セットにうんこした話
僕がテレビドラマの脚本家としてキャリアをスタートさせたのは2008年。
デビュー作は何かと言われたら「お台場探偵羞恥心ヘキサゴン殺人事件(フジテレビ)」か「御手洗ゼミの理系な日常(TBS)」のどちらかになるのだけど、厳密にどちらが先だったかは忘れてしまった。取りかかったのは「理系」が早いけど、オンエアは「お台場」のほうが早かった、とかだと思う。ちなみに自身の最高視聴率ドラマは「お台場探偵――」の16.7%だ(時代だ!)。
テレビドラマを書かせてもらうようになったのは、うちの劇団スタッフが脚本家事務所のマネージャーを劇団公演に呼んでくれたのがきっかけ。今のマネージャーに「どうか、入れてください!」と頼み込んだのが始まりだった。「うーん……じゃあ、預かりで」と、誰にも望まれない形での、補欠スタート。何とも自分らしい始まりである。
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