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【TCW】クローン・ウォーズ/未見者予習・布教用まとめ【STARWARS】

1. イントロダクション

(※前置きは要らない!という方は目次1.と2.は飛ばして下さい🙇‍♂️)

(※重要部分に関するネタバレは有りません。)

石田です!

スター・ウォーズ(以下SW)を語る上で今や欠かすことができなくなってしまったアニメ『クローン・ウォーズ』(以下TCW)シリーズ。

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※略称について

CW→03年の2Dアニメ版『クローン大戦』、TCW→08〜20年の3Dアニメ版『クローン・ウォーズ』

通常は上記のように使い分けされます。前者はディズニー以前のスピンオフで現在は非正史(Legends)扱い、後者(本稿で扱うのはコチラ)は正史(Canon)となります。※正史・非正史の違いについては触れませんので不明な方は調べるかTwitterで質問してください。

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さて、ガチ勢やリアムタイム組の皆さんはTCWを当然のごとく履修済みのことと思いますが、

「映画はしっかり追って来たんだけどアニメはノータッチで...」
「マンダロリアンから入って映画も一通り観たところだけど...」
「友人をSW沼にハメることに成功したからTCWも観せたいなあ...」

という皆さんにとって、全133エピソード(各話およそ20分 = ぶっ通しだと約45時間!!)という膨大さは、なかなかハードル高いですよね、、

勿論、時間をかけて全話完走することを本当はオススメするんですが!しかし目の前の山が余りにも高すぎては登り出す気力が失せてしまうものですしね。

そこで、この度この133エピソードを時系列と関連性に従ってキチンと整理し、これから観てみようという方への道標となるようこの記事でリスト作成を試みます。

あくまで私の主観によるカテゴライズと取捨選択につき異なる意見の方もあろうかと思われますが、私的な好みは極力廃して客観的に

"未見者に優しいリスト化"

ができればと思いますので、諸先輩方に於かれましてはそういった目線でお手柔らかにお見守り下されば幸いです。

また、同目的の記事等は既にたくさんの方が出しておられると思いますので、同じコンテンツを取り扱うため酷似した部分が有りましたら申し訳ございません。本稿内容はあくまでも独自のものです。

前置きは以上。

2. なぜTCWは観ておいたほうが良いの?

で、TCWは、SWが好きで今後も追っていくつもりなら絶対に観ておいた方が良いんですが、その理由は2つ有ります。

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ひとつ。他シリーズとの繋がりが深い。

もともと、TCWシリーズが封切られたのは2008年。映画EP3『シスの復讐』の公開から3年後でした。

EP2のラスト、第一次ジオノーシスの戦いを皮切りに共和国と独立星系連合の間でクローン戦争が勃発してから、EP3冒頭コルサントの戦いまでの間に、いったいどんなことが起こり、戦況は、人間関係は、どのように変化したのか。

それをTCWは描いていったのです。

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え、じゃあ観てもEP3にしか繋がらないんじゃないの?

と思いたいところですが、2012年にDisneyがルーカスフィルム社を買収し、ルーカスの後任キャスリーン・ケネディの指揮の元、シークエル3部作、劇場版スピンオフ『ローグワン』『ハン・ソロ』、アニメ『反乱者たち』シリーズ、ドラマ『マンダロリアン』シリーズなどなど、新たなSWサーガの拡張をドカンドカンとローンチしていきました。

その流れの中で、ルーカスが作っていたTCWシリーズは、Disney傘下に移ってから新たに製作される様々なシリーズを繋ぎ止める"楔"の役割を担わされ、それ以降のたくさんの物語へのブリッジとなっていきました。

そうした意味で、みんな大好き『マンダロリアン』や『反乱者たち』、2021年以降まさにこれから公開が予定されている『アソーカ』シリーズや『バッド・バッチ(不良分隊)』シリーズ等、きたる物語への下地としてTCWは必修科目である訳です!

