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誰でもできる環境アクション - 気候変動対策の「パブコメ」に挑戦してみよう!

過度な拡散を防止する目的で、おまけの部分(私の過去のパブコメ体験談)のみ有料設定にしていますが、提出までの内容や参考にするサイトなどについてはすべて無料で読めるようにしてありますので、「パブコメにチャレンジしたいな」と考えている方はぜひお読みください

1月16日に「ワタシのミライ」が主催する「緊急開催! こんな結論でいいの?気候危機と日本の責任」を傍聴してきました。

現在、日本では、気候変動対策の未来を決める計画が作られています。その計画がパリ協定の1.5度目標に整合していないとして、再エネ拡大と削減目標引き上げを求めるための院内集会でした。会場とオンラインを合わせて400名弱の方が参加されていたとのことです。

国の法律や計画が作られる時には、広く国民からの意見を聞く目的で、一定期間「パブリックコメント(通称:パブコメ)」が行われます。このパブコメは誰でも提出できるもので、政策に対して直接自分の意見を届けることができる機会です。

「異常気象が続いて暮らしや健康に影響が出てる」「気候変動の影響で将来が心配」「自分も何か環境を守るためのアクションを起こしたい」という方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?


1. はじめに:パブコメって何?

パブリックコメント(通称:パブコメ)は、政策や法律に対して、国民の意見を直接政府に届ける仕組みです。

政府がこれから決めようとしている政策などの文書に対して専用のフォームから意見を送り、省庁はこれらの意見をふまえた上で、最終的な政策案を作成します。

現在は「エネルギー基本計画」と「地球温暖化対策計画案」の2つのパブコメが、1月26日(日)23:59まで募集されています。

2. なぜ気候変動対策としてパブコメを出すの?

この2つの計画は、気候変動対策に重要な政策で、特に「地球温暖化対策計画案」は、今後5年間の日本の温室効果ガス削減の目標について記載がされています。

世界全体での1.5℃目標及び2050年ネット・ゼロの実現に向けた直線的な経路と整合的で野心的な目標として、2035年度、2040年度に、温室効果ガスを2013年度からそれぞれ60%、73%削減することを目指す

地球温暖化対策計画(案)P13 より引用

この目標は、最終的に国連に提出されることとなっています。専門家などからは、この数値は低いと批判を受けており、パブコメが募集される前は、様々な意見が飛び交っていました。ニュースをまとめているので、気になる方は下記の記事を参照してください。

パブコメでは「広く国民の意見を聞く」という目的があるため、専門家だけでなく、専門知識がない市民の方の意見も歓迎されています。そのため、会議の委員になる、デモをするといったことをしなくても、自分の意見を届けることができるため、簡単にできるアクションだと言えます。

また、パブコメとして提出された意見は集約されて、匿名で公開されます。省庁の方と個別のやりとりはできませんが、集約された意見に対して、回答をいただけるようになっています。

3. アクションにチャレンジ!パブコメを出す手順

パブコメを出すためには、公式サイトから文書を確認し、専用のフォームから意見を送信する必要があります。

該当の文書は、「命令などの案」にある「第7次エネルギー基本計画(案)」と「地球温暖化対策計画(案)」というPDFです。パブコメとして意見を提出する際には、①該当箇所、②意見の内容、③その意見を出した理由を明記するようにしましょう。

エネルギー基本計画(案)のパブコメ公式ページ

地球温暖化対策計画(案)のパブコメ公式ページ

また、意見提出の際には、提出先を含む「意見募集要領」や、ある場合には、「意見提出様式」も確認した上で、基本的なルールを守って意見の提出をしましょう。

4.提出のハードルが高い人は専門家のアドバイスを参考にしよう!

今回参加した院内集会を主催している「ワタシのミライ」では、意見を作成するための「5つのポイント&投稿例」を公開しています。

また、一緒にパブコメを書くためのワークショップの開催も随時実施しているそうなので、「ひとりでやるにはハードルが高い…」という方は参加されてみてはいかがでしょうか。

気候科学者の江守正多さんもXでパブコメのおすすめの書き方について解説されているので、かなり参考になると思います!

専門家のアドバイスや、ワークショップの機会も活用しながら、ぜひ気候変動へのアクションを起こしてみてください!

パブコメは難しそうだけど、アクションはしたい」という方は、下記の署名に参加することも1つの方法です。

「署名も含めて、どうしてもアクションはちょっとハードルが高い…」という方は、パブコメのために政策案を読むことを通して、知識の幅が広がるというメリットもあるので、「まずは読んでみようかな」という気持ちでスタートするのもおすすめです!

持続可能な未来のために、日々の小さな行動を積み重ねていきましょう!

おまけ:私の過去のパブコメ経験と今回のパブコメへの意見の準備

ここから先は私の過去のパブコメの経験談と今回のパブコメでどのように意見を準備しようと考えているかについてお話していきたいと思います。この部分については、過度な拡散を防止する目的で、有料設定としておきます。

「気になるな」「参考にしたいな」という方は、ぜひお読みいただけると嬉しいです!

次期生物多様性国家戦略に対してパブコメを出した話

私も以前、Change Our Next Decadeで代表理事をしていた時に、「次期生物多様性国家戦略」に対するパブコメを出したことがあります。

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