東京百景ー又吉直樹
知ってる人は多分いないと思うが、
私の最も尊敬する文豪の名は又吉直樹です。
はじめて彼の文章と出会ったのはいつだったか、2021年頃かと思う。
『東京百景』
火花やら劇場やら、
代表作といえる小説は他にもあったのだが
なぜかエッセイを手に取った。
まだ田無(ーだれもが一度は田町?と聞き返してくる東京の端ー)に住んでいた頃なので、そこの本屋のおすすめの一冊だったかもしれない。
又吉直樹エッセイあるんだ
そんな軽いノリで手に取った一冊をこのあと3冊買い足すことになるとはこの時つゆ知らず、
人にお勧めしすぎて帰ってこなかった分を2冊と、コーヒーをこぼしてシワシワになった分で3冊。
この本のいいところは、又吉直樹になった気持ちになれるところである。
又吉直樹のいいところは、平凡であるかのような超非凡であるところである。
なんでもないような凡人の私の日常を彩ってくれた。
この本があれば自分は無敵だと思わせてくれる。
なぜ今思い出したかのようにこの文を書いているかというと、人生に詰まった今日またこの本に救われたからである。
文章とは、本とは、この時私のためだけにある。
私をどこか遠くに連れ出してくれるこの一冊を、きっとまた人に勧めては買い足すのだと思う。
p.s
死ぬまでに又吉直樹に会いたい