机上で随想「極」
食品って軽率に「極(きわみ)」って付けすぎじゃないですか？
極と名のつく食材が多すぎるせいで却って凡庸に感じてしまいませんか？
この間近所のスーパーで買い物してたら「○○兄弟の極白菜」と「4分の1カット白菜」が同じ198円で売られてて涙を禁じ得ませんでした。
この場合兄弟の努力のお陰で極なのに手ごろな値段で買えるようになったのか、値上がり値上がりの日々でスーパーがおかしくなってしまったのかどっちなんだろうね。
あと最近かなり目にする機会が増えた単語に“極旨(ごくうま)”がある。
さも昔から存在しているかのように振る舞っているけど、絶対に造語だし冷静に見ると大分アホの語彙である。大体そうそう極められるものじゃないと思うし。桐生一馬もびっくり
特によく見かけるもので言うと、キムチが挙げられる。
ご覧いただいた通り、常軌を逸しています。
ここまで「とりあえずなんか書いとけ」と感じるものもない。からあげの金賞の方が断然信用できる。
「極」と書かれた食材を適当に持ち寄って鍋料理ができるほどのインフレっぷりと言っていいだろう(舌が壊れるくらい濃いキムチ鍋になる可能性が高い)
そのくらい商品に対して自信を持っているのはもちろん立派な心がけだけど、あまりにも脳死で付けすぎてない？
こうも「極」が蔓延っていては特別感に欠けてしまう。
しかしまぁそうそうキムチを超えるものもないだろうと思っていた矢先、もっとすごいのがあった。
カップラーメン、留まるところを知らない。極どろだの極豚だの、造語のオンパレードだった。
あまつさえ「神」を名乗る傲慢さである。
世の中は「極」で溢れていることは明白だし、更にもうひとつ問題がある。
そう、どれも安そうすぎる。
ものによっては「極」を名乗るに相応しい高級で質のいい商品も間違いなく存在する。
だからこそ、これらのジェネリック極が本物の極のノイズになっていることは否めない。
ちょっと調べてみただけでもすごかった。
こんなの見た後だと
ちゃんと高そうな贈答用のゼリーもアホっぽく見えてしまう。
もし「極」のフォントが被ってたりでもしてたら謝りに行った方がいい。