指揮なし合奏、指揮あり合奏

一部アンサンブルからの二部指揮なし合奏。
この形態でやられたことのある方は分かると思うのですが、二部の安心感って言ったらないですよね。
そんなことないですかね。うちがしょぼいだけかもしれません。
ほんとなんかもう指揮がなくても、アンサンブルに比べたら楽勝!みたいな感覚ですよね(んなこたない)。やった!もう一人じゃない!多少落ちてもダイジョーブ!(ダメです)。
いやほんと、一部が終わって後は二部だけって時のホッと感たるや、、、、
(何もやってないしこれからなのに)勝った!みたいな感じですね。

とはいえそのシチュエーションも最近の話です。
立ち上げ当初はこの指揮なし合奏にほんと苦労しました。
なんたって、合奏やっても全然合わない。嘘だろ?お前もかブルータス、というぐらい合わない。
指揮者の位置のところにボリューム全開のメトロノームおいてやったりしても、そのうちみんな聞けなくなってガシガシとずれて行くっていう有様でした。
多分ですが、学生時代指揮者がいるときも、あってなかったんでしょう。厳密に言えば。
指揮なしで合わないってことは、それほどに周りを聞けていないってことなので、理屈から言えばよっぽど指揮者がうまくない限りはズレてたんじゃなにかなぁと。

まぁそんな状態から、えっちらおっちらと、各パートをトレーニングし、高音・低音をミックスして分奏し、合奏でも地道に誰かしらがリズムを叩きながらはめていく練習をし、加えて1部のアンサンブルをこなすことでより周りを聞くトレーニングをし、という、いたって普通のアプローチをチコチコ続けてきて、いまは多少楽になってきたかなと思います。
とはいえそれにあぐらをかいてこれまでのアプローチを省略しようとすると途端にボロが出てくるので、地道な練習を「とにかく続ける」ことの大事さをしみじみ痛感しています。

野球知らない人は分からないかもですが、元中日(と言ったほうがいいのか?)の落合博満さんが
「できないことをできるようにするのが練習なら、できるようになったことを継続するのも練習」って本で書いてて、ほんとその通りだなと。
毎度初心にかえって我々もやっていかなくちゃなと思う次第です。

ここまでは指揮なし合奏の話。
後少し指揮あり合奏について。

つっても、指揮あり合奏が始まったのは第10回の演奏会からになります。
(クローズドなこともあり)なかなか団体運営も難しく、入ってくれる若手がいる一方で、仕事が忙しくなったり、結婚したり、子供ができたりで古参メンバーが抜けていくというのは常ですよね。もちろんカムバックしてくれてる人もいますけども。

そんな中ではあれど、少しずつ人が増えてきて、「そろそろ解禁するか」というのが第10回。
もともと本来は1回目(2007年の演奏会)から入れたかったわけですが、それが叶ったのは2017年でした。
10年待ちました。途中はもう、(指揮あり合奏は)やらねーんじゃねーかって思ってました。
なので感慨としてはひとしおです。

一方で「オケが途端に指揮につけるだけになって周りを聞かなくなる」という弊害もありまして、
高杉さんがあまり練習にいっぱい来てくれると(基本的に高杉さんからしたら機会損失でしかなく超ありがたいこと)、オケが全然考えなくなるのでは?という話はありました。
なのでそこらへんのさじ加減も微妙にやりながら現在に至ります。

そんな中でも、個人的に指揮あり合奏でベストバウトは?と言われれば、
第11回演奏会の英雄葬送曲(C.O.ラッタ)かなと思います。
録画・録音に全然金かけてない団体なので(その分団体費も安いはず)、見た目と音質はアレかもですが、
紛うことなく、これがKSD、って感じの演奏です。
賛否両論てかピッピピッピ(否否否否)みたいな感じかもですが。

ただ、たとえば料理人の方も、お客さんが喜んでくれてなんぼとはいえ、まず自分が美味しいと思うものを出すと思うんです。
だから、仮に否定されることになったとしても、まず「自分達で納得出来るものを」と思って続けています。その結果として多くの否定があるなら考えなくちゃいけないけど、まず自分がうめえと思うもん出せてんのか?ってのが我々にとっての第一関門で、まぁ大概毎年そこで四苦八苦してます、、もうちょっと先に行きたい気もしますが、あまりに厳しく追い込んでいくのもサステナブルじゃないかもだし、そこのバランスは正直考えながらやらなくちゃいけない、というのが私個人の考えです。

なんかあまりにも取り留めなく書いてきてて、一体なんの話しようと思ってるのか分からなくなってきましたが(分かりやすく瞑想している)、まぁこんな感じで我々えっちらおっちらやってきました。

2021年の演奏会も、なかなか厳しいシチュエーションにあるのですが、出来ることをなるたけやって、その積み重ねを粛々と紡いでいけば良いのかなと思っております。
ご縁がありましたら、どうぞ演奏会の方、よろしくお願い致します。

以上です

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