合奏 〜静かな曲〜
これは個人的に高難度のお題だと思っています。
アップテンポの明るい曲ってのは叩きが出来ればなんとなく形になりますが、静かな曲はそうはいかないなぁと。
難しさは
* 過剰な緊張感を奏者に与えずに
* 淀みなく振る
* だけど指揮がうるさくならないように
これを成立させるのが自分としては大概こういう曲での一つの目標になります。
静かな曲だと、基本そっと振るとは思うのですが、特にp/ppとかだと、まず指揮者が力入っちゃうケースが多いかなと思っています。丁寧に振ろうとする意識が逆に力みになってきちゃう。そうすると何でもかんでも重くてテンポも伸びて遅くなっちゃったりします。
なので
* 静かな曲を振る時も脱力
* 深めの呼吸を意識して
* 細かい音符を頭でカウントしながら、遅くならないように
みたいな点を指揮練から意識してやると良いかなと。
呼吸はすごく大事です。力むとすごい浅い呼吸になると思うのですが、ゆっくり呼吸しながら練習すると力が抜けてくるかなと。
振り方は叩きでもいいし、しゃくいでも平均運動でもなんでもいいと思います。箇所箇所で使い分けもすればいいし。
ただし静かなところではあんまりブンブン振ると邪魔かなと思うので、上記に挙げた点を守りつつ、かつ小さく振る。
どうしても淀みなく振ろうとすると絵が大きくなっちゃうかもですが。
下記は特に個人的な意見です。
自分が奏者の時に、静かな曲で棒をブンブン振られるとなんか気持ち悪い(違和感がある)のと、後ろ(客席側)からお客としてみても嫌だなぁと思ったりするので。それは自分が指揮者やっててそういう視点があるからかもしれないですが。
できた音、できた音楽が大事なんであって、棒がどうとかじゃないって話はあると思うので。ただ自分はそれでもブンブンは振らないかなと思っています。
あと、こういう曲のアウフタクトはもすこし余分に取ると、奏者は入りやすいと思います。
4拍子の曲だとしたら、3.7拍目ぐらいからアウフタクトを取る感じ。
余分なしにいきなり四拍目を振り上げられると、奏者側にブレス取る余裕がほんの少しないんですよね。何でかって言ったら、指揮者が振り上げた後にそれを見て奏者はブレスするので、奏者側は正確には一拍分より少し短い時間でのブレスになると思うので。
なので少しだけ余分に予備があるとその予備を見て4拍目から指揮者と一緒にブレス出来るから、息を合わせやすいと思います。
また、冒頭に振る音のニュアンス等で先入で振るかどうかも考えてもらえれば。
コツンと出るようなところじゃなければ、自分は大概先入にしちゃう気がします。
(続く)