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スーパー進次郎構文入門

こんにちは。

スーパー進次郎構文入門へようこそ。

この講義では、いまや受験に頻出となっている進次郎構文問題への対策として、出題傾向を分析し、構造を理解し、自ら簡単な構文を作れるようになるところまでやっていきたいと思います。

では早速始めていきましょう。

まず進次郎構文の代表的なものをいくつか

「今のままではいけないと思います。だからこそ日本は今のままではいけないと思っている。」

これぞthe進次郎構文ですね。聞いたことのある人は多いと思います。多くの入試で採用されたことがあります。他にも

「毎日でも食べたいということは、毎日でも食べているというわけではないんです」

「約束は守るためにありますから、約束を守るために全力を尽くします」

どれも「…で?」というツッコミを入れたくなる立派な構文ですね。ではこういった文がつくれるように、文の構造を紐解いていきましょう。

進次郎構文は大きく分けて三つの構造に分かれます。前後の二文とそれを繋ぐ接続詞です。

本当はポエム性もあったりするわけですが、それは上級向けで、難関校でしか出題はないです。この授業は入門なので、まずは基礎から学んでいきます。

話を戻します。二文と接続詞。もう皆さん薄々気づいてるかもしれませんが、この二文はほとんど同じ、いや全く同じ意味を言わなければなりません。同じ意味の文章を別の語で言い換えて連続させることをトートロジーと呼んだりしますが、ここではもっと簡単です。

言い換えといっても、同音異義語などの高度な言い換えをする必要は無いのです。出来るだけ同じ単語を使いましょう。そして順番や語尾だけ変えてきましょう。はい、ここで例文の一番目を見てみます。

「今のままではいけないと思います。だからこそ日本は今のままではいけないと思っている。」

もうこれは言い換えでもなんでもないですね。「日本は」が足されて、語尾が「っている」になりました。

でもこれでいいんです。これが重要です。これなら誰でも言えそうですね。でもこの一見簡単な文に進次郎構文の重要な本質が書かれています。

先程進次郎構文の構造は二文とそれを繋ぐ接続詞と言いました。たしかに表面的な構造はそうです。しかし本当はある一つの概念があります。わかりますか?これがわかるとわからないでは全然違います。

それは「省略」の概念です。

先程の例文、まあ全ての例文もそうなんですが、二文の間の接続詞の手前、ここに物凄い量の文章が省略されています。

論文やプレゼンを思い出してみてください。序論本論結論という形式だったり、まずは結論から話すということをよく聞くと思います。それですまさに。

進次郎構文では、この本論の部分をごっそり省略しています。詳細とか根拠とかときかく削ります。

皆さん落ち着いてください。

えっーと言いたくなる気持ちはわかりますが、ここは思いっきり削ります。なぜ本論部分が削られるのかは謎です。世界の進次郎学者たちが日々研究しているところです。でも我々受験生はひとまずその理屈は置いておいて、ここだけ覚えておけばいいのです。

そしてディティールを省略するくせに、なぜか「意思」だけは強めにします。二文目に意思を強く反映して語気を強めます。

ではこれを踏まえて例文を見てみると

「今のままではいけないと思います。

※ここに、

なぜなら〜日本は〜

なぜなら世界は〜

とか色々省略されています。

だからこそ日本は今のままではいけないと思っている。」

どうですか、とてもスッと頭に入っていきませんか?二文目の文末、「〜ている」という断定となっていて意志の強さを感じますね。

まあ、それでもちょっと腑に落ちないところはあるかもしれませんが、受験構文はこんなものですので、暗記してしまいましょう。

ここまでを軽くまとめると、進次郎構文は表面的な構造として、ほぼ同じ意味を持つ二文を接続詞で繋げる。二文は奇を衒わずに、なるべく簡素に。そして間の省略を意識する。ということになります。

じゃあ最後、接続詞について考察していきます。接続詞は主に順接の接続詞を使えばいいだけです。

だから、それで、そのため、このため、
そこで、したがって、ゆえに、それゆえに
すると、それなら、それでは

こんな感じです。これはもう暗記してください。覚えるのはこれくらいです。受験生ならこれくらいは覚えて下さい。今日家帰ってお風呂で暗唱すればすぐ覚えられますよ。

じゃあまとめです。進次郎構文は、言いたいことを文章にして、それを簡単に言い換えて二文作る。言い換えといってもなるべく同じ単語を使って並べ替えたら語尾を変えるだけにする。そして二文目の語気を強める。そしてそれを順接の接続詞でつなげる。

たとえば「私は働きたくない」という文を進次郎構文にしてみましょう。これをパターンに当てはめて文体を変えてると「私は働くのが嫌」とかそんな感じになります。簡単に変換するのがコツです。あまり難しくするとニュアンスが変わってしまうし、ちゃんとしたトートロジーになってしまいます。そして二文目に意思を持ってきて断定の「だ」をつけましょう。「私は働くのが嫌だ」

これを順接の接続詞で繋げます。そしてその間の見えない省略を意識します。働きたくない理由を思い浮かべます。しかしちゃんと理由が用意されてなかったり、あっても真っ当な理由じゃなかったりするので省略することにします。すると

「私は働きたくない。だからこそ、私は働くのが嫌だ」

となります。ちょっとそれっぽくなったでしょう?

はい、時間ですので、こんな感じで次回は皆さんにも例文を作ってもらいます。

では。


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kotaro(じょあ)
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