初個展「Close to you」を終えて
こんにちは!キタオリです。今回のnoteは、先日無事終えた個展「Close to you」について、備忘録の意味もこめて振り返りながら書いていこうと思います。これで最初で最後のつもりで開催した個展なので、かなりの思い入れがあり、このnoteも多少長くなると思います。心して読んでください。笑
1.個展開催のきっかけ
はじめに、そもそも個展を開こうと思ったきっかけについて書いていこうと思います。とは言ってもそこに大層な理由はなく、一度は個展を開きたい、というずっと抱いていた願望だけでした。
また、僕が写真を撮り続けている理由のひとつに、いいと思った瞬間をいつでも見返せるように集めておきたいから、というのがあります。せっかく個展をやるなら、その瞬間を来ていただいた方にも感じてもらい、写真を身近に感じてもらいたいなと、漠然と思っていました。
個展開催の約1年半前のことです。
2.個展に向けた第一歩
個展に向けた準備として、まず最初にしたことは会場の予約でした。昨年9月のことです。会場を予約してしまえばもうやるしかなくなると思ったので、自分を追い込む意味でもこれを最初にやるべきだと考えました。いろいろな場所が候補になっていましたが、最終的な決め手はやはり訪れたことがあるかどうかでした。結局、"siroiro. ギャラリー"さんにお世話になったのですが、実はここで2年ほど前にグループ展をしたことがありました。会場の雰囲気や大体の壁の位置、備品の種類など、わかっていることが多かったので、不安要素を一つでもなくすためにここに決めました。
これが大成功で、詳しくはあとで書きますが、展示レイアウトをスムーズに決めることができました。
3.準備のラストスパート
会場を決めたものの、夏がすぎるとすぐに卒論に向けて動き出さなければならず、個展準備に本腰を入れたのは卒論提出後、個展まであと一か月ちょっととなった1月末のことでした。これ以前にも写真のセレクトは少しずつ行っていましたが、あくまでもパソコンの画面上でした。セレクトに本腰を入れるため、実際に小さく印刷したものを並べ替えてセレクトするためにL版を100枚ほど印刷し、部屋中にばらまいて、あーでもないこーでもないと夜中までうなる日々でした。
それと同時に、展示レイアウトも決める必要がありました。いくら一部屋借りると言えど展示するスペースには限りがあり、写真の数は多くても少なくてもいけません。満足させつつも、もう少し見たいなと思わすことができるラインを探りながら、セレクトを進めました。幸い、会場の雰囲気や壁のサイズなどはわかっていたので、それを元に伝えたいことが伝わるような空間づくりを目指しました。
なんとかセレクトを終えたのが二週間半前。もうスケジュールかつかつです。写真屋さんにプリントをお願いし、額装のお店に額を頼み、ギャラリーの方と打ち合わせをし…と一週間前からせわしなく動きました。間に合わないと言われながらも、そこをなんとか…と頭を下げ、なんとか展示写真が完成したときはかなりの達成感でした。まだはじまってもないのに。
4.個展当日
いよいよ当日の朝です。12時に開場のため、朝9時から設営をはじめました。設営は友達2人にお手伝いを頼みましたが、ほんとにお願いしてよかったです。一人だったら絶対に間に合いませんでした。頼もしい助力のおかげで無事設営も終わり、あとは来てくださるのを待つのみ、となったときはようやくほっとできました。
ありがたいことに、休む暇もないぐらいたくさんの方に来ていただいて、三日間が一瞬でした。僕はゆっくり考えてからでないと言葉にできないので、テンポよく会話するのがあまり得意ではありません。また一度に大勢の人に会うと、疲れてぐったりしてしまうタイプです。それでも写真のこととなると、自分でも驚くぐらいずっとしゃべることができて、ご来場いただいた方といろいろなお話しができて本当によかったです。さすがに三日間の会期が終わったあとは抜け殻になってましたが…笑。
見に来てくださる方はもれなく、写真を一つ一つちゃんと見てくださって本当にうれしかったです。今回は並べ方にもちょっとした仕掛けをしていたのですがそれを説明すると、もう一回見てくる!と言って何周もしてくれる人もいて、作者冥利に尽きるとはこのことか、と思いました。
5.初個展を終えて
三日間を終えて振り返ると、本当にたくさんの方に来ていただいてうれしいやらびっくりやら、とても感激しております。写真で知り合った方、よく撮りに行く友達。大学のサークルの友達、後輩、先輩。家族、SNSで知ってくださった方、など。自分の写真を実際に見てもらえる機会を持てたことは自分に取ってとても大きい経験でした。
個展の題名「Close to you」は、直訳すると「あなたのそばに」という意味です。これには、写真を身近に感じてほしいという思いがこめられており、実際に会場に足を運んでいただいた方には写真を持って帰ってもらいたいと思っていました。そのために、持ち運びしやすいチェキプリントを販売したり、物販を購入していただいた方には壁一面に貼られたL版プリントから持って帰ってもらうような工夫をしました。実際、チェキをその場でスマホカバーの中に入れている方がいたり、L版プリントを手帳にはさんで帰る方がいたりと、このアイデアは大成功でした。
それでは、展示した写真の紹介をしようと思います。スマホで記録用に撮ったものが大半です。
以上です!これ以上ないセレクト、並び、配置ができたと自負しています。
最後に、個展の題名の元になった The Carpenters の名曲、"(They Long To Be) Close To You"の歌詞を引用してこのnoteを締めたいと思います。
壁に飾られたL版の写真が、来てくださった方のもとに星のように降り注ぎますように。
改めまして、ご来場いただいたみなさん、準備や片付けを手伝っていただいたみなさん、siroiro. ギャラリーの方々、遠くから成功を願ってくださったみなさん、個展に関わってくださったみなさん、ありがとうございました!
Yuki Kitaori