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夢を諦めないでいられるにはどうしたら良いですか

神奈川大学外国語学部英語英文学科です。今回は外国語学部英語英文学科の活躍する卒業生【Our Proud Alumni】の紹介です!英語英文学科の卒業生であり、現在ジャズピアニストとしてご活躍されている山本真純さん記事が『宮陵会誌』No.73(2024年4月)に掲載されたので紹介します。


 小中学校を訪問し「ジャズの楽しさ」を伝える演奏活動で、生徒に聞かれた質問です。この活動では私が体験した「海外での生活や英語の楽しさ」なども伝えています。私の質問の答えは…。

ピアノを演奏している時間が一番幸せです。

 幼少の頃からアメリカの音楽が身近にありました。4歳でピアノを始め、家では両親が流す洋楽を耳にコピーしながらピアノで演奏し、自然に英語にも関心を持つようになりました。特にアメリカの映画を好んで見ていたため、アメリカへ憧れのような感情を持ち始めました。神奈川大学に入学後、学校内外で異文化、多言語に触れるようになると「アメリカに行って自分の好きなアメリカの音楽を現地で感じたい」という思いが沸き、2年生の終わりに初めての1人旅で、ニューヨークへ数週間滞在することに決めました。ニューヨークでは全てのものが新鮮でキラキラと輝いて見え、「この国で自分の好きなアメリカの音楽を、尊敬するアメリカのミュージシャンと作りたい。大学卒業後は拠点をアメリカに移そう!」という思いを胸に帰国しました。そして大学卒業後ロサンゼルスに移住し、音楽学校で英語と作曲を学び、卒業後はレコード会社に所属し、ミュージシャンとして活動していましたが、新型コロナウイルス禍により 一 時帰国をしました。

 振り返るとアメリカ生活では大変な思いもしたのかもしれませんがその実感はなく、毎日を、ただ前を向きひたすら目標に向かって過ごしていたので、どんな局面でも大変さというよりは夢を叶えている「幸福感」に浸っていた気がします。「私は何でもできる!」、とにかく自分を信じていました。その中で、「TLQ plus」というグループを米ジャズ界の大御所たちと結成しました。私がリーダーで作曲し、アルバムを完成することができ、私たちの音楽はロサンゼルスを中心に大変好まれ、夢が叶い始めたと確信しました。しかし突然のパンデミック。夢の途中で突然帰国を余儀なくされましたが、日本でも応援をいただき、アメリカにいるのとは変わらず、諦めることなく自分の音楽を続けられています。帰国直後は全くどうして良いのかわからず、たった一人になってしまったような気がして音楽をやめることも考えました。ですが、「自分を信じること、自分を好きでいること」という神大での学生生活やアメリカの経験で培った「力」で不安を乗り越えてきました。そして今年の6月には念願のTLQ plusが初来日公演をすることになり、大学在学中に一人で描き始めた小さな夢がたくさんの方から支えていただき、大きなものとなったことを、本当にありがたく幸せに感じています。

 「自分を好きでいること、信じること」、これが冒頭の質問への私の答えです。やはり一番の応援団は「自分」です!そう聞いて笑顔になったあの生徒の夢が叶うことを願ってやみません。チャンスは1度きり!やりたいことは全部やろう!どこにいても私は私なんだから。

ロサンゼルスで結成したジャズグループ”TLQ plus”。レコーディング後”The Village Studios”にて。

山本真純(やまもと・ますみ) 外国語学部英語英文学科卒業生。Masumi Yamamoto名義でロサンゼルスを拠点にジャズピアニスト、作曲家として活動中。全米ビルボードチャートで最高位4位にチャートイン。コロナ禍の2020(令和2)年に一時帰国し、日本で活動を開始。今まで行った公演は全て完売。

山本真純さん

神奈川大学で開催したジャズ公演のチラシ

元記事は『宮陵会誌』No.73(2024年4月)p.35をご覧ください!

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