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【娯楽メモ vol.30】バナナマン(キングオブコント2008)

ネタ 朝礼
得点 482点(500点満点)


朝礼中、設楽から日村へのちょっかい
膝カックン→目出し帽→救急車サイレン→一発ギャグ→先生に怒られる→頭引っ叩く→肩車して回転→手挙げる→手錠→目出し帽→ベルト→貧血で倒れる


わかりやすい設定とつかみの速さ

今でも語り継がれてますよね、バナナマンの朝礼。

明転してから約10秒で、一言も発さずに膝カックンだけで笑いをとる。

漫才のつかみと同じで、一発目がこの速さだから見ている側も心を掴まれます。それをコントでやるとは。

そして、誰もが経験のある(もしくは見たことのある)朝礼での男子生徒のわちゃわちゃという、超わかりやすいテーマ。

普段舞台で割と長尺のコントをするバナナマンですが、4,5分尺として丁度いい設定だと思います。

設楽さんと日村さんの仲の良さ


ピーポーピーポーという救急車のサイレンに、

「お前迎えに来たぞ」→「俺じゃねぇよ」
「じゃあお前のお母さん迎えに来たぞ」→「おいやめろよ(マジ)」

マジで言っちゃいけないこと言った雰囲気で、設楽さんも真顔になり静かに。この緩急が上手いですよね。すぐ謝って仲直りするところも、いじめじゃなく普段からこんな感じで楽しく過ごしているんだろうなというのを感じさせます。

そして、先生が注意しに来たのが、誰が見ても一瞬でわかるその演技力。さすがです。

悪ノリで頭を強く引っ叩いて「いってぇ…」と前かがみになったところを、下から担ぎ上げて真顔で肩車。

この一連の動作もスムーズすぎて。動きの流れが見ていて違和感を感じさせない滑らかさで、よく考えられてるなと。

あと普通によく簡単に持ち上げられるなって笑。日村さん今より全然細いとはいえ、成人男性を支えもなくパッと。

朝礼のネタ、肩車ないパターンも見たことありますが、ある方が動きが出て好きです。

この肩車を境に、見る側のあるある風景のラインを越えて、ぐっとお笑いになってきた感じがしました。

若干のプロレス感

休めの姿勢に戻った日村さんに、後ろからこっそり手錠をかける。

ここだけプロレス感というか、日村さんが手錠かけられるのを待ってる感じが若干気にはなりました。手を振りほどこうと思えばできるのでね…。

ここで最初に登場した目出し帽を、手の自由がない状況でもう一度登場させます。伏線回収的な要素で笑いの量も倍増。効果的でよく考えられてた構成だなと。

「外せよ、外せよ!」の声に応えて、日村さんのベルトを外す設楽さん。

ただ、ここでも日村さんがベルト外されることに無抵抗で、体を捻って阻止したりしない点が少し自然ではないかも。

でも、その違和感を上回るだけの期待と面白さが担保されているので、ネタとして十分成立しています。

「先生ー!設楽くんが貧血で倒れましたー!」


日村さんが手錠に目出し帽、ベルトを外されたところで設楽さんの体調が悪くなる。

確かにこういう朝礼で倒れちゃう人いたなーって思います。共感。しかも貧血って結構急に来るんですよね…。

そのまま日村さんのズボンを脱がす形で、前から地面に倒れ込む設楽さん。

何とかして一旦ズボンを履こうとしたり、設楽さんを心配して声をかけたりする日村さんですが、その様子がはたから見ると何とも滑稽すぎる。

バナナマンのコント『ルスデン』なんかもそうですが、日村さんは舞台で変な格好しているのが本当に映えますね笑。

最終的にもうどうしようもできないことを悟って、「先生ー!設楽くんが貧血で倒れましたー!」と叫ぶ日村さん。

このあと、先生が来てどんな状況になったか想像するだけでも面白いです。


今大会の中で、一番完成されてる感じがして好きなネタだし、尺もあっという間に感じました。

…ちょっと贔屓入ってるかな?いいよね、みんな称賛するネタだもん。とにかくすごかったです。

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