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理由ふたつ目。キャラクターデベロップメントが最高で、とにかく純粋に面白い。

さて、前段でさりげなく書いたのですが、TCWのポイントはルーカスが始めたものだということです。

つまり、ルーカス本人が製作に直接関わった最後のSW作品がTCWシリーズであり、前段でブリッジと言ったことと矛盾しますが、ルーカスのSW構想という意味合いにおいては、EP4,5,6そして1,2,3を経て創り上げてきた、その長い旅はTCWで完結するのです。

そういった意味で、彼が映画で掘り下げ切れなかったキャラクターの素顔といった部分を、なんとか実在感のある人物として描き出そうという努力がTCWからは感じられます。だからこそ、キャラクター達をどんどん好きになれるようになっています。

また、総監督を務めるデイヴ・フィローニは非正史設定の扱い等に関して古参のファンから根強い賛否両論はあるものの、ルーカスの志を継いでアソーカ・タノに代表されるアニメオリジナルキャラクターもこれでもかと言わんばかりに膨らませていくことに成功しています。

僕たちは皆、EP3で闇の時代が訪れることを知っています。

だからこそ、これほど感情移入して好きになっていくキャラクター達がこれからどうなってしまうんだろう、という不安やハラハラ、時には希望を、最大限"楽しむ"ことができるのです。

あとは、別の"面白さ"ですが、映画内だけでは語られていなかった真相がTCWで明らかとなり、そうだったのか!と改めて納得できるような要素もたくさん散りばめられています。

もちろん映画だけでもSWを楽しむことはできますが、こうした背景を一つ一つ拾っていくことで、サーガの大きな動きが見えて来て、プロットに対する理解が深まることもまた間違いありません。

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以上のような理由から、今後次々に出てくる新作をより楽しむためにも、そしてお馴染みのキャラクターへの理解と愛着を深めてSWをもっと好きになるためにも、TCWは一度は観ておくべき作品といえると思います。

特に、大団円となる第7シーズンに辿り着いた時、色々な想いが去来して、SWが好きで良かった、TCW見てよかった、というようななんとも言えない後味を味わうことが出来るはずです。

3. プロット整理と一覧チャート

さて、本題です。今回僕は、

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【エピソードの重要性】【描かれるテーマ】

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という2つの軸でチャプターを分けて全133話を整理してみました。

その1. 【エピソードの重要性】で分ける

TCWはクローン戦争をベースにしたストーリーなのですが、話の重要性で各チャプターを、

A. サーガの根幹に関わる重大な回

B. 理解を深める上でなるべく見た方が良い回

C. プロット上それほど大事じゃない回

の、3つに分けておきます。そして話の展開に置いていかれない範囲で、Cはいったん置いておき、A、そしてBの一部をまずは押さえていけばいいと思います。

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その2. 【描かれるテーマ】ごとに分ける

次に、TCWで描かれるテーマ(歴史の流れ)を、大きく5つのプロット + その他とします。シーズンが進めば物語の大詰めに向かって集約されていく部分もありますが、

① ダソミア編:

ドゥークが鍛えるダークサイダー、アサージ・ヴェントレスを起点として、惑星ダソミアの原始的なフォース感応者集団ナイトシスター・ナイトブラザーらが、クローン戦争に巻き込まれながら銀河での役割を変えていく。途中からキーパーソンが変化し、マンダロア編と交錯していく。

② マンダロア編:

内政が不安定でハト派とタカ派がせめぎ合う惑星マンダロアを舞台に、様々な人物の信条や陰謀をうねらせながら展開する群像劇。オビ=ワンとアソーカが深く関わることになる。次第に全ての物語がマンダロア編に集約していくため、キーとして非常に重要。『反乱者たち』『マンダロリアン』等にも地続きの話となる。

③ アソーカ編:

アナキンのパダワンとなったトグルータ、アソーカ・タノの活躍と葛藤、成長を描く。実写単独シリーズがローンチされている通り、非常にキーとなるキャラクター。やがてヴェイダーとなるアナキンの、重要な理解者として、彼女の目線の変化と、サーガで担う役割に注目。

④ Rex編:

アナキン率いる共和国軍501大隊のコマンダーを務めるCT-7567、通称”Rex”の活躍と部下たち、そして上官であるアナキン、アソーカとの絆を描く。Order 66を知る僕たちにとって、行く末が重要なキャラクター。量産クローンの一体として生まれた彼が、成長し個を持っていく姿は胸が熱い。

⑤ Order 66の真相:

映画だけでは描かれていない、パルパティーンが敷いたジェダイ粛清を成功させるまでのレールを一部解き明かす、SWサーガを理解する上で重要な視点。

⑥ その他:

主要キャラクターたちが深く関わらない、もしくは関わるものの重大な役割や成長の機会を与えられていない、軽めなチャプターたち。脇役が主役になることもあるので、個人的に好きなキャラクターが活躍するチャプターは楽しい。

