います。もちろん人間ですから上がったり、下がったりあると思いますが、気分が落ち込んだときの対処法は今から考えておいたほうがいいです。メンタルの安定がクオリティーの安定に繋がりますから。
実務的なことで言うと、イラストの仕事をするのであれば確定申告の必要性に迫られるでしょう。まだ先の話かもしれませんが、実際に稼ぎ始めて焦るより今のうちから知識として持っておくと慌てずにすむのでおすすめです。
ーーはーみん先生、本日は大変貴重なお話ありがとうございました!
【プロフィール】
イラストレーター。主な実績は下記の通り。
・学宝社「夏の補充学習」「冬の補充学習」数学、社会、理科、国語、英語、各表紙
・「ローソンプリント」にてイラストブロマイド4点販売
・アサヒ飲料 カルピス新商品「カルピスとリンゴ酢」公式TwitterアカウントにてPRイラスト
▼はーみん先生のお仕事履歴はこちら▼
https://haaaaamin.tumblr.com/archive
▼はーみん先生のSNS▼
https://twitter.com/_haaaaamin
https://www.instagram.com/haamin_san/
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