人気講師のノート1 分析用語
さて,実際に学生アンケートで常にトップの評価を得ていた授業ノートを徐々に作成していきたいと思います。まずは,このNoteを読んでいただく上での①心構えと②専門用語を紹介します。
①心構え
教養には【絶対に】損はありません。
中学校や高校で学んだこと,さらには大学で学んだことはもう忘れちゃって自分の生活に関係ないよ!って人,いると思います。私も教育関係の職についてなければ三角関数やシュレディンガー方程式なんて当の昔にシナプスの微弱な電流として使われずに脳の中を漂っていたと思います。
でもね。皆さんの周りに,学校や大学で学んだことで生計を立てている人っていますよね?!
教養って保険だと思うんです。
実生活において,保険に入っていなくても大丈夫かもしれませんが,保険に入っていたほうが安心感ってありますよね。学校で学んだ教養もこれと同じだと思うんです。
もしかしたら,明日からその知識を使う必要が出てくるかもしれません。
その時に,【知っている】【昔やったな~】ってすっごくハードルが下がりますよね。一歩踏み出すまでが大事とよく言われますが,そのエネルギーも少なくてすみますよね。チープな表現をすると,
教養ってめちゃ選択肢が広がる
ってことです(ありきたりな表現に帰着して,恥ずかしい)。
②専門用語
分析は,測定対象物に対して【何が】【どれだけ】【どうなった】を調べることなんです。この【カッコ】を専門用語で言うと下記です。
【何が】;定性分析(ていせいぶんせき;Qualitative analysis)
【どれだけ】;定量分析(ていりょうぶんせき;Quantitative analysis)
【どうなった】;状態分析(じょうたいぶんせき;State analysis)
例えば,TVドラマの【犯人の靴の裏】を参考に
赤茶色の粉がついているので,これを分析するとします。
まずは,【これ何?】っとなるので,定性分析をします。そうすると,この土が,鉄(Fe)と酸素(O)と分かるんです。
次は,鉄と酸素が【どれだけあるのか?】っと考えて,定量分析します。そうすると,この鉄と酸素の粉が,だいたい鉄:酸素=2:3の割合だぞ!ってわかるんです。
そして,鉄や酸素が【どんな状態?】っと調べて,状態分析します。2価の鉄(Fe(II) )と3価の鉄(Fe(III))があるね。
じゃー,2価の鉄(Fe(II) )と3価の鉄(Fe(III))の割合は・・・とか,構造は・・・とか調べていくうちに,
あの工場の酸化鉄と同じだ!犯人はお前だ!
っと、(超オーバーに)言うとなるわけです。実際には,もっとスマートにできます(笑)。
この時に、入り口として大事なのは,【定性分析】です。何が含まれているかわからなければ,【どのぐらい?の定量分析】も【どうなった?の状態分析】もできませんからね。
なので
どのような分析方法あるいは機器分析が,定性分析に向いているかを知っておく必要があるということです。
さて,このNoteを通して,分析用語を身につければ,TV番組【CSI(科学捜査班)】や【トレース(科捜研の男)】を,彼氏彼女あるいはお子様と一緒に見ているときに,合コンでTV番組の話題が出たとき
あれは定性分析だな!
とか
早く!定性分析だな!次は定量だ!
っと、言えちゃうかもしれません。(授業時でも同じ話をしますが,学生の反応は皆様の予想のとおりです・・・・。)
本文は以上です。
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