アセントにおいてエリアコントロールの駆け引きが生まれる理由考察
はじめに
今回の記事ではVALORANTで駆け引きが重要な理由についてアセントのエリアコントロールに焦点を当てて考察をしていきたいと思います。思考実験的なものと思ってください。そして正解・不正解で判断することではないと僕は思っています。
アセントってどんなマップ?
アセントというマップはヴァロの中でもスタンダードなマップとして有名と多くの人が言います。それゆえ難しいとさえいう人もいます。
普通に考えれば「スタンダード」であれば、「攻略法もシンプルかつ簡単」に思えますが、実際にプレイしているとそうではないようです。
なぜなのでしょうか?
答えは5on5という人数にあると僕は思っています。
いざ考察
■5on5ルールに基づくスタンダードなマップとは
5人で攻める・5人で守る。
多くのタクティカルFPSの爆破モード(言い方古い?)では5人対5人が採用されています。なぜサッカーのように11人が主流じゃないのか、OWは6人だし。
今では当たり前となったルールですが、よくよく考えたら謎です。
それはFPSの元祖ともいわれるCS系が5人で始まったからかもしれないし、当時の技術では最高人数10人で遊ぶもしくは、10人でちょうどいい広さのマップしか作れなかったり、いろいろ理由は考えられそうです。
キリがないので割愛!
つまり、「マップが先か、ルールが先か」(鶏が先か卵が先か的な)はここではさておき
アセントってマップが5対5じゃなかった時を考えてみたいと思います。
【条件】
・スキルなし
・正面からの撃ち合いの場合人数の多い方が勝ち(攻めが撃ち合いに勝つ条件)
・180度に近いクロスが組めていたら人数が多くても待ってる方が勝ち(守りが撃ち合いに勝つ条件)
※超人AIMだったら勝てるとか、誰かと左右見ながらほぼ同時に飛び出したら勝てるとかは無し
ex. 1on1の場合
攻め有利すぎんか、と。
ここまでくると運ゲーです。サイトが2つある意味もない。
これを競技的にしたいのであれば、一本道で正々堂々実力勝負の方がまだいいです。つまり格闘ゲームみたいなものでよいということ。
1on1だと攻め有利と、、、ふむふむ。
ex. 2on2の場合
守り側は2人になってようやく勝つ条件でもある180度のクロスが組めるようになります。
例えばということで青い枠でクロスが組めます。
が、思う通りのところに敵が来てくれなければ、先ほど同様運ゲーです。
これも競技にするなら1本道のガチンコファイトで充分です。
てわけで攻め有利。
ex.3on3の場合
閃いた!真ん中のやつが左右両方に対してクロスを組めば2か所守れるじゃないか!
マーケットの負担でかすぎるし、結局攻め先は他にもあるのでやっぱり運ゲー。なんならそこしか確定で守れないなら、A攻め放題。
3on3もまとまって動ける攻め有利ですね。
ex. 4on4の場合
ついに安全に守りが出来るぞ!
と思いきやミッドはがら空き。
なんだこのゲーム、攻めゲーか?
ex. 6on6の場合
ああ、ようやく守り切れると思ったのに!
しかし、いつからか運ゲー要素は少なくなってきているような、、、?
サイト中への主なアプローチ先が以下の4か所だった場合
それぞれの人数の時に4つのエリアに対する攻めの選択肢、守りの選択肢を考える。
1on1=攻め4:守り0
(そもそも守りは1人の時点で勝ちの条件を満たしていない)
2on2=攻め3:守り1
(守りは1か所だけクロス組める)
3on3=攻め2?:守り2?
(守りは一人が2か所見る必要出てくる)
4on4=攻め2:守り2
6on6=攻め1:守り3
4on4からようやくevenな状態に思えるが、4人になることで攻め側は一人1か所進むことが出来る。そうすると守りはどこかで勝ちの条件が必ず満たせなくなりそうだ。
6on6になると確かに抜け道はあるが、守りが有利すぎてバランスが崩れる。バランスの取れたスタンダードって難しい。
では5on5はどうか。
3on3の時のように一人が2か所見れば、3/4のエリアを確保できる。守り有利?
しかし攻めは空いているところを選択することもできるし、2か所を一人で見ている不安定なゾーンも狙うことができる。
例えば上図だと、
攻めの選択肢:Aメイン(勝確)、ミッド(不安定)、Bメイン(不安定)の3つ
守りの選択肢:Aショート(勝確)、ミッド(不安定)、Bメイン(不安定)の3つ
おお、ついにバランスがとれたのではないか同志よ~~
論理が飛躍している、抜けがある、は受け付けません。(飛躍してたらすいません、あとBサイト入れるじゃんとかも受け付けません)
あくまで「5on5のルールにおいてバランスの取れたマップとは」について自分なりに考察しただけなので信じるべからず。
■5人で守るにはエリアコントロールが不可欠?
ここまでアセントが5人でやるときに結構バランスが取れてそうなのはよくわかったと。とはいえどんなマップも結局主要な4か所を5人でどう守り切るかってマップがほとんどだと思います。ただ守り側は無理にエリアを取得しなくてもサイトを守りきる選択肢は常にあります。
ここからは実際にヴァロラントの具体的なシステムやルールに基づいて考察していきたい。
主に防衛側に焦点をあてて考えてみる。
先ほども言ったが1人1か所見るのはまとまってこられた時のリスクが大きい
どっか1か所を守り切ってあとは情報を待っても、攻めが手広く情報を取ってきたら空いてるところに攻められてしまう。
つまり
●守りは「敵の攻め先を限定するため、進行を阻止するため」
●攻めは「敵にどこから攻めるか分からなくさせるため、敵を分断するため」
にエリアコントロールをし、そのあとのマップコントロール(盤面の支配)につなげる必要が生まれてくる。
言い換えれば、そうしないと博打になってしまうから。先ほども書きましたが、守りはエリアを取らずに守り切る選択もあります。攻めも適当に攻め先を選ぶ選択肢もあります。ただ、競技の世界では純粋に勝つことを目標としなければならないので、博打だけでは上がる確率も上がりません。
※もちろんデータや確率をもとに選択するのも一つの技術
しかし注意したいのは、あくまでミクロの勝率を上げる手段、ミクロそのものとしてエリアコントロールは存在していて、撃ち合いやアビリティなど他のミクロ的要素も絡めると、最重要というわけではありません。
とはいえ、適切なエリアコントロールをすれば格上にも勝てる可能性があるということも言えるかもしれません。
つまり
正面の撃ち合いで勝てなければ、人数の少ないところから人数差で勝ち、それを繰り返していけばラウンドが取れるということです。
話を戻して、5人をどのように配置してエリアコントロールしていくのが適切なのか。ここから駆け引きやメタの概念も考慮していかなければならないと思う。
今仮に上のような配置を組んだとする。
守り側の目的はあくまでサイトへの最短ルートを封じたい。4~5人がまとまってくるいわゆるラッシュやセットを止めることが一番で、ミッドに関しては消極的に情報だけを得ようとする。
セットが強力な相手にはこの守り方でいいが、これに対して生まれたメタがミッドコントロール。
ミッドを利用することで挟撃を可能にし、相手の守りを分散させる。もしくは一人で抑えているプレイヤーを倒しに行くことも選択肢になる。
ではミッドを使われたらいやな防衛側は次にどのような行動をとるか
ミッドコントロールに対してカウンターを仕掛ける。
そうするとサイトは空けざるを得なくなってしまうが、ミッドから来る敵を効果的につぶすことが出来る。
そしてここから、攻めはミッドを使うべきか、メインを使うべきか
守りはどちらに来るかを予想してエリアを取りに行くという駆け引きが始まってくる。
駆け引きの中で変則的にエリアを取ることも考えられる。例えばBメインとAショートとか。
このように最終的に盤面の支配=勝ちというチェスのように考えれば、理想的な配置やローテーションはあるだろう。
以上でアセントでエリアコントロールに駆け引きが生まれる理由を推察してみました。
もっと難しくなる要因
しかし、ここでリソースを含めた他のミクロについてもヴァロラントでは考慮しなければならない。
リソースはミクロの中の一つだと思ってます。
基本的にはアビリティを思い浮かべてください。
少ないリスクでエリアコントロールをする際はほぼ必ずと言っていいほどアビリティが必要になります。
エリアコントロールの段階でキルが発生することを前提にしていれば問題ないですが、最終的に5人で攻める・守る(=盤面の支配)を考えているならばプランが崩れてしまうのでエリアコントロールにはリソースの消費が必須になります。
ここでリソースの消費についても駆け引きが発生します。
リソースを一方的に消費した場合、サイトに入るスキルがない、サイトを守るスキルがない、なんてことになりかねません。
逆に敵からは「スキルないからいけるぞ!」となってしまいます。
はたまた、こちらがエリアコントロールにリソースを使おうと思ったら相手が速攻勝負を仕掛けてきてエリアコントロールのために用意していた2,3個のスキルは、相手の大量のスキルに飲み込まれてしまうことも考えられます。
リソースの消費はエリアコントロールのデメリットの一つであると考えられます。ケチってリソースの消費を抑えると今度はジャッジやオペレーターが待ってます。
ヴァロラントって難しい。
ただし、ジャッジ・オペレーターに関しては相手のマネー状態をしっかり把握していれば回避・対処できるし、どちらも弱点は存在するので頭をフル回転させていきましょう。
最後に撃ち合いについてです。
最後のミクロとして撃ち合いがあります。
※本当はヴァロラントは防衛側は時間切れもしくはスパイク解除、攻撃側はスパイク爆破をすればラウンドが取れるので、そこに撃ち合いというものは究極必要ないですが、、、
撃ち合いに勝てなきゃエリアコントロールや駆け引きも意味ないってことです。当たり前に聞こえることですが、この話で重要なのは個の力です。
チームワークが作用するのはあくまで流れの部分。どれだけいいパスが来てもゴールに球が入らなければ意味がないのと同じだと思います。
この話をすると勘違いされるかもしれませんが、チームワークが完璧なの前提で味方が作った有利状況の中でしっかり決めれるかってことです。
分かりやすく言えば、人数有利で必ず勝てる力になるんですかね。
ミクロでたくさん勝った方がマクロで勝てます。
言い換えれば、マクロを成功させるためにはミクロでの勝利が不可欠です。
なので座学も大事ですが、撃ち合いの鍛錬や味方との細かい連携・コミュニケーションの練習を欠かさないこともVALORANT上達には必須になります。
多いなぁ、、、
アセントがむずいっていうかヴァロがむずい
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