【娯楽メモ vol.1】東京03「先輩の助言」(第24回単独『ヤな覚悟』より)
東京03 Official YouTube channelより
あらすじ
オフィスでの休憩中。上司の角田さんが、部下の飯塚さんと豊本さんに対して、「嫌いな人には、あえてその人の良いところを探してみる」という助言をする。だが、部下2人の嫌いな人は上司の角田さんで…。
感想(※ネタバレあり)
角田さんがまず切り出す「嫌いな人の良いところを探してみること」
これ、3人で演じてる設定上、飯塚さんと豊本さんが嫌いなのこの人なんだろうなって何となく察してしまう。
でも、そのバラシ待ちの時間でさえも、東京03さんなら、あえてそうしてるんだろうなと。
逆に、角田さんは2人が自分のこと嫌ってるの知ってて、もっと自分を受け入れてほしくて、あえて知らないフリして切り出したんじゃないかな、なんて。
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「嫌いな人に会うとどんどん嫌いになることが脳科学で実証されている」
心理学的に言えば、単純接触効果。
恋愛の心理学などでよく、「一度好意を持った人は会う度にいい所が目に入り、より好きになる」というテクニックとして紹介されていたり。逆に、「嫌いだなと認識した人は、次会った時に悪いところばかり気になってしまう」というもの。
東京03さんは日常に潜む笑いの表現が見事なので、こういう心理学や人間行動学の知識を沢山もっているんだろうな…。
第23回単独『ヤな因果』でも「心理テクニック」というコントがありました。あれも好きです。
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「奇しくも」
連発ですね。
普段何気なく聞き流すワードも、言い方と繰り返しでこんなにキラーフレーズになるのかと、いつも感心します。
東京03さんは色んなコントでこの手法を取り入れていますね。僕のような素人も手を出してしまいたくなってしまうんですが、東京03さんのような秀逸なワード選びができるようになるまでは、安易に使えません。
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開き直っている角田さん。
2人の悪口を聞いて、それにキレるのが一般的な感情の流れなのかもしれませんが、ここで流れを変える。悪口は認めて、改善させようとしているという所に展開がありますね。
豊本さんが「自分の悪い部分を棚に上げて反省もしないで、脳科学のせいにして開き直ってるだけだと思います」と図星をついても、なお開き直っている。これによりまた話が進みます。キレてしまったらそこまでなので。
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「そう思ってしまうのも全部、お前が俺の嫌なところしか見えてないから」
「それが嫌なんですよ」
「それ!!」
飯塚さんと角田さんがお互いセリフを被せるようになり、角田さんのアドリブが炸裂し、飯塚さんが笑ってしまう。
この瞬間が僕たちファンは一番好きなところ。
微笑ましいというか、楽しそうで羨ましいんです。この人たち、コント楽しんでるなぁって。
何年経ってもこういう関係性、いいですよね。これからもずっと見ていたい。
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これまでずっと開き直ってきた角田さんも、やっぱり最後にはキレるんですよね。
「いいとこ見つけろよ!!」
ついにキレた。起承転結で言う「転」。
どう終わるんだろうとワクワク。
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ラスト、豊本さんが話しかけます。
「角田さん、ウチらのこと、もう嫌いになっちゃってますよね?」
うわぁぁぁ…!そういうことか!!と、凄さを感じる瞬間でした。
威張って自分を正当化するような人は、最後には結局しっぺ返しに遭うんですね。スカッとするからでしょうか、見終わった後すごく気持ちが良かったです。
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