スペイン語世界の食卓から/グアテマラ
中村恵奈さん
在グアテマラ 日本国大使館派遣員
(2021年3月卒業)
¡La comida CHAPINA!
初めまして。2020年度スペイン語学科卒業の中村恵奈です。私は中米グアテマラで仕事をする機会を頂き、2年間の任期でグアテマラシティに住んでいます。学生時代から先住民文化や遺跡に興味があったこともあり、様々な民族が暮らす多文化国家であるグアテマラで刺激のある毎日を送っています。
「グアテマラ料理」
皆さん、いきなりですがタイトルの「CHAPINA」ってどんな意味かわかりますか? 男性形で chapín(チャピン)というこの単語は、グアテマラ人のことを表します。グアテマラ人たちは自分たちのことを guatemalteco / ca ではなく、 chapín / chapina と呼びます。これは「グアテマラの」という意味の形容詞としても使われていて、今回のタイトルにある "la comida chapina" は「グアテマラ料理」という意味になります。"la comida guatemalteca" という言い方もありますが、現地では "chapina" の方を好んで使っている印象があります。
そんなグアテマラ料理の主食はトウモロコシです。トウモロコシから作ったトルティーヤは定番で、食事の際には毎回のようにテーブルの上に置いてあります。
また、トウモロコシを使った料理の一つに「タマーレス」と呼ばれる料理があります。これは粉状にしたトウモロコシをペースト状にし、鶏肉やトマトソースなどを加えてバナナの木の葉っぱに包んで蒸したもので、日本の「ちまき」に少し似ています。
タマーレスは、クリスマスや新年の時期などのお祝いの際に食べることが多いそうです。また、地域や家庭によっては、お米やジャガイモを使用したり、好みの調味料を加えたりするので、味のバリエーションはかなり多いです。
隣国のメキシコや他の中南米地域でもタマーレスを食べるところがあるそうです。是非いろんなタマーレスを試してみてください!
スペイン語世界に関心を持つ皆さんへ
治安の悪いイメージがあり、最初は怖かったグアテマラですが、実際に訪れてみると印象は大きく変わりました。今ではグアテマラの持つマヤ文明の歴史や文化、色鮮やかでカワイイ雑貨、そして優しくて気さくな国民性に完全にハマっています!!
スペイン語圏と呼ばれる国・地域では異なる歴史や文化が存在しており、それぞれの魅力があるので、皆さんにとって新しい世界を知るきっかけになると思います。是非グアテマラにも訪れてみてください!