お前の好きな歌は、お前の歌だ。
心を委ねるために、ライブハウスへ足を運ぶ。委ねた心は、ほんの少しだけ前を向くことができる。そうやって何度も繰り返して、毎日を続けていく。不安なことが多い日々だけど、音楽を自由に浴びることのできる世界に生きている自分はとても幸せだと思う。
ちょっとだけライブレポ
横浜・ぴあアリーナMMにて開催された「PIA MUSIC COMPLEX 2024 -ぴあフェス-」に参戦してきた。フェス自体は知っていたが、参戦するのは初めてだった。お目当ては1日目。とにかくラインナップが良い、あまり大きな箱では見ることのないバンドも多かったからとても楽しみだった。今回は印象に残ったバンドを中心にライブレポなるものを書いてみる。
身体を揺らさずにはいられない-BLUE ENCOUNT-
今年2回目のブルエン、7月のジョインぶり。前回は4人が揃っていなかったから、完全体は久しぶり。ブルエンの魅力は身体を揺らさずにはいられないメロディーだと思う。衝動を駆り立てるような音でとにかく煽ってくる。フェスでは十八番の「バッドパラドックス」のイントロはとにかく気持ちが良い。サビに向かって温度が高まっていく、そして爆発。みんなで飛び跳ねる。かっけぇだし本当にかっけぇ、フェスにいたら必ず聴きたいバンド。
唯一無二の高揚感-Age Factory-
エイジには唯一無二の高揚感があると思う。メロディも歌詞も、彼らにしか出すことのできない世界がある。個人的に耳が気持ち良すぎるバンドの1つ、もちろん異論は認めない。この日は終盤にかけての盛り上がりが凄まじかった。特にTONBO〜GOLDの流れと終わり方、全てを含めて美しすぎた、オレンジに照らされる光も相まって美しい秋を感じた。初対面の人でもAgeFactoryを聴いてると知ったらすぐに仲良くなれる気がする。
有無を言わせぬ暴れっぷり-Maki-
Makiがライブハウス文化をとにかく大切にしていることは知っている。にしてもあれは暴れすぎ、もちろん良い意味で。ここは本当に1万人規模の会場なのか?と疑うほど、有無を言わせぬ暴れっぷりをリハから見せつけられた。Makiを初めてみる人も多かっただろうから、かなりインパクトがあったのではないか。2連チャンの斜陽の盛り上がりっぷりは印象的なシーンの1つ。
ずっと進化し続けている-FOMARE-
FOMARE。初めて観た数年前からここまで、観る度に進化し、人気になっていると個人的に1番思うのが彼ら。演奏力もさることながら、キラーチューンと呼べる曲が本当に増えてきている印象。愛する人や長い髪をはじめ、LaniやGreyなどファンではなくとも口ずさむことのできる曲が多いのではないか。彼らの魅力は何なのだろう。個人的には、歌詞が刺さる、ライブの時のバンドとしてのゴリゴリ感、前向きになれるメロディー。この辺りがあるのではないかな〜と思う。愛する人は彼らを代表する曲だと思うが、見知らぬ誰かと肩を組み歌ったこの日をきっと忘れることはない。ちなみに最近、SONGをリピート気味。好きです。
キャッチーなメロディが心を掴む-ハンブレッダーズ-
初めてみたハンブレ。最近、周りで好きだという人が増えていたので気になっていた。数曲知っている曲がある程度で観るのは初めてだった。率直に思うのは、これからもっと人気が出るのだろうなということ。すでに武道館ワンマンをしているので人気であると思う。が、メディア露出やタイアップなども含めもっと人気が出ると思う。頭に残るキャッチーなメロディーが幅広い世代に刺さりそう、特に、10代後半〜20代後半。また、4人の醸し出す平和な空気感が、バンドをあまり聴かなかった人でも入りやすいのではないかなと思った。周りの友人におすすめしやすそう。ちなみにフェス翌日に最初に思い浮かんだメロディーはグーでした。
ヤバイ。-ヤバイTシャツ屋さん-
とにかくヤバイ、以上。それ以外に言うことはないです、本当に最高でした。
やっぱり今のロックシーンに欠かせない-04 Limited Sazabys-
フォーリミの貫禄はさすがの一言でした、偉そうに言っているのが失礼なほどに。HoneyからのSoupの流れめちゃくちゃ良かったな〜。やっぱり今のロックシーンに欠かせないバンドなのだなと改めて実感。
お前の好きな歌は、お前の歌だ。-ハルカミライ-
何を隠そう、今回はこのために記事を書いた。この日のハルカミライはぶっ刺さりまくり、自分のライブ史においても間違いなく記憶を刻んだ夜だった。HumpBackが1番好きなこともあって、ほぼ同世代かつ同レーベル(今は縁密には違うけど)のハルカミライのことも好きでかれこれ6年近く追っている。自分の中で印象的なのは、2022年12月30日「ステージで対バンイベント〜年末編〜@Zepp Divercity」で大トリを飾った夜。もしかしたら、あの夜と同じかそれ以上の夜だったかもしれない。今回も、あの夜と同じく大トリを務めた彼ら。やっぱりトリが似合う、本当によく似合うと思う。
彼らの音楽は、歌詞もメロディーも全ていつも心の奥深くに刺さって染み渡る。掴んだ手を離してくれない。ハルカミライを知っている、あの4人を心からかっこいいと思える自分で良かったと思う。そんな自分は少しだけ好き。この日が記憶を刻んだのはなんと言っても、宇宙飛行士〜世界を終わらせてまでにある。アストロビスタ前の学さんの言葉に思わずやられてしまった。
よくわからないけど、全てを受け入れてもらえた気がした。この数年、自分が自分自身を認めてあげることができていなかったなとちょうど思っていた。上手な言葉が見つからないのがもどかしいけど、とにかく認めてもらえた気がする、いや自分自身がこの瞬間に認めてあげられたのかもしれない。
そこからのアストロビスタ、とにかく鮮やかで美しくて力強くて暖かくて、気づいたら涙が溢れてしまっていた。
Aメロの歌詞がオリジナルで。うろ覚えだけど、こんな感じ。世の中色々な情報やできごとで溢れて、少しの鬱陶しさや息苦しさもそこには共存していて。人の数だけ物語があって、好きな音楽があって、忘れられない夜があって。好きなものを好きだと胸を張って言うこと、それすらも言いづらくなったりしてしまっている。だからこそ、胸を張って好きだと言えることが本当はどれだけカッコいいことなのか。「お前の好きな歌は、お前の歌だ。」とそれぞれの背中を強く押してくれていた、本当に本当にカッコよくて優しいロックスター。あんなに様々な色が混ざった涙は初めてだった、絶対に忘れない夜。もししんどい夜が悲しい夜がこの先に訪れるのなら、この夜を思い出して背中を強く押してもらおうと思う。
フォーリミのGENさんが言っていた、「音楽を聴くとその時の匂いや景色、感覚を思い出すことができる。」本当にその通りで、魔法だなって思う。その魔法は心を掴んでは手離してくれない、すっかり虜だなぁ。
沢山の音に触れて、身体を揺らして、笑って涙を流して。やっぱり音楽っていいな!!って心の底から思った日でした。