【娯楽メモ vol.23】TCクラクション×スタミナパン×元祖いちごちゃん『いちごパンティー』
勢い込んで始めたnoteだけど、最近ほったらかしていたなと反省。
結構書いてきた気でいたけれど、まだ今回でvol.23と は…。飽きるのが早すぎる。
最近、SNSのリンクから飛んで読んでくれる人が身近に案外いることがわかって、全然更新してないのが少し恥ずかしくなったので、しれっと復帰しようと思います。
ひとつ思ったのは、一応制限なく公開している記事なので、あんまり批判的な感想は読んでて嫌な気持ちになる人もいるかな、と思ってこれまで避けてました。
「お前何様だよ」ってなるから、よかったところをピックアップして書くようにしてまして。
でも、それって正直な感想じゃなくなるし、自分のためでもないなと。取り繕おうとすると書いていて気を遣うので、楽しくないし。
そもそも、作品を初めて見たときの素直な気持ちを記録しておくのがもともとnote始めたきっかけだったので、思ったことは全部書こうと思います。
「ここがよくわからなかった」とか、「自分だったらもっとこうしちゃう」とか、どんどん書いていきたい。
読んでいて「そういうことじゃない」とか「誰が言ってんだ」とか思っても、「ふーんそう捉える人もいるのか」くらいに思ってもらえたらありがたい。
逆に異なる捉え方の人とは議論したいし、もし今後ご本人に届いてしまうようなことがあれば、直接お話聞いてみたいなと思ったり。
……前置きが長くなりました。ごめんなさい、今回の感想を読みに来てくれた人たち。
ここから本題に入ります。
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『いちごパンティー』
TCクラクション×スタミナパン×元祖いちごちゃんの3組によるスリーマンライブ。2024年11月4日なかの芸能小劇場にて開催。各組ネタ2本と企画、トークを交えたライブ。
◎感想
【スタミナパン】
去年のM1準決勝で知って、その時のネタが見れたので嬉しかったです。「ぶりっぶりっ、ほーんとにうんちしてまーす!」が今やスタミナパンの代名詞ですね。
「うんち」なのがいいですよね。どこかかわいげがあって、麻婆さんのキャラクターと合ってるというか。
あえて言うと、トシダさんにも華になるような部分が見つかればもっと売れちゃうんだろうなと思います。
これは本当に余計なお世話なんですが、なんとなく冴えないサラリーマンが隣で文句言い続けてる感が抜けないので、メガネ変えたりするだけでも漫才師としての印象が上がるんじゃないかなーと思ったり。スタイルいいのでね。
『営業』
普段地方の営業でやってることそのままを、あえてこの場で披露するのがある種斬新でした。
「僕たちのこと知ってるよ〜って方?」から始まり、特技披露でアメ配ったり、ショートコントを挟んでYouTuberでぶチャンネルのネタをやって。
ファンが集まってるので特技披露も知ってる人が多い中で、「営業をそのままやる」をテーマにするだけでこんなに盛り上がるんだ、と。
フリが効いてて『営業』というネタと言っていいくらい完成してました。
改めて、営業に回っている芸人さんの盛り上げ技術すごいなと感心。
『くの一』
「俺忍者やりたいからお前くの一で付いてきて」という入りから、所々で女として意識しちゃうというのがいい着眼点でめちゃくちゃ面白かったです。
ピンクの装束に女走り、男として守ってあげちゃうとか、水遁の術で間接キス考えちゃうとか、ミニスカでお色気の術とか、いい具合に女の要素を散りばめていて、ハマっていました。今までくの一を女として意識しちゃうという展開はあんまり見たことなかったなと。
ただ、少しネタとしての都合を感じてしまう部分もあり。
僕は普段コントを考えてるので、漫才となるとそこはあまり気にしすぎるべきではないというのはわかってるんですが。
「くの一やって」と言われて、文句いいながらも自分から女走りで乗っかっていくところは少し引っかかる…。最後まで「くの一嫌だよ」と文句を言う立場なら、お色気の術で自ら乗っかるのも少し違和感…。
水遁の術で竹のストローを忘れた忍者に「もう一本持ってるから」と差し出すのも、少し都合良すぎるような。
これトシダさんが「忍者やりたい」、麻婆さんが「じゃあ俺くの一で付いていくわ」の構造にした方が、違和感が抜けて見やすいような気がしました。
トシダさんも「女出してくんなよ!意識しちゃうだろ!」ってツッコミやすいんじゃないかなと思ったり。
【TCクラクション】
ちょっとウケすぎですって笑
古家さんがなんかこう、色気があるんですよね。モグライダーの芝さんみたいな雰囲気で。それに坂本さんもかわいい感じなので、ファンが多いのも納得ではある。
ネタももちろん面白かったんですが、にしてもちょっとファンが集まりすぎて、完全にホームでした。
『カウボーイ』
「日常生活にあるものはすべて合理的にできている」みたいな話から、出てくる例えがすべてカウボーイにしか当てはまらず、「カウボーイじゃねぇかよ!」とツッコんでいくネタ。
導入すごく好きでしたね。「身を守るためにベストがある」「足を守るためにブーツがある」「日差しから守るためにハットがある」と溜めに溜めて「お前カウボーイじゃねぇかよ!!」で爆発。
これ3つ溜めてる間、なんてツッコミが来るのかな…ともうワクワクしてますもんね。
楽しそうに話す古家さんとすごい熱量でキレてる坂本さんの構図が、見てていいコンビだなと感じました。
