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Vol19.ついに8m到達
井戸堀り器の転落事件から安全な作業も心がけるようになる。
「井戸堀り器接続よーし。安全紐係留よーし!」単純作業ゆえ指さし確認しながら掘り続ける。
季節はもう11月に入ろうとしていた。日暮れは早くなり、天気が良い日中の時間がわずかとなる中、こつこつと堀りを続ける。
7.5m位から再び固い地層になり鞘管が沈まなくなる。そのまま掘り続けてついに8m。そろそろ砂礫層が登場してもおかしくない状況である。
すると、掘り出す土が再び砂っぽくなってきた。
キタキター!
さらに掘り進めるとする、今まで掘ったことの無い感触が。ワクワクしながら井戸堀り器を引き上げてみると。
おぉぉおおお!今までに掘れたこと無い石が掘れた!!!!!
ついに砂礫層到達である。
いやったぁ!!!!!!!!!!!!!ひゃーっほいーーーーー!!
しかし、その喜びもつかの間に終わることとなる。
というのも、砂礫層がめっちゃ固いのだ。まぁそりゃ家の支持層になるくらいだから。
自宅の杭打ち報告書をみると「8.3mでN値60で支持層到達」とある。N値60ってめっちゃ固いらしいですよ・・・。
まぁこれまでの経験から固い地層ほど頑張ればその下に水が眠っている可能性が高いので、頑張るしかない。
ということで砂礫層を掘り進む新たな兵器を開発して挑むことした。
兵器その①「金属羽子板」
先端に取り付け、石と石の間に羽子板を入れて回すと砂礫層がほぐれるのでは無いかということで開発した道具である。試した結果、砂層には良さそうだがある程度の大きさの石がある砂礫層ではあまり効果が無い事が分かりお蔵入りとなる。
兵器その②「おたま石拾い器」
井戸堀り器では拾いにくい底の石を効率的に拾い上げるべく開発した兵器である。井戸底に入るとおたまの周りの透明カバーが上がり石を拾える状態になる。
引き上げるときにはこの透明カバーが下がり救った石を落とすことなく地上まで運ぶという仕組みである。
上手くいくとこんな感じで石があがってくる。欠点はおたまの強度が弱く、井戸底でグリグリやると曲がってしまって上手く石を救うことができないことである。これもそのうち使わなくなってしまった。
結局井戸堀り器が一番万能で優秀だった。
砂礫層は、1日2~3時間の堀りで5cm~10cm掘れるかどうかといったところ。それでも地道にやってるとこんな感じで砂と石が掘れてくる。
コツコツ掘り続けて季節はもう11月も半ば。
砂礫層を掘っている状況だが、はたしてこの層から水がでるのか雪が降る前に確認しておきたくなった。
さて、砂礫層での汲み出し結果はいかに!?
(Vol.20に続く)