春の京都へ行った日
本当は先週末に桜を見に行く予定だったけれども、あまりに部屋が片付いていないのと人がすごいという情報とで、4月8日(土)に京都へ行ってきました。御室の桜はまだ咲いているかなと思っていたけれど散り始めだったみたいなので普通に散歩を。
河原町駅から地上にでると、とにかく寒い。風が冷たい。ああでも四月の頭って、入学式を終えて授業が始まる頃って、こんな風だったよなあと鴨川を眺めながら思い出したり。これはもうあったかいもの食べるしかないということでおかるへ。
河原町駅着からの八坂さんというルートを辿ることが多いので我が家のお馴染みになりつつあります。
子どもはうどん好きだし、お出汁もやさしい味だし、お座敷にも通してくださるのでありがたい。汚すと大変なので名物のカレーうどんはおあずけですが。
飲屋街の中華そばは美味しいに決まってる!ということで私は和風中華そばを。カツオの出汁が深く、胡麻油の匂いが香ばしく。匂いも味も美味しかったです。飲んだ後の締めの一杯に食べたい。
白川は葉桜でしたが訪日観光客がたくさん。小森も行列。けれども辰巳大明神で普通に写真が撮れるぐらいには空いていました。
八坂さんへ向かう途中にあった練り物やさん。今まで何回か前を通っていたはずなのにはじめて気づいた。よもぎ天とやさい天を買って円山公園で食べました。
本日のメイン八坂さんへ。常盤新殿で三井家のお雛様を拝観しました。
常盤新殿に足を踏み入れたのは披露宴以来で懐かしかったです。意匠をじっくり見ることができました。雛人形は御所風。翁と媼の一対があったのが印象的。最後は濃茶とお菓子をいただきました。
本殿の拝観もできるということでそのまま本殿へ。そこからは宮司さんが案内してくださりました。内々陣の裏側の感神院の額と観音像、最後は本殿の西の端にある閼伽棚(だったかな)などなど寺院時代の遺物や遺構を拝みました。閼伽棚は斜めの板張りがある空間で、お坊さんが寝泊まりした際、炊事などで出た水をそこに流していたそう。
明治以前にはお寺で、お坊さんがいて、ということは知ってはいたけれども、はじめて八坂さん側からそのお話を伺って、実際にその痕跡を見て、はじめて実感(実感というのもおかしいけど)できて、実物を見ることの効用を感じたのでした。
あとは本殿と拝殿の屋根のさらに上を檜皮葺の屋根がどーんと覆っている様も見れたり、あと一年中灯してあるというをけら参りの火も拝見しました(思えばこれも仏教風な習わしだよなあ)。をけらというのは植物の名前というのをはじめて知る。実物も置いてあり、匂うとベジマイトみたいな独特の香りがしました。それで邪気を払うと考えられていたそう。本殿の下には龍穴があって、そこから湧くお水で手を清めているというお話も伺ったので、帰りはそれと同じお水で手を清めて帰りました。
出る頃にはかなりの人出で、お化け屋敷も復活していたりと、かつての賑わいが戻っていました。
それからはなからぎの道へ行くか清涼寺に狂言を観に行くか迷い、桜は散ってそうだしということで清涼寺へ。四条通を西へ行きます。
寒すぎたので阪急に乗る前にトラベリングコーヒーへ。
電車好きな子どものために大宮で嵐電に乗り換え。
終点の嵐山まで。そういえば桜の時期の嵐山ってはじめてきたかもしれない。まだ普通に歩けるぐらいの人出でよかった。
清涼寺の大念仏狂言。演目は船弁慶でした。衣装が新調(修復?)されたそうで綺麗でした。厄除けかわらけを一枚いただき後にする。
嵐山は渡月橋と竹林付近はすごい人だけど、少し外れると緑に囲まれた落ち着いた山里の佇まいで、それがいい。鳥居本のあたりもまた行きたいなあ。
渡月橋を渡って阪急嵐山駅へ。5時過ぎるとさすがに人も少なくて通り過ぎる訪日観光客が「イッツソーコールド!!」と怒るように言っていました。
阪急に乗ってさようなら。次は四月の末に鉄道博物館へ行く予定です。その頃には少しは暖かいかな。松尾大社へ山吹も見に行きたいなと嵐山線に揺られながら思うのでした。