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【暇人日記】ウィンナーの行方

今、私の家の冷蔵庫には賞味期限切れのウィンナーがある。
賞味期限切れと言ってもたかだか2日程度であるので、これは賞味期限が切れたうちには入らない。
それに、気づいた時にしっかりと冷凍庫に入れたのだからきっと、平気だ。いや絶対。

ほら、まだまだ行ける

そもそもウィンナーを普段ほとんど食べないわたしの家になぜウィンナーがあるのか。


先々週、スーパーへ行った時のことを思い出す。

「朝から手作りのパンとコーヒーでおうちカフェとかできたら素敵だなぁ。甘いパンよりしょっぱいパンが好きだからウィンナーパンにしよう!」
そんなことを考え、るんるんでカゴにウィンナーを入れたのであった。

その日から2週間、忘れ去られたウィンナーは開けられることすらなく袋ごと冷蔵庫に放置されつづけることになる。
賞味期限が短い、生肉やもやしなどは気にかけることができるのだが、わりと冷蔵庫で日持ちするものの存在感はわたしの中でどんどん薄まりやすい。

そうして極限まで存在感が薄まったウィンナーを発見したのは昨日のことだ。

「あ、ウィンナーパン作るんだった」
ウィンナーはその時点で2日賞味期限を過ぎていたため、応急処置として冷凍庫にいれることにした。

このウィンナーたちをどうするのか少しの間考える。
正直、暇人ではあるけれどパンを一から作るのは結構面倒くさい。
台所、粉だらけになるし。洗い物大変だし。
冷凍庫に保存していつかのお料理で使うことも考えたのだが、それは却下。
なぜなら冷蔵庫から冷凍庫にうつすことで、ウィンナーの存在感はさらに薄まると予想されるし、今後半年思い出されることはないかもしれない。
それではあまりにもウィンナーが不憫だ。

仕方ない、予定通りウィンナーパンを作るしかない。
重い腰をあげて、作り始めた。
時間的に余裕があり暇であることと、手間をかけられることは必ずしもイコールにはならないのだと知った。
そもそも面倒くさがりでやらなければならないことをできるかぎり先延ばしにするから、暇なのかもしれない。

完成!



お腹が空く中作ったので、散らばる強力粉とボウルにへばりつくパン生地にイライラしながら作っていた。

それでもパンが焼ける匂いがお部屋に充満するのはしあわせでしかなかったし、
焼きたて作りたてのパンを頬張ると「おいし〜!!」が止まらなかった。
6個作って、3個も食べてしまった。

本当は今日の夜ご飯は肉じゃがの予定だったのだけど、パン作りに時間をかけ過ぎてしまったためウィンナーパンを本日の夕食とした。


落ち込んだらウィンナーパンを焼こうと思う。
パンが焼き上がるまでは多分ストレスが溜まる一方だが、焼きたて作りたてほかほかのウィンナーパンを食べたら、しあわせを感じないわけがないのだから。

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