坂本さんのあの熱量って、どこから来てるんでしょう笑。
冷静に見れば、「なんでこいつカウボーイであることにこんなキレてんだろう…情緒大丈夫か」って思うところですが、脈絡とか関係なくそういうキャラとして成り立ってしまうのが漫才の良さでもありますね。
キュウの漫才なんかも僕とても好きなんですが、ツッコミワードを繰り返すだけで面白さのボルテージが上がっていくって、普通にすごいことだなと思います。でもTCクラクションには、正直もっと新しい展開が欲しいなとも思っちゃう。
『揚げ物』
「自作の曲のメロディーを伝えたいから歌詞は気にしないで聴いて」と言って「揚げ物あげたい〜」と歌い出す。歌詞が気になってメロディーなんか入ってこない。
これもまたいいしゃべくり漫才だなとめちゃくちゃ笑いました。
「メロディーを伝えたいからといって適当な歌詞つけるか…?」「最初からラララ〜で歌うのでは…?」という根本的な所はさておき、ちゃんとラララ〜で歌うように指示した後で「もう揚げ物にしか聞こえないよ!」というフリになってたので、そこはよくできてるなぁと。
でも、確かに流れ的には揚げ物にしか聞こえないんですが、個人的にはそんなでもなかった(普通にラララ〜として聞こえた)ような…。
たぶん「揚げ物」の韻が「アエオオ」なので「ラ」で歌ったときにピッタリ来なかったんじゃないかと推測。
正直「揚げ物」部分は何でもありだと思うので、「じゃがバター」とか「多摩川」とかにしたらもっと気持ち良さそう。
【元祖いちごちゃん】
恥ずかしながら知ったのはほんとここ最近。センス系で狂気系コント。こういうコント結構好みなんですよね。間をふんだんに使って、突拍子もないことを突然するような。
植村さんの、どんな役にもなれそうないい意味で色がない感じと、ペロちゃんの明らかに狂気をはらんでる見た目。2人ともキャラクターを活かすのに長けているなと感じます。
『砂場でお遊び』
幼稚園児が公園の砂場で遊んでいると、おじさんが仲間に加わってくる。おじさんは監督者として、労働者(子ども)にいいバナナをあげる。でもおじさんはクビになってしまい、おもちゃを蹴り飛ばし大声で怒鳴り散らかすモンスターおじさんに。(←文章で表現するの難しすぎ)
植村さんが幼稚園児役をそれっぽくできるのもすごいんですが、ペロちゃんが登場した瞬間笑い(というか悲鳴?)があがるのすごいですね笑。
最初の笑いをとるのって緊張するし大変かと思うんですが、キャラクターの登場だけでそこが担保されてるのはめちゃくちゃ強みです。蛙亭なんかもそう。
「監督と労働者」とか「いいバナナあげる」という、幼稚園児に対して絶対使わないワードを選ぶセンスも、フリが効いてていいなと。
幼稚園児としては、それ理解してる感じがちょっと賢すぎるかなぁとも思いましたが、この内容にリアリティを追求するのはナンセンスな気がするのでやめときます。
その後おじさんは作ったトンネルを崩してしまいクビになり、一旦はけたと思ったら、勢いよく戻ってきておもちゃを蹴り飛ばし、「うるせぇ何時だと思ってんだ!」って怒鳴り散らかす。
まじで怖い笑。
絶対テレビじゃできない。賞レースでも危うい。
でもこれでこそ元祖いちごちゃんなんだろうなと。このスタイルをとにかく貫いてもらいたい。
ちなみに怒鳴り散らかす内容も、ちゃんと「職を失ったから」という直前のストーリーと繋がっていて、ただ単にヤバい奴というわけではないというところも、よくできてるなと思いました。
今回のネタの中で一番好きだったかも。
『試飲』
スーパーで試飲を勧められ、飲んでみたらハイターでした。
怖すぎ(2回目)笑。
「何で飲んだんですか…?」と言われればまぁ確かに中身聞かずに飲む方が不注意な気もしてきます。
ハイター出した時の爆発力すごかったですね。
植村さんの咳きこみ方も、実際ハイター飲んじゃったらあれくらいなるだろうなっていう演技で。上手です。
気になったことと言えば、試飲の係の人が立ってて、カゴ持った客が登場したらもうスーパーだなとわかるので、最初のドンキ店内BGMとか、植村さんの「あれも買ったしこれも買って…じゃあレジ行くか」みたいな説明セリフはない方がスタイリッシュだなぁとは思いました。
ペロちゃんがハイター飲んで煙出すところとか意味わかんないんですが、インパクトあってめちゃくちゃ面白かったです。続きが見たくなるネタでした。
【企画】
イベント後に販売するフォトZINE(写真集)から、写真撮影当時の出来事に関するクイズを出題し、6人で答えを一致させようというもの。
ZINE(ジン)って何…?笑
写真集のタイトルとかではなく、そういう媒体のことを指すんですって。
まじで観客含めその場にいる誰一人としてZINE(ジン)について理解してない感じが、逆に面白かったです。
クイズ自体も絶妙な作問で。ちゃんとクイズとして盛り上がってました。
パンチングマシーンの数値、マリオカートでのキャラ選択、中華屋で頼んだもの、店主の着ていた服のブランドなど、その場にいたとしても絶妙に思い出せるか出せないかのいいラインで。
ゼロからクイズを作るのって難しいと思うんですが、僕もライブで企画を考えるようになったら参考にさせていただきたい。
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知人に誘われて行ったライブで、また一つ世界が広がった気がします。次回もあればぜひ行きたい。
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