
「iPhone 16」 の最適なケースはどっち!?
iPhone16に乗り換え、Rosenkranzの量子ステッカーを貼り付けて音楽再生機としてのクオリティを追求した。詳しくはこちらの記事を読んで欲しい。
その際、エレコムの推し活ケースを買ってみた。
カードやシールを入れて推し活ができる昨今流行りの面白いケースだ。

ちょうどこの厚さ(隙間)が政振・量子ステッカーを貼り付け時に無理な締付けをしないという幸運な結果となったのだ。
このケースの発見は、とあるお客様と家電量販店へ一緒に行った時であった。ここに感謝の気持ちを述べたいと思う。
そして、先日購入したケースは「クリア」。
実はもうひとつ。別のカラバリとして「クリアオーロラ」というのも存在していた。

同じデザインでも表面のコーティングに違いがある