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【最終報告書】360度メディアを活用して、半年間で新しい仕事を生み出せるのか?

はじめに

6月から参加していた新しい働き方4期研究員制度も12月で終わりです。
毎回さみしさと「最終報告書を書かなければ…!」というプレッシャーに包まれる時期ですが、今回は指定企画「360度メディアを活用して、半年間で新しい仕事を生み出せるのか?」についての最終報告書を書きたいと思います。

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実験開始時に書いた実験計画書▼


◆実験の目的と背景

Q.なぜこの実験をやってみようと思ったのか?
A.
1. とにかく楽しそうだったから
2. 360°映像の仕事に可能性を感じていたタイミングだったから

当初チームで活動を開始し、今まで考えたことのなかった「360°映像の活用」について何度もミーティングを重ねました。
たくさんやりたいことがでてきて楽しかったことは間違いありません。

しかし「 360°映像の仕事」という面では正直難しい面も感じるようになりました。
主な理由としては以下のものです。

  • ビデオグラファーとして活躍してる方などに、360°映像の仕事の可能性を聞いてみた
    →Googleストリートビューが始まった頃にそういった撮影の仕事はあった、しかしそれ以降360°映像の仕事は見たことがないし、今後もどうだろう?という意見を伺った

  • 現状で360°カメラの映像として一番多く見るのはYouTuberが口にくわえて撮っているようなちょっとしたインサート映像。それ以外で「これは360°映像ならでは…!」と感じる映像は少ない

  • 360°を「体験」するという意味ではVR、メタバースに分がある

◆検証したいと思っていたこと

Q. この実験を通じて検証したいことは?
A. 半年後に「360°メディアクリエイター」として仕事を生み出せるのか。

9月の中間報告時点では「生み出せそう…!!」と答えていたこの項目ですが、「現在仕事を生み出せているか?」の答えはNoです。

途中ホラーコンテンツに照準を絞ってからは、企画のゴールを収益化にしていたのですが諸事情あり、できず(諸事情については後ほど)。

ただし企画については、また違う方向でかなり手ごたえがありました。

◆研究活動の概要

Q. 実験の目的や検証内容を果たすために、どのような活動をする予定か?
A.
① チーム活動により一人ではできないこともやってみる。
② 個人でやってみたいこともせっかくなのでやってみる。
③ ポートフォリオとして使える状態の360°映像を制作する
 

①チーム活動…ライトホラー×360°ユニット、『LH360』結成

当初4人で活動していたホラーチームですが、最終的にはもう一人の女性映像クリエイター、ふーみんさんとユニットを組んでホラーコンテンツを形にすることになりました。

「ライトホラー(Light Horror)」の360°映像に挑戦するユニット、ということで『LH360』です。

「ライトホラー」というジャンルを狙ったのは、

  • 自分が怖がりだけどホラーは好きだということに気づき、怖がりでも楽しめるホラー、自分でも見れるホラーをつくりたいと思った

  • 今回の企画にプラットフォームを提供していただいているACTUAL社のWHERENESSの特性を活かすため

でした。

▼実際に作成した企画書

最近はVR、メタバースでのホラーが色々と出てきている印象ですが、怖がりの私には正直怖すぎます。
でも、何度も言いますがホラーは好きなんです(笑)。
できることなら私もホラーコンテンツを楽しみたい。

360°映像のプラットフォームなら、完全な没入感ではなく、ある程度の距離を置いた上で、それでもただの視聴ではなく「体験」として楽しめる。

実際にZ世代は「ホラーは好きだけど怖すぎるのは嫌」というデータが出ており、Z世代をターゲットにしたコンテンツを作り、期間限定のオンラインイベントとして有料で開催して収益化。そしてイベント開催実績として今後の案件獲得につなげるという計画をたてました。

