『アストロボット』をトロコンして任天堂の凄さを思い知る

 『アストロボット』をプレイして、プラチナトロフィーまで取得しましたので、感想などを書いていく。

思い出のスナップたち


 大好きな『Ghost of Tsushima』のボットを見つけました! 誉れは浜で死にましたいわゆるホマハマ後の冥人ですが、ボット化したらかわいい。このような

各種フランチャイズも作品を模したステージが用意さされており、God of Warのステージがいちばんおもしろかったです。しっかりとサイズ感のある北欧神話の神々も再現されており、完成度がかなり高い。未プレイの人たちへの導入としても非常に良い。

ところどころ用意されているピクセルステージは、オブジェクトや敵がピクセル単位で物理演算をされて吹き飛んでいく、脳がキモチいいステージだった。

そして集めた各ゲームからポッドたちが集まる、彼ら彼女らのリアクションを観るだけでだいぶ時間が経ってしまっておりました。

感想

 各種ゲームレビューサイトでのスコアは軒並み高評価を連発しており、ネットや電車の中などプレイステーション5のゲームとしては珍しく広告が様々なところで打たれている。これを観ると、ソニーとしては世間に訴求しやすいゲームタイトルと考えていることがわかる。そんなこんなで以下のように、任天堂における同系統の3Dアクションゲームであるマリオと比較する記事も出てきている。

 結論から言えば、『アストロボット』は『マリオ』にはなれないし、ソニーは任天堂にはなれないと感じた。『アストロボット』についていえば、「もっと出来たよね」という気持ちと今後のプレイステーションのコンシューマゲームに与える良い影響があると思う。

逸した発売時期

 『アストロボット』は、プレイステーション5のマシンパワーをこれでもかと言わんばかり活かしたアクションゲームである。L2/R2ボタンの押し込みの重さやキャラクターの触れているオブジェクトの素材感がわかる繊細な振動など、ファーストパーティだからこそできる要素を活かしたアクションはかなり楽しい。とはいえ、プレイステーション5が発売されたのはもはや4年前であり、今さらプレイステーション5のマシンパワーを活かしたゲームが出されても…という印象を強く感じる。ゲームとしては本当に面白いのに、これをローンチタイトルとしてあるいは1年以内に投入できなかったのは、非常に残念。せっかくキャッチーさのあるタイトルかつキャラクターなので、IPとして成長していく土壌はあるのに違いないのに、為替レートと半導体不足によるPS5値上げのニュースにかき消されてしまう。

お祭りゲーとしてのスマブラとの比較

 「プレイステーションハードの30周年に合わせて開発・発売しているのだ」という主張も理解できる。その一環として、これまでプレイステーションで発売されたゲームの数々のキャラクターやソフトとメディアミックスしているために、このタイミングでの発売になったのだと、理解はできる。そうであるならば、私は、ライバル企業の任天堂の同じようなテーマの作品である『スマッシュブラザーズSP』と比較してしまう。スマブラSPは単純に対戦格闘アクションではなく、任天堂を支えてきたゲームタイトルの要素がこれでもかと詰め込まれており、過去のゲームのキャラクターの詳しい出店や体験版まで投入されており、現代と過去のゲームの架け橋になろうという気概を感じる。『アストロボット』ではプレイステーションシリーズの30年の歴史を感じるものはあったし、一緒に育ってきた(とはいえPSPからだけど)世代としては胸に来るものあったものの、如何せん過去作品との繋がりはカメオ出演レベルにとどまっている。モチーフになったゲーム作品の出展や説明が含まれていないのは不親切に感じてしまい、値段ではない部分で新規ユーザの参入ハードルを挙げていないか?と思わざるを得ない。今後のアップデートで各ボットのモチーフになったキャラクターやゲームの解説をする図鑑機能をつけてPS Storeにすぐ飛べるようにしてください。そうしたらここの文章は全て撤回いたします。

大作(すぎる)ゲームへのアンチテーゼ

ここ最近のゲームの大作化や大ボリューム化が著しいものを感じている。どんなゲームも「サクッと」クリアできるものは減っており、それも任天堂と比べてユーザーの参入障壁が高まっている要因でもある。こと今はゲーム以外にも娯楽が飽和している時代であり、Youtube Shortやリール動画やTiktokによって僕らはイントロすら待てなくなった時代である。そんな時代に、ゲームが娯楽として選ばれるにはどうしたらよいか?

以下の記事によれば、本作の製作者は、だらだらと間延びする長時間よりも濃密な短時間でのゲーム体験のほうがユーザーの満足度が高まると考えているという。私はこの考えに強く賛同するし、それを本作で体現していることを素晴らしく感じる。

 結局のところゲームは「達成感」を味わうことがその醍醐味であり、それをもっとも感じるのはゲームをクリアしたときに感じるのだ。ゲーマーの何人が、ウィッチャー3のエンディングまでたどり着いたのか。ウィッチャー4が発売したとて3をクリアしてからでいいやとならないか。(目の敵みたいにして申しわけないけど、あくまで大作ゲームの代名詞として)
 そんなゲーム業界に一石を投じるゲームがソニーから発売されることには大きな意義があると思うし、ユーザーからのリアクションからみてもそれは大いに成功している。本作に刺激を受けてどのようなゲームが今後発売されていくか非常に楽しみでございます。

以上

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