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【3分でわかる】生物多様性の科学と政策をつなぐ機関:IPBESとは?

本日12月10日から16日まで、ナミビア・ウィンドホックにて、IPBESの第11回総会が開催されています。

ただ、「IPBESって何?」という方も多いと思います。

生物多様性に関心のある方にはぜひ押さえておいてほしいため、「3分でわかるIPBES解説」記事を書くこととしました。ご関心のある方はぜひお読みください。

*本記事では、概要をできるだけわかりやすく簡略化して記述していますので、詳細や正しい表現についてご関心のある方は、下部にまとめた参考リンクから確認してください。


IPBES(イプベス)とは?

「IPBES」は、「Intergovernmental Science-Policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services」の略称で、日本語訳は「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム」です。2012年に設立され、2024年3月時点で、145カ国が加盟しています。

簡単にいうと、IPBESは「生物多様性に関する科学的な活動」の側面を担っています。

また、IPBESによる成果は、生物多様性条約に基づく国際的な取組や、各国の政策にも活用されています。

気候変動分野で科学的な情報を提供しているIPCCと同様の機関のため、「生物多様性版IPCC」とも呼ばれます。

IPBESの主な役割

IPBESの代表的な活動は「科学的な評価報告書」の作成で、これまでに10の報告書が発表されています。この評価報告書により、生物多様性に関する科学と政策をつなぐ役割を担っています。

特に注目すべきなのは、2019年に発表された「生物多様性と生態系サービスに関する地球規模評価報告書」「100万種の生物が絶滅の危機に」といったメッセージでメディアにも多く取り上げられました。

第11回総会でのポイントは?

現在ナミビアで開催されている第11回総会では、新たに下記2本の報告書の「政策決定者向け要約」が加盟国に承諾されたのち、発表される予定になっています。

・生物多様性と水・食料・健康の関係評価(ネクサス・アセスメント) 
・生物多様性に関する社会変革に関する評価(社会変革アセスメント)

まとめ

「生物多様性版IPCC」とも呼ばれるIPBESは、生物多様性の科学と政策をつなぐ機関です。生物多様性に関する科学的な側面を担っていて、その結果は政策にも活用されています。

今回は2本の評価報告書が新たに発表される予定です。

発表される報告書の内容の紹介は、また別途、報告書が発表されたのちに、まとめられればと思います。

もっと知りたい方向け

過去の報告書一覧

これまでのIPBESの評価報告書に関心のある方は下記リンクの一覧から和訳版のPDFが参照できます。

▼IPBESの成果(IGES)
https://www.iges.or.jp/jp/projects/ipbes/results

参照リンク

本記事は、下記リンク一覧を参照して執筆しました。
詳しく知りたい方は、下記にまとめたリンクも参照してみてください。

IPBES公式サイト ※英語
https://www.ipbes.net/

IPBES 11 Plenary ※英語
https://www.ipbes.net/events/ipbes-11

科学と政策の統合(IPBES)(環境省)
https://www.biodic.go.jp/biodiversity/about/ipbes/index.html

IPBES総会第11回会合の開催について(環境省)
https://www.env.go.jp/press/press_04064.html

IPBESパンフレット(2021年3月作成、2024年3月改訂)(環境省)
https://www.biodic.go.jp/biodiversity/about/ipbes/files/240325 ipbes2024pamphlet.pdf

生物多様性とIPBES(IGES)
https://www.iges.or.jp/jp/projects/ipbes/biodiversity

国連報告書が世界に「警告」:100万種の生物が絶滅の危機に(国際連合広報センター)
https://www.unic.or.jp/news_press/features_backgrounders/33018/

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Kotoko Yadomaru
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