【娯楽メモ vol.12】ラランド「卒業式スピーチ」
あらすじ
卒業式も終盤に差し掛かったころ、特別ゲストが登場する流れに。誰が来るのかと期待が高まる中、現れたのは「被写体 ひなちゃむ」。今年はハズレだ…とみんなが思ったが、徐々にスピーチに熱が入っていき…。
感想(※ネタバレあり)
最近のラランドの活躍はすごいですね。テレビやラジオ、YouTubeに引っ張りだこです。
上智出身で博識だとか、大学お笑いで結果を残しているとか、個人事務所を立ち上げているとか、いろいろ理由はありますが、やっぱり2人とも器用だからではないでしょうか。
サーヤさんのボケは切れ味鋭いし、それに対するニシダさんのツッコミも秀逸。漫才も、コントも、企画も平場も強い。
ラランドにやらせたらおもしろくしてくれる、という信頼が各所(佐久間さんとか)から寄せられるのもわかります。
自身のYouTubeでは、持ち味を生かした企画で、無理していない2人の掛け合いが見れるのがいいですよね。
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ニシダさんによる導入
最初に動画を開いたとき、本当に卒業式の場でやっているのかと思いました。観客席の感じとステージの雰囲気がまさにそれっぽくて。
まぁそんなわけはないんですけど、本当にスペシャルゲストとしてこんな卒業式があってもいいですよね。
舞台に板付きで座っているニシダさんが状況説明を始めます。
「そろそろ式も終わりだし、SPゲスト来るんじゃね?」
「一昨年が〇〇で、去年が△△だから…」
「めっちゃ楽しみだな!」
この時点で(全然知らない人でも来るんだろうな…)と若干察してしまう人も多いのでは。
僕の好み的には、こういう状況説明は野暮だなーと思ってしまうんですが、コントとしていち早く状況を理解させるには最適な手法ではありますね。
続いて、スクリーンにかっこいい紹介映像が流れます。
「サロンモデル20回以上」
「TikTok総再生数1.3万回」
「コミケ出場30回」
「ミスコン予選敗退(審査員特別賞)」
「自主制作写真集ひなのこと出版」
これにニシダさんがツッコんでいき、今年はハズレだ…とわかる流れ。
せっかくのニシダさんのツッコミどころですが、映像のテンポの速さで本領発揮できていない感じが少しもったいないな、と感じました。
あと僕がその辺詳しくないだけなんですが、「サロンモデル20回」「TikTok1.3万回」「コミケ出場30回」がどれくらいすごい、すごくないのかがピンとこなかったので、早めからわかりやすく振り切ってもよかったのかな、なんて。
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サーヤさんの演技力
ひなちゃむ登場からの解像度がすごい。
話し方や手の動きなど、いわゆる「ちゃむ」の付くギャルタレントをリアルに再現していました。皮肉っぽくもありますけど笑。
そんなひなちゃむが何を語りだすのかと思ったら、
「おっぱい大きくて良かったなぁと」
「レンタルサイクルめっちゃ便利っていう」
めちゃめちゃくだらない笑。卒業式のスピーチで何をって感じですが、でも話の最後には、
「あえて被写体に落ち着いた所がニーズ高まったかなと」
「普通に原付と並走できます」
と、いかにもギャルの天然トークかのようなオチでまとめていて、ちゃんと笑いやすいポイントを作るあたり流石です。
こういうサーヤさんの演技を見ていると、友近さんを連想します。リアルにいそうなキャラクターを解像度高く、かつコミカルに演じられるのは本当に才能だなと。
いつかロバートの秋山さんも含めて、3人で何かやってほしいですね。
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後半の熱の入り方とオチ
前半はバカな話をしていたひなちゃむが、なんか真面目っぽい話をしだしたぞ…?とイスに座り直すニシダさん。
「何が言いたいかっていうと、被写体と同じで人生にも逆光の時間がありますよって話」で心を掴んだのを確信し、マイクを持って歩き出すサーヤさん。
「大事なのは、どんなときでもピントは自分に合わせておくこと」という言葉に胸打たれ、泣き始めるニシダさん。
卒業生にマイクを向けてインタビューし、拍手やガッツポーズで親密度を高めるサーヤさん。
スピーチを終え、コケたサーヤさんに対してニシダさんが「あぁ大っきい大っきい…」とおっぱいのくだりを回収する結局バカなオチ。
この交互に動いて展開を進め、交互にボケていく感じ。
何気なく見ていましたが、こうやってまとめてみるときれいだなと感じました。どっちもボケれるラランドだからこその構成ですね。
最後のオチは、後半で積み上げてきたいい話のフリが盛大に効いていて、めちゃくちゃおもしろかったです。やっぱり長々としたいい話の後は、しょうもない一言が一番だなと。ひとつ勉強になりました。
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