10年という歳月。
10年前。
10年前の今日のことはあまり覚えてないのですが、その後のことは今でも覚えているのです。
花は咲くを聴くと必ず思い出す人がいます。
私は中学生でした。
まだ、いろんなことが見えていない子供でした。
かける言葉も、できることもなにもありませんでした。
なんの縁だったのか確かではないのですが、
避難所生活を少しでもよくしようと、行動する高校生たちに出会いました。
被災して間もない時に、何かできることはないかとマッサージや簡単な料理を学びに私の県に縁があってきていました。
「家は流された」
「学校に登校してきた人を見て、もう会えない人がいることに気づいた。」
そんな話をしながら、
彼らは私と歳の近い普通の高校生でした。
けれども、確実に、何かが違っていました。
「生きる」ということを考える時に、
私は必ず彼らの事を思い出します。
名前や顔は思い出せないけれども、
眼差しだけは忘れません。
何を残すのだろう、何を残しただろう。
花は咲くの歌詞はそう問いかけます。
私は何ができるのだろうか。
今日も、誰かが生きたかった、
「明日」を生きている。
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