ChatGPTと書く小説/哀しい男と女の物語/1.ストーリー設定
ChatGPTと書く小説、仕切り直し。恋愛小説です。せっかくChatGPTと小説を書くなら、私ひとりでは絶対に書きそうにないテーマが良いと思い、これにしました。
私は過去に色々と小説の真似事を試みましたが、恋愛小説だけは書いたことがないのです。自分では恋愛描写ができないので、可能な限り細かいところまで、Chat君に書いてもらうつもりです。
しかし、いくらChat君頼みで行くといっても、私の想像が全く及ばない話ではうまく行かないでしょう。今どきの若い人の恋愛は想像がつかないので、まだしも想像しやすい中年男女の恋愛でいくことにしました。『マディソン郡の橋』っぽい路線です。
第1回の今回は、ストーリーを設定してもらいます。
1.単身赴任中の男性が道ならぬ恋に落ちる
上でもお話ししたように、私の想像が及ばない話だと先が思いやられるので「私が想像しやすい恋愛模様とは???」と30分くらい唸って決めたのが、「単身赴任中の男性が道ならぬ恋に落ちる」物語です。
はい、ありきたりです。映画、テレビドラマ、小説、等々で、もう描き尽くされたのではないかと思われる、手垢のべったりついた話です。しかし、私の想像力の限界がこの辺なのだから、仕方ありません。
この線で、Chat君にまず、話の起点を作ってもらいました。
1-1.Chat君にお願い
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Please tell me, in Japanese, a possible situatin in which a middle-aged man who lives apart from his family due to his job assignment falls in loive with a middle-aged woman.
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1-2.Chat君が作った物語
ここがこの小説全体のスタート地点なので、この物語を《1-2.起点》と名付けることにします。
3回生成してもらい、一番気に入った第3回生成を採用しました。ボツにした第1回生成と第2回生成は、別途「NG集」として投稿します。
2.この恋愛は悲劇に終わる
この男女が恋に落ちたら、それは道ならぬ恋、不倫です。不倫が(少なくとも不倫している二人だけについては)幸福な結末を迎えることが現実には起こっています。けれども、常識的には望ましくないと考えられていると思います。そこで、この恋愛は悲劇に終わることに決め、悲劇の様相をChat君に考えてもらうことにしました。
ところが、ここで、ハタと立ち止まってしまったのです。《1-2.起点》に続く展開を書いてもらいたいのですが、《1-2.起点》の内容をChat君が覚えてくれているのか疑問に感じたからです。
無料公開版なので、私だけのために私とのやり取りを覚えてくれていそうにはありません。そこで、ものすごく鈍くさいやり方を取りました。《1-2.起点》をお願い文にコピペして繰り返し、その後ろに新しいお願いを追加したのです。
そうして作ったお願い文がこちらです。1行目から11行目までは、《1-2.起点》の繰り返しです。太字で示した最後の3行だけが、新しく考えてもらう内容です。
2-1.Chat君にお願い
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中年の男性は、新しい仕事のために遠くの都市に住んでおり、家族は別の場所に住んでいます。彼の仕事は忙しく、日々の業務に追われています。ある日、彼は同じ仕事場で中年の女性と出会いました。彼女も同じく家族と離れて生活しており、仕事が忙しい日々を送っていました。
彼らは仕事で共通の関心事や課題を共有し、共に時間を過ごす機会が増えました。中年の男性と女性は互いに理解し合い、共感し合う関係が芽生えていきました。彼らは家族と離れているという共通の経験を共有し、お互いの寂しさや孤独感を理解し合いました。
次第に、中年の男性はその女性に対して特別な感情を抱くようになりました。互いの孤独感や共感から、愛情が芽生え、彼らはお互いに引かれるようになりました。
二人の関係がお互いにとって破滅的なものになる可能性を教えてください。男性に原因がある場合と女性に原因がある場合のそれぞれを教えてください。
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2-2.Chat君のとんでもない偏見が露呈した
3回生成してもらったのですが、その結果、Chat君がとんでもない偏見を持っていることが露呈しました。男性側の理由・女性側の理由の組合せが3回とも共通で、それが女性に対してとてもアンフェアなパターンになっていたのです。どれも採用しなかったので、ここには引用せず、NG集に入れておきますが、こういう理由付けでした。
男性
はじめは家族への責任感と女性への愛の間で板挟みになるが、やがて女性との恋に溺れ家族との絆が失われ破局を招く。
女性
男性の家族に嫉妬し男性を家族から引き離しコントロールしようとする。このことが破局を招く。
ひどいですね。嫉妬は女性の専売特許ではありません。男性も嫉妬します。男性の嫉妬の方が根深くて恐ろしいという説もあります。
不倫相手をその家族から引き離そうとするのも、女性・男性どちらにもあり得る行動です。恋愛相手を自分のコントロール下に置きたがるのも同じです。
2-3.Chat君によりフェアな物語を考えさせる
Chat君に書き直しを頼みました。2-2の時と同じく、1行目から11行目までは《1-2.起点》をコピペしました。ここでは、新しく追加した部分だけ引用します。
2-3-1.Chat君にお願い
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二人の関係がお互いにとって破滅的なものになる可能性を教えてください。二人ともが、自分たちの恋愛と家族への責任感の板挟みになります。二人は、何度も別れようとします。それでも、二人が破局を迎える物語を作ってください。
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2-4.一応フェアな物語を作ってくれた
Chat君が作ってくれた物語を読んで、女性にとってフェアな物語になっていたので、ホッとしました。女性だけが相手の家族に嫉妬し相手の家族を壊そうとする話にならないよう、お願い文で誘導した効果がありました。
しかし、一方で、「しまった、誘導し過ぎた!」とも思いました。「二人ともが、自分たちの恋愛と家族への責任感の板挟みになります」と指示した結果、道徳的・倫理的ジレンマの要素がとても大きい物語を返してきたからです。
もっとマズかったのは、「二人は何度も別れようとします」と書いてしまったことですね。これがさらに道徳的・倫理的な縛りを強くしたと思います。
こうした過剰な誘導のせいで、とっても常識的な物語になってしまいましたが、「う~ん」と10分くらい唸って、第2回生成を採用することにしました。以下に引用します。見出しを太字化したのは私です。
私が誘導し過ぎてしまったので、あとの2回の生成は、おおむね「1. 家族への責任感」、「2. 社会的な圧力」、「3. 未来への不確実性」という 3項目の中に納まっています。
第2回生成だけが、「3. 関係の秘密性」と 「5, 意見の相違 」という項目を挙げてきました。これ、面白そうです。
「3. 関係の秘密性」に書かれている ‶二人が恋愛関係を周りに対して秘密にしていることでストレスを感じる状況” は、小説として面白そうです。
また、「5, 意見の相違 」に登場する ‶彼らの価値観や将来の希望に関する違いが、関係に対するストレスを増大させ、衝突を引き起こす” という展開は、まっとうな恋愛でも生じるし夫婦生活の中でも起こることです。男女関係において普遍性のある要素だとも言えます。
今回は、ここまでとします。この後、同じやり方でストーリーを作り続けてもらうか、それとも、起点の部分だけでも、細かい状況描写をしてもらうか、少し考えてみます。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
次回はこちら: