【娯楽メモ vol.3】LIFE!春「風の丘」
動画リンク(NHKプラス)
https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2024050323103
※見逃し放送は5/10(金)22:30まで!
あらすじ
髪が長く、同じ貧相な格好をした罪人4人が、大きな平円柱型の箱を協力して運んでいる。
なんでも、この箱を一度たりとも地面に置くことなく王妃様に手渡すことができれば、4人の罪は許されるという。
誰ひとり手を離すことができない状況だが、旅の目的地「風の丘」は風が強く吹き荒れ、髪が鬱陶しくなびくことになる…。
感想(※ネタバレあり)
内村さん、じろうさん、川西さん、サーヤさんの4人が意味不明な試練を乗り越えようとしているという状況だけでおもしろい。
これ何の箱だよ笑とか、どんな罪を犯したらこんなことになるんだよ笑とか、気になることはいくつかあります。
でも、「それを凌駕するようなおもしろさがあれば、設定のリアリティにこだわり過ぎる必要はない」と、LIFE!の作家でもある内村宏幸さんがおっしゃっていました。
例えば、マヂカルラブリーさんや、ランジャタイさんのような。お二組は漫才ですけど、コントでも同じで、結局のところおもしろければ何でもいいんです。核となるキャラや設定を最大限に引き出せる方法の一手法として、持っておきたいところ。
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強風で、長い髪が顔にかかって鬱陶しい。
このコントの核はこれです。本当にこれだけ。
よく見ますよね。海辺のロケとかで、強風によりタレントさんの髪がボサボサでまったく顔見えない、みたいな。
(うわぁ、このシチュエーション見過ごしてた…)、(僕も思いつきたかった…)と、悔しくもあります。
でも、ただ海辺のロケで髪ボサボサを再現するだけでは展開が足りなくてコントにならない。
そこで《緊迫感》を足すんです。
「手が離せない状況」を加える。「王妃様に届けるため」という大義名分をつけて。
こうすることで、髪の鬱陶しさと、それをどうしようもできないもどかしさがより際立って、笑いにつながっています。
そして、「ここまで来て今さら振り出しに戻りたくない」という緊迫感も、(この後どうするんだろう…?)というワクワクに変わる。
見せたい核の部分が最大限に引き立つ、いい設定だなと感じました。
…ただ単に、男性キャストみんな長髪カツラでなければという演出の都合上、「罪人で髪伸びっぱなし」みたいな設定が最適だっただけなのかもしれませんけど笑。
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オチ。
王妃様が登場してゴール目前でしたが、髪の鬱陶しさに耐えきれず全員手を離してしまう。「残念ー!」と王妃様が叫ぶと、魔法で4人は倒されてしまいます。
見せたいところだけ見せて、スパッと終わるのがいいですね。どんなコントにも適正尺というものがあるので、終わる時はこんな風にスパッと終わるのが理想的です。
ちなみに個人的には、王妃役の西田尚美さんまで強風で髪ボサボサなのがおもしろポイントでした。
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今回のLIFE!は「君の声が聴きたいSP」ということで、福島県の高校生と一緒にコントに挑戦。
羨ましい…。僕の高校時代にも来てほしかった。
具体的に学生たちのどんな声を取り入れて台本にしたんだろう?というのが気になるところですが、ちゃんと面白かったのがすごい。
あと今回、LIFE!古参ファンとしては、宇宙人総理とゲスニックマガジン西条の復活がすごく嬉しかったです。これからもちょくちょくやってほしいなぁ…。
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