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はい。基本的に大事なチャプターは上記①②③④のいずれかのストーリーラインに絡んでくるお話となっており、のこりは1話完結型に近い、もしくは続きものだとしてもそれほど物語の根幹に関わってこない作りと言えると思います。

以上をもとに、2つの軸を一つにまとめると、こんな感じになります!ドンッ

(キャプチャが荒いのですぐ下にPDFあります)

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ということで、重要テーマに沿っており、かつ重要度がAおよびBのチャプター、すなわちまず必ず押さえていくべきチャプターは以下のようになります!!

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シーズン1:1, 5, 6(計3、累計3)

シーズン2:5, 6, 7, 8, 10, 12, 13, 14(計8,累計11)

シーズン3:1, 2, 5, 6, 10, 12, 13, 14(計8,累計19)

シーズン4:7, 8, 9, 10, 14, 19, 20, 21, 22(計9,累計28)

シーズン5:1, 2, 3, 4, 5, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 20(計12,累計40)

シーズン6:1, 2, 3, 4, 10, (11, 12, 13)(計5(8),累計45(48))※6-11〜13は重要だが内容的に"その他"のプロットに属するため後回しでも可。

シーズン7:1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12(計12,累計57(60))

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はい!ということで、57話(もしくは60話)まで絞りました!これくらいなら、普通にちびちび観ていけば終わるんじゃないでしょうか。そして一通り見終わる頃にはきっとTCWの世界観やキャラクターにも慣れているため、あとは飛ばしていたエピソードを少しずつ消化していけばいいと思います。

正直、インターバルになるエピソードを削ることで展開が早くなりすぎてしまう懸念だったり、本当はリストに入れ込みたいエピソードも多々あったのですが、どうしても未見でこれから観ていこうかな、という方向けを考えた結果、削る方向削る方向で判断していきました。

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4. 【おまけ】時系列順全話リスト(公式)

実は、TCWは放送エピソード順が物語内の時系列順とイコールではありません。米国版SW公式サイトで、時系列順の全エピソード一覧が公開されているので、以下にリンクを貼っておきます。

※原題で書かれていますが、Air # と書かれている部分が、シーズン●のチャプター■を示しています。(例: 216 → 2-16)

<https://www.starwars.com/news/star-wars-the-clone-wars-chronological-episodeorder>

基本的にはチャプター順で見ていって良いと思いますが、一通り話のプロットを把握したら、この表を手掛かりに実はこういう順番で事件が起こっていたんだ、という目線で鑑賞してみたりすると、キャラクター達の移動の動線などが見えてきて、面白いと思います!

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5. 【追記】『バッド・バッチ』を目前に控えて

2021/4/1に追記

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さて、2021年5月4日(スターウォーズの日)に、TCWシーズン7で初登場したクローン小隊"バッド・バッチ(不良分隊)"を主人公に据えたスピンオフシリーズ『バッド・バッチ(現代: The Bad Batch)』がDisney+で公開されます!

これを目前に控えた3月30日、新着トレイラー映像が公開されました。

https://twitter.com/starwarsjapan/status/1377102534741872651?s=20

ここではバッド・バッチが『シスの復讐』後も生存することが予告されました!本記事で紹介した必修チャプターリストから漏れているけど、予習として観ておいた方が良さそうなチャプターが出てきたので、追記します。

① オンダロン編:シーズン3-10、シーズン5-2,3,4,5

惑星オンダロンで、分離主義勢力による占領とそれに反乱する市民軍の対立が起こり、アソーカとRexが介入しつつ、後に重要となるキャラクターが登場するチャプター群です。ちなみにこちらはドラマシリーズ『アソーカ』にも絡んでくるのではないかと言われているため今や必見と言えるかもしれません。

② ザイゲリア編:シーズン4-11,12,13

戦中、卑劣な慣習を持ち分離主義勢力と接点を持つ惑星ザイゲリアに赴いた主人公たちが、ザイゲリア人達と対立するチャプター群です。こちらも『バッド・バッチ』新着トレイラーで登場が示唆されました。

(追記おわり)

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ということで、いががでしたでしょうか。TCWの世界に足を突っ込もうかどうしようか悩んでいた方たちに、少しでも後押しになればと思います。

The force is always with us. Have a nice one!

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