収量
畑を始めて、三年目。
「年々、益々楽しくなってますか?」
と問われたら、そうとも言い切れないところがあります。
ある意味一年目がいちばん楽しかったと思うところもあったりします。
では、一年目はどんな事をしていたでしょうか?
耕す時は、牛ふんをたっぷり鋤き込んで、F1種の苗を購入し植え付け、その後は定期的に化成肥料を施肥します。
小さかった苗も色濃くグングンと成長して、沢山収穫が出来ました。
「収穫する楽しさ」が輝いていたと思います。
その後、2年目3年目と面積が広まり、牛ふんもほとんど使わず、化成肥料の使用は、ゼロになりました。
所謂、「自然農」のアプローチに影響を受けての事です。
結果、思う様に収穫が出来ない作物も出てきました。
種採りにも意味を見出しましたが、実りが無ければ、「種」は採れないのです。
ある程度の収穫があって初めて家族が食べられる事が出来、更に収穫が出来れば、知人にも食べてもらう事が出来ます。
ただ、一年目の栽培方法に戻る事は考えていません。
収量は落ち、見た目が小さい野菜であっても、その野菜を食べると何とも言えない「滋味深い」美味しさが歴然と存在します。
決して尖がった美味しさではありません。
そんな「食」の経験をしてからスーパーの野菜を見ると、化成肥料で細胞を膨らましたお化け野菜に見えてきます。
そんなスーパーの野菜を食べると、柔らかくてとても食べやすいです。
しかし、奥深い味わいは物足りません。
美味しい野菜作りを目指しながら、
『 限 ら れ た 時 間 』で、
ある程度の収量は確保していくにはどうしたら出来るのか???
今までの栽培について振りかえりつつ、一旦リセットし、今の自分の状況により適したアプローチは何か、Re Design!したいと思っています。
それにしても、「農」は「時」と深く交わった活動ですね。
現代は、「お金」で「時」を買う時代でもありますが、「農」「命」は「時」を飛び越える事が出来ない。
次の夏野菜の栽培は、時が巡らないと出来ないですから。。。
自分の「農スタイル」を組み立てるには年単位の時が必要です。
そういう意味では、「農」を途切れなく、親から子へ繋いでいく事、次世代へ繋いでいく事はとても意味のある事とも思います。