いつもと違った視点deNBA
先週、筋肉には前と後ろのグループの他に、内と外のグループがあると書きました。
外は、ラテラルライン(LL)といい、主に力強さと安定性(低さ)、横の動き、細かく瞬発的な動き
内は、ディープフロントライン(DFL)といい、しなやかさ、きれいな姿勢、上と前への動き、ゆっくりとした大きな動き
ということでした。
臨床でも外の筋肉をトレーニングすると体に張りが出てきて力強くなってきます。内の筋肉をトレーニングすると体の緊張が落ちてきて柔軟性が出てきます。
では実際にはどんな動きをしているのでしょうか?NBAから特徴がわかりやすい選手をあげてみます。YouTubeで動画を拾ってきたのでリンクを載せておきます。
まずは、外(ラテラルライン)の特徴が出ている選手、
ケンバ・ウォーカー/ 大きなお尻、その使い方がまさにアクセルとブレーキ。ラテラルラインの大殿筋、それに続く太もも外側の筋膜を突っ張らせ、爆発的な瞬発力を生み出しているのがすごく分かりやすいです。前に進むときも、脚をやや開き気味で進んでいるのがわかると思います。1つの塊になってポンポン飛び跳ねる動き。反対に動きに伸びがあまりないという特徴ですよね。
レブロン・ジェームス/ NBAのキング。フィジカルの強さがハンパない。相手をかわすよりも、体をぶつけて押し込む、撥ね退けるといったプレー。まさに世界最強の空飛ぶ冷蔵庫。体幹は強靭なボックス型で捻じれの動きはあまり使いません。脚はややO脚、横の動きには強そうですね。発達したラテラルラインの特徴がよく出ています。コンタクトには強いのですが体幹を固めてしまっている分、バランスを崩しやすいという欠点もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=umzoJLVAZWs
次に内(ディープフロントライン)の特徴が出ている選手
ジャ・モラント/ 八村君とNBAの同期、渡邊雄太君とチームメイト。現在、新人王争いのポールポジションいます。立つ姿勢は股関節を少し内に向けた姿勢、内の筋肉が優位という証拠でしょうか。前に出す脚も、内腿どうしを擦り合わせるような出し方をします。股関節や骨盤の回旋、体捻るように相手をかわし、2、3歩目、さらにステップからの伸びがすごい。大きな可動域を使って、相手の予想を超える移動距離ですり抜けてしまう。ディープフロントラインを使ったしなやかさ、前へ上へ伸びるような動きという特徴が出ています。
どうでしたか?動いている選手に、先週紹介した筋肉のラインが少し見える気がしましたか??笑
もちろんNBA選手なのでどちらもバランスよく一般の人の何倍もトレーニングしてあります。その上でどちらをたくさん使っているかということです。
バランスよくトレーニングした上で、さらにどういう動きを強化したいかという視点でプラスしてもらうといいと思います。
安定性とアクセルブレーキ、横の動きには大殿筋、中殿筋、、、動きの大きさと柔軟性には内転筋や腸腰筋、足趾の筋力、お腹を引っ込める力を、といったかんじで。