見出し画像

Recommended #2020

こんにちは、こんばんは。うえちです。この渾名も、今年は会社の人以外と直接お会いすることがほとんどなかったので、だいぶ馴染みが薄れてしまいました。自分が田舎に引っ込んだタイミングと、新型コロナの流行が重なったことが大きいですが、それにしてもここまで状況が改善されないこと、感染者数の増減というよりも対する政府老輩どもの愚策、引き際の悪さには目を覆うばかりです。それに合わせて動かざるをえない方々には頭の下がる思いです。

そんな中、この場を借りますが転職しまして、出版流通というそのほとんどが東京に集中している出版社から全国の書店に本を配送する会社で、相変わらず(社内)SEとして働いております。ベンダーではなくなりましたが、やっていることの先に、自分の好きなものの一つである本という文化があることはとてもでかいです。「やりがい」というのは、使い古された言葉ではありますが、僕にとっては馬鹿にできないものでした。(結果的に給料も上がったので万々歳です)

こんな状況ですから、在宅ワークも増える一方で、僕の耳はイヤフォンで塞がるばかりと言いますか、この一年で聴いた時間は900時間を超えました。酒より煙草よりも(どちらも溺愛していますが)音楽がないことの方が、僕にとっては地獄のようです。なくても生きることは可能ですが、おそらく生きる意思を持ち続けることは難しいのではないかと思います。それをふとした拍子に確認する一年でもありました。文化というものは...と前置きが長いですね。そろそろ始めます。

以下、今年のベスト・アルバムです。今年一年でリリースされたものの中から10枚選びました。前の記事にも書きましたが、アルバム単位で聴き続けることが環境的にも習慣的にも少なくなった昨今、割と一枚まるっと聴いていたものです。この時期は各社ベストXという記事が出揃いますが、それよりも友人や身近な人たちの気に入ったアルバムが気になるところです。そういう話を、酒のだいぶ入った席で聴けるようになるといいなあ。

「folklore」- Taylor Swift

このアルバムで初めてテイラーを聴きました。勿論、有線とかコンビニで流れているのを耳にしていたけれど、ちゃんと聴いたのはこれが初めて。むしろここにクレジットされているBon Iver が好きでよく聴いていて、インディペンデントで活躍している彼等と、メジャーの代表ともされるテイラーの両者が交わるとは夢にも思わず。サプライズとともに楽曲自体の素晴らしさに感動しました。

「Lives By The Sea」- Gotch

アジカンが好きですし、後藤正文ソロも好きです。今回のリリースはアナウンスを見逃していたのか、これもサプライズでして、日付が変わった頃に知って歓喜して寝ながら聴きました。出出しからいい。「新世紀のラブソング」から始まった彼とラップとの邂逅は、ここにきてすっと入ってくる - 凝りが徐々に解れていくような - 一枚となりました。(僕にとっての)

「No Pressure」- Logic

今年のヒップホップで一番好きなアルバムです、迷ったけど。ラッパーの人たちは今年もほんとによくアルバムを出していたんですけれど、最終的には好みのトラックとフロウで決まりました。僕はKID FRESINO が大好きなんですが、彼に近いドライで風通しのいいフロウが好きです。「Samurai Champloo」や「Nujabes」に敬意を示していて、そこもまたいい。
※海外のヒップホップについて、とても参考になるアカウントがこちら。

「Thank And Gro」- BudaMunk, TSuggs

KID FRESINO, JJJ「Turn.(who do)」は僕にとってとてもお気に入りな曲になりつつあるのですが、そこで『まだ人の文句なら腐るほどある でも口は閉じる like budamunk みたく』というリリックがあって、そのbudamunk さんです!その言葉通りと言いますか、歌ものではないアルバムの中では一番よく聴きました。ヒップホップとジャズ、どちらにしても興味があれば極上の一枚。

「Herbier」- Turntable Films

Turntable Films を知ったのは5年前。この「Light Through」のMVを観て、(良い意味で)洒落たバンドだなあと。こんな感じの音楽や言葉選びを聴いていられるのはいいなあと思いながらも、当時そのアルバムはしっくり来ず。今回も、聴いてすぐに惹かれたわけではないのですが、いつもどおり今年のプレイリストに入れる好きな曲を選ぼうと何回か聴いていたら、いつのまにか嵌った一枚です。

「5EPs」- Dirty Projectors

やっぱり彼らは面白い。メンバーの入れ替わりが激しいバンドですが、今回は各々にフォーカス(主にボーカル)を当てた4曲入りEPのコンパイル。同じバンドの中で、それぞれボーカルをとってもらうというのは馴染みがないのですが、そういったバンドという枠組みへの考え方やアクションをしっかり取るバンドなので、いつもとても楽しみにしています。

「Women In Music Pt. III」- HAIM

ここからは、今夏上げました上半期のリコメンドに沿うので簡単に。LAの三姉妹、HAIM。おそらくインディ・シーンではこの一枚が今年の至宝になるのでは。あとは思うところ以上に、ここのプロライターの方々が書いてくださってます。

「CATCH」- Peter CottonTale

上述のゴッチは、この作品に影響を受けたとのこと。蟹江さんことKanye West のSunday Service しかり、ゴスペルがそれを身近なものとしている彼らにとってどう響いているのか、少し気になるところ。

Everything Else Has Gone Wrong」- Bombay Bicycle Club

前記事で「出がけに聴きたいアルバム」と記したのですが、会社の人以外とお会いする今年一度きりのその機会に聴いてみたところ、そうでもありませんでした。笑
まあ、でもベースラインとか、とても魅力的なアルバムです。

「CEREMONY」- King Gnu

思い出したように欲しくなるアルバムでした。あのフレーズが聴きたくてまた聴くという感じで。格好いいなあ。新曲も凄かったし。millennium parade の新譜も楽しみです。

というわけで、今年の私的ベスト・アルバムでした。長かった!これ書くのに5時間くらいかかった。この年末年始は部屋にいることが多くなるでしょうが、BGMに困った時の参考にでもなれば幸いです。最後に、曲単位で気に入ったもの、来年のアルバムが楽しみなものを上げて終わりにします。皆様よいお年を!


いいなと思ったら応援しよう!