読書記録

ツルネ3 綾野ことこ著

3巻は1周目。
湊たちが2年生になって、風舞高校弓道部にも、後輩が入ってきて、新キャラの他校キャラや、桐先にも後輩が入ってきて、全国大会までのお話。

湊のおでこやっぱり触りたくなるくらい、良いおでこしてるんだなと。
(自分も幼い時幼稚園の先生に、良いおでこしていると褒められ、よくペチペチされていたな)
七緒がそれっぽく言って、後輩たちも信じて、湊のおでこを触っているシーンは微笑ましい。

辻峰も中々濃いキャラが揃っていたけれど、新キャラ羽稲高校のキャラは、また一段と濃くて、そして動画配信をしていて、今っぽさを感じて、派手な外見や、動画内容故に、批判なども受けているけれど、彼らは真っ直ぐに弓と向かい合っていて、そして弓は老若男女、身体的(弱視のキャラがいる)にも差別なくできるということ、周りから何と言われようとも、しっかりと芯があって素敵なキャラたちばかり。

羽稲高校も中々だけど、桐先に入ってきた後輩久遠も中々なキャラ。
愁以外は、全て下に見ていて、更に愁をも倒そうと企んでいるのだから、恐ろしい。
外見はお人形みたいに美しくて、良いお家柄で、ファンが付きそうなものだけど、初めて久遠のセリフを読んだ時は、驚いた。
愁をトップに見ているのだから、当然湊に目が行き着く訳で。
全国大会の時に、湊が人とぶつかって、手にしていた水のようなものが、かかってしまって、その後にアナフィラキシー症状が出てしまう。
後にそれは、久遠の差金で、湊のことを調査した時に、銀杏アレルギーのことを知り、水に銀杏の成分を混ぜていた。
(静弥は分かるのだけれど、幼い頃の友人のアレルギーを覚えている遼平すごいと思った。当時アレルギー症状も出てたから、びっくりしたりしているだろうと思うけれど、自分だったら覚えていられるかなと)
それと、湊が大会の時に、外に出た時に、話しかけた人も、もしかして久遠の差金⁇ただのアンチ羽稲⁇と思った。
(そのくらいでは、湊はブレないと思ってけど、ちょっと不安になった)
久遠は、今までどんな人生を歩んで来たのかは、全て描かれていないから、分からないし、何とも言えないけど、ここまできっと挫折を味わったことがないんだなと。
周りからもきっと褒められ、自身もまた自分はすごいんだと思っていて。
最後は、しっかりマサさんと静弥が、お灸を据えてくれたので、今後の久遠に期待。
(愁も怒ってくれて、でも湊は止めに入るという)
こういう時の、マサさんと静弥は揃うとめちゃくちゃ強い。

マサさんのまさかまさかの実の弟がいたということ。
中々ヘビーなお話だった。
ずっと探していた弟が亡くなっていた。
そして、やはりマサさんは蓮さんの言う通り、特別な体質なのだなと。
また湊も同じく、だからこその師弟だけではなく、何となく2人の間で感じるものがあるのかと思った。
マサさんが、湊たちに会えて、風舞高校弓道部のコーチになって、本当に良かった。
抱えているものの大きさ故に、マサさんは年下に見えなかったのかな。
ものすごく大人びていて、達観しているように見えた。

決勝の風舞と羽稲の試合は、まるで試合の情景を目の前にしているかのように感じられて、読みながら息をするのを忘れたくらい。
最後は、海斗、遼平、静弥、七緒、湊の5人で臨めて嬉しかった。
両校全射的中で、同中競射になって、湊はもうすごい境地まで行っていて。
般若心経や、仏教のことは、詳しくないため、読んでいて中々理解が追いつかない部分もあったけれど、それこそ読んでみて西園寺先生が、湊に言った自分なりの解釈をしてみようかなと思った。

やっぱり感想って、読み終えた直後に書いた方がスラスラ書けるな。

2023.3.29

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