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乳がんになったときの話〜気持ち〜

前回までで乳がん騒動は一旦書き終えたのですが、

乳がんがわかってから、これまでの気持ちや変化を書いて置きたいと思います。

①死ぬこと

②生きること

③幸せは自分の心が決める

まずはなんといっても、「死」についてです。

祖父の死に触れ、人間いつかは死ぬんだなぁとはわかっていましたが、

自分が「がん」かもとなった瞬間に、「死」がとても身近になりました。

娘の成長が見れないかもと考えたこと。

夫ともっと海外旅行に行きたい。

化粧品ブランドを成長させていきたい。

色々な「○○したかった」が浮かんでは消えていきました。

自分に残された時間があと一体どれくらいあるのか。

10年生存率は高いけど、その後は?

再発、反対側の胸にまた乳がんができる可能性は?

10年なんて娘がまだ11歳…。私は最低あと20年は死ねない!!!


意識することなくすごしてきた「死」に嫌でも向き合う日々となりました。


そして、「死」を強く意識すると「生」も意識することになります。

「生きたい」とこんなに思ったことはないです。

そして、残された時間が50年だろうが1年だろうが、

死ぬときに後悔したくない、「私の人生幸せだった」と思いたいと

考えるようになりました。


生死を強く意識した乳がんを経験して、「幸せ」の基準が低くなりました。

生きている以上は全部幸せです。

何もなくても家族が笑顔ならさらに幸せ。

たまに美味しいごはんが食べられるならさらにさらに幸せ。

自分の好きなこと、夢中になれることがあるならさらにさらにさらに幸せ。

ブランドのバッグも、大きな家も、プライベートジェットもいりません。

前は、自分にないものを見ては羨ましがって、劣等感ばかりでした。

完璧主義でプライドがとても高かかったからですかね。

それが、右胸を一個取ったことで、自分の体が完璧じゃなくなって、

それでも生きているし、今あるもので私は十分幸せだと感じられています。

良い意味で肩の力が抜けたように思います。


乳がんになって良かったとは思いませんが、

乳がんにならなければ今も、

「今の自分」と「完璧な自分」の間で苦しんでいたと思います。

なので、「今の自分」と向き合おうともがいています。

この話はまた別の機会に。


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