② 個人でやってみたいこと…撮影はしてみた

ホラーコンテンツ作りに集中するため一旦個人での制作は寝かせましたが、せっかく360°カメラを購入していたので撮影はちょくちょくしていました。

何かしら編集して世には出したいです。

③ ポートフォリオ制作…ライトホラーのサイトを制作

ホラーコンテンツのポータルサイトを作ったので、そちらはホラーコンテンツ制作のポートフォリオとしては使えます。

◆アウトプット・成果

Q. この実験を通じて、どんなアウトプットをイメージしているか?そしてどんな成果を求めているか?
A.
・期間中には360°映像制作の過程をXにて発信。色んな人に「360°映像」自体に興味を持ってもらう
・チームメンバーとビジネス活用について情報交換し、仕事として提案可能な状態まで商品として作る
・11月に予定されている展示会イベントへの出展を通してチームの制作物をプレゼン、仕事につなげる
・月イチでnoteにて進捗報告

Xでの発信…過程の発信は出来ず。

理由 
360°映像の可能性や、やりたいこと、WHERENESSの活用の仕方を話しあうところから始まり、最終的に「ホラーコンテンツ」にたどり着くまではほとんど打ち合わせばかりだったので、「こんなの作っています!」みたいな発信は今回難しかった

▼360°での制作の前に動画でライトホラーコンテンツを制作して感触を得る

▼ユニット結成時のポスト

仕事として提案可能な状態まで商品として作る…1歩足りず。

理由その1 
ホラーコンテンツの有料イベントとして開催しその結果まで含めて改めてまとめたかったが、WHERENESSの仕様上、配信量に制限があってつながらなくなったり、接続が不安定に感じるときがあったので有料でイベント公開にするのは少し不安に感じた(このあたりのことは全てリクエストとしてACTUAL社にお伝えし、新たなプランを作っていただいたり、原因究明もしていただいた)。

なので今回はプロトタイプということで無料でポータルサイトを公開、SNSや知り合いに共有し、アンケートを書いてもらって今後の制作の参考にすることを最終目標とした。

理由その2
当初は「撮影」をメインに提案していけば仕事として受注の可能性は高い、とチームでは話していたが、恐らく「やりたいことか?」とはそれぞれに違ったように思う。個人的にも子供が小さく撮影の仕事は厳しいため、ここの挑戦は控え、コンテンツ制作の方に舵を切った。

11月の展示会でチームの制作物をプレゼン、仕事につなげる・・・ふーみんさんにプレゼンしていただいた

日程的に、私は現地での参加が難しかったため、ユニットメンバーのふーみんさんに最終報告としてプレゼンしていただいた。
フィードバックとしては、大変面白い試みだが、どう収益につなげていくかが今後の課題というご意見をいただいた。

月イチでnoteにて進捗報告…前半のみ

今回は9月の中間報告に「企画書」を提出する、ということでメンバーも忙しい合間を縫って打ち合わせ、実際の企画書作成、などしていたので8月、9月は進捗報告できず(中間報告は書いた)。
その後は実際のコンテンツ&サイト制作に入り、進捗を報告する余裕を持てなかった。とにかく形にすることを最優先と考えた。

コンテンツ、サイトはこんな形で公開しました!!

最終的にWHERENESSに公開したコンテンツはこちら!!
深夜4時、ビジネスホテルにて

そして『LH360』のサイトはこちら!!

サイトの制作は私が担当しました。
ノーコードWebサイト制作のツール、STUDIOもWIXも少々触ったことがある程度。
ホラーコンテンツの制作よりもWebサイトを制作する方が大変だった…!!(笑)

しかし、
自分たちで企画を立てる→コンテンツを制作する→それを世に出すためのポータルサイトを制作する
というところまで形に出来た、という経験はかなり自分にとってプラスになりました。
企画の立て方。それを形にしていくときの軸の捉え方。そして世に出す方法をどう考えるか。

どれも今の自分の仕事にも直結してくることなので、かなり紆余曲折あった中でとにもかくにも「形にできた」ことは自信になりました。

また、『LH360』としての活動はこれからも続いていく予定です。
まだまだアンケートもサイト内で募集中です!
サイトからはふーみんさんのコンテンツも3作品見ることができます。
是非コンテンツを見ていただき、アンケートお答えいただけると嬉しいです!!!

◆実験の測定方法

Q. 実験をどのように数値化していくか?
A.
・Xでの情報発信のエンゲージメント率の観測
・仕事として提案した場合はその受注率

・Xのエンゲージメント率
先に述べたように、実際の制作中などポストは出来なかったのであまり数値としての測定は出来ず。

サイト公開時のポストのアナリティクスはこちら。

通常の私の投稿よりインプレッション数高め、エンゲージメントはちょうど平均値くらい。

サイトのアクセス解析はこちら。

期間限定公開とかではなく、ぬるっと公開開始した感触なので数値的には大体想像の範囲内かな、という感想。

アンケート回収数…3件(2024/12/14現在)
アンケートではなく直接意見いただいたのも数件。

全体的な感想としては、ターゲットとしていた「怖がりだけど見たい人」には「これくらいなら私でも見れる」という感想はいただいたものの、そのターゲット層はまず「1人で見るのが怖い」「どれくらいの怖さか想像できず入りにくい」という問題も浮き彫りになった。
今回使用しているプラットフォームWHERENESSでは複数で同時にインできるものではないので、今後は複数人で気軽に入れるようなものも必要と感じた。

・仕事として提案…なし

◆スケジュール・進め方振り返り

指定企画として提示されたスケジュール
6月中旬:キックオフミーティング
7月:各チームで撮影/制作、WHERENESSやノウハウの勉強会
8月:各チームで撮影/制作
9月:中間発表会(オンラインもしくはオフライン)
10月:各チームで撮影/制作 ⇒ 完成
11月:展示会イベントへの出展(横浜を予定)

9月以降はスケジュール通りでしたが、前半は本当にずっとチームでミーティングばかりしていました(笑)。

当時はチームとして方向を持たせることに苦労していたり、中々前に進めずやきもきしていましたが、今となってみればあの期間もかなり良い経験と思えます。

普段はそこまで深掘りできる時間はないし、一人でやっていたら一方向からだけになってしまいます。

今回はチームで話し合いをすることで色んな角度からの考え方を知れたし、これをどうまとめてどっちに舵をきるか?という部分も勉強になりました。

◆最終振り返り

<「新しい働き方」の実験者として、新しいことに挑戦できたか?>

「はい」でもあり「いいえ」でもある

新しいことには間違いなく挑戦できました。
自分自身の成長も感じられました。
しかしそれが「新しい働き方」までつなげられたか?の部分は残念ながら達成できていないと感じます。

今後も「ライトホラー×360°」の試みは続けようと思っていますので、いつか「新しい働き方」として報告できるように頑張ります。

<実験前後で変化はあったか?>

「はい」

何度も触れていますが、まったくゼロの状態から企画を形にできたこと、その力がついたことは、間違いなく今回の実験を通して一番成長した部分です。

「やりたいこと」はいっぱいあるけれど、今の仕事、家庭、育児の中で実際に形にしていくのは実際難しいものです。
特に一人でやっていると途中であきらめてしまうことも。

今回はチームとして活動を開始し、最終的にユニット活動としたことで最後までできた、という部分は大きいと思います。メンバーに感謝です。

そして最終発表会で他のチームやメンバーの作品に触れたことで、良い刺激となり、360°コンテンツをこれからも作りたい、という気持ちが芽生えました。

今後はまず360°カメラの映像を編集して世に出します。
車載カメラとして使うのも使い道がありそうだと思っているので、それも試していきたいです。

◆まとめ

ということで長くなりましたが、私の「360度メディアを活用して、半年間で新しい仕事を生み出せるのか?」の実験はここで一旦終わりです。

書きながら実験を振り返り素直に感じたのは、
「参加してよかったな」
という気持ちでした。

今の気持ちが実験の結果、ということだと思います。

この指定企画に参加できたこと、感謝です。


私の「360°メディアクリエイター」への道は、続く!

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