新型iPadProの存在はこれからのAppleを示す道標だ
皆さん見ましたか新型iPadPro!!!私は一目見た瞬間購入を決意しましたが、実際何が変わったのかわからない方も多いことでしょう。
この記事では新型iPadProのすごいところ、よくわからないところと製品群を含めた傾向を見てAppleが何をしているのかARの話と絡めてやんわりと紐解ければ良いなと思っております。
まず製品ページを見てみましょう。真っ先に目に飛び込んでくるのはiPadProのベゼルレスな画面です。iPadProに搭載されているディスプレイは非常にクオリティの高いモノであり、DolbyVisionに対応している数少ないモバイルデバイスであったりしますが、これは代々そういうものなのでスルーさせていただきます。
これです。本日の題材です。
今回のiPadProはiPhone11Proのようなタピオカメラ…(三眼)に見せかけてiPhone11と同じような広角/超広角レンズを採用しています。センサーとしては超広角側が10MPに変更されており、両方のセンサー12MPを採用しているiPhone11と若干の差はあるのですが大体同じようなものです。
ここで少し昔の話になるのですが、iPhoneに初めて二眼カメラが採用された時のことを覚えているでしょうか。それからiPhoneXSまで、iPhoneの背面カメラは広角レンズと2倍ズームの望遠レンズといった構成でした。
しかし二眼カメラのiPhone11が発売された時、そこに望遠レンズの姿はありませんでした。iPhone11Proは超広角と望遠を追加した三眼カメラを採用していましたが、この進化はAppleが望遠レンズより超広角レンズを重視する決定によるものです。その理由はiPhone11シリーズ発表後(うろ覚え)に公開されたARKit3にあります。
ARKit3という言葉を聞きかじったことのある方は少ないと思います。これはAppleによるARプラットフォームの三世代目であり、A12に内蔵されている高度なNPUによる能力をフルに生かしたモーショントラッキング、ピープルオクルージョンの実装で大きな話題を一部に集めました。
すごいですよね、これ。レベルが違います。ARCoreとARKitの設計の差が如実に表れていますね。ARCoreができるだけ多くの端末にARサービスを提供することを目標にしているのと比べて、ARKitは高度化の道をどんどん進んでいます。
これらの機能は前述の通りA12以降のSoCに搭載されているNPUの能力を使ったものであり、A11以前のiPhoneでは利用することができません。しかしARKit3に関して、A12を搭載したiPhoneXSとA13なiPhone11にも実は違いがあるのです。それが超広角レンズの存在です。
よく考えてみてください。ARは空間を認識する必要があります。ARで猫を召喚するとき端末を動かして周囲の景色を認識させる動作をする必要があります。超広角レンズがあれば高精度・効率化されるのは当たり前です。つまりiPhone11はAR性能アップのために望遠レンズを捨て、超広角レンズと搭載したのです!!!!(たぶん!!!!)
で、話を戻しましょう。iPadProです。ここまでの話を理解して頂けたならiPadProのセンサーに私が大興奮しているのもお判りでしょう!!!そう、
LiDARセンサーです!!!!
タイムオブフライト方式というものを採用し、なんと5メートル先の3D情報を取得することができます。それもかなり精密に。
ARに必要な空間認識もそうですが、いままでRGBセンサーから得られるイメージをベースに機械学習POWERで処理していたピープルオクルージョンまでもがLiDARセンサーによって大幅に高精度化することが予想されます。
さらに!!!!LiDARセンサーによる高精度な3D情報の取得を実現したことにより「オブジェクトオクルージョン」にも対応したようです。これはもちろん物体による遮蔽が可能ということ。ARで表示されたオブジェクトが人だけではなく壁の向こうに隠れるようになります。ヤバい。
iPhone11のような超広角レンズを追加したうえにLiDARセンサーまで搭載し、モバイルARデバイス最強格に躍り出た新型iPadPro。iPhoneXSの高機能NPU搭載、iPhone11の超広角レンズ搭載に続いてのこの動きはAppleのARに対する本気度をこれでもかと表していると感じますね。iPhone12が本当に楽しみです。
ここからは余談です。AppleはここまでARに注力して一体何がしたいんだという話です。こういう話をするのは避けるべきなのですが、以前からAppleがARグラスを発表する、といった噂がまことしやかにささやかれております。
あくまで噂なので発売時期などは触れませんが、この記事で長々と書いたように近年のAppleのARに対する本気具合は尋常じゃないと思います。
ARグラスは視界全てをディスプレイにできる情報量の多さ故、スマートフォンの次のデバイスとして期待されている事もありAppleが目をつけてもおかしくないです。ARに対するAppleの情熱はiPhoneの次を見越してのものかもしれませんね…?(話半分程度でお願いします)
いかがでしたか?←これが言いたかっただけ
新型iPadProのすごさ(というよりAppleのモバイルARのすごさ)が伝わりましたでしょうか。道標とか言いながらARの話ばっかでしたね。今回のiPadProのLiDARセンサー搭載を始まりに今年後半に登場予定の新型iPhoneやさらに未来のARデバイスがどうなっていくのか。これからのAppleに注目です!!!!!
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