VBScript - 定数(独自の定数、組み込み定数)
定数とは、値を変更できない変数のようなものである。
定数には独自に定義する定数のほか、事前に定義された組み込み定数がある。
独自の定数を定義する
独自の定数は `Const` ステートメントで定義する。
Const constName = expression
constName: 定数名
expression: 定数に入れる値。式での指定もできる。
次のスクリプトは円周率を定数として定義、利用する例。
Const PI = 3.14
'半径4cmの円の面積を求める
Dim ret1
ret1 = 4 * 4 * PI
' → 50.24
'半径8㎝の円の面積を求める
Dim ret2
ret2 = 8 * 8 * PI
' → 200.96
のちのち円周率を変えようとなったとき、定数化しておくと定義変更だけで済むので楽。
Const PI = 3.14159265358979323846 '← ここを変えるだけでOK
'半径4cmの円の面積を求める
Dim ret1
ret1 = 4 * 4 * PI
' → 50.2654824574367
'半径8㎝の円の面積を求める
Dim ret2
ret2 = 8 * 8 * PI
' → 201.061929829747
組み込み定数:色の定数
8種類の基本的な色が定義されている。
vbBlack(&h00): 黒
vbRed(&hFF): 赤
vbGreen(&hFF00): 緑
vbYellow(&hFFFF): 黄
vbBlue(&hFF0000): 青
vbMagenta(&hFF00FF): マゼンタ
vbCyan(&hFFFF00): シアン
vbWhite(&hFFFFFF): 白
組み込み定数:日付と時刻の定数
firstdayofweek
vbUseSystem(0): NLS API 設定を使用
vbSunday(1): 日曜日(既定値)
vbMonday(2): 月曜日
vbTuesday(3): 火曜日
vbWednesday(4): 水曜日
vbThursday(5): 木曜日
vbFriday(6): 金曜日
vbSaturday(7): 土曜日
firstdayofyear
vbUseSystemDayOfWeek(0): システム設定で週の1日目に指定された曜日を使用
vbFirstJan1(1): 1月1日が含まれる週から開始(既定値)
vbFirstFourDays(2): 新年で少なくとも4日ある最初の週から開始
vbFirstFullWeek(3): 1週間全体が含まれる最初の週から開始
組み込み定数:日付形式の定数
vbGeneralDate(0): 日付か時刻、または両方を表示。
実数では、日付と時刻を表示。
小数部がない場合は、日付のみを表示。
整数部がない場合は、時刻のみを表示。
日付および時刻の表示は、システム設定に従う。vbLongDate(1): [地域のプロパティ] で指定されている長い形式で日付を表示。
vbShortDate(2): [地域のプロパティ] で指定されている短い形式で日付を表示。
vbLongTime(3): コントロールパネルの [地域のプロパティ] で指定されている長い形式で時刻を表示。
vbShortTime(4): コントロールパネルの [地域のプロパティ] で指定されている短い形式で時刻を表示。
組み込み定数:文字列の定数
vbCr(Chr(13)): キャリッジリターン
VbCrLf(Chr(13) + Chr(10)): キャリッジリターンとラインフィードの組み合わせ
vbFormFeed(Chr(12)): フォームフィード。Microsoft Windows では使用不可
vbLf(Chr(10)): ラインフィード
vbNewLine(Chr(13) + Chr(10) または Chr(10)): プラットフォーム固有の改行文字
vbNullChar(Chr(0)): NULL 文字
vbNullString(値 0 を持つ文字列): 外部プロシージャを呼び出す場合に使用する。長さ 0 の文字列 ("") とは異なる
vbTab(Chr(9)): タブ文字 (横)
vbVerticalTab(Chr(11)): タブ文字 (縦)。Microsoft Windows では使用不可
組み込み定数:その他の定数
vbObjectError(-2147221504): カスタム エラー番号は、この定数の値よりも大きい値にする。
`vbObjectError` の使用例
Err.Raise vbObjectError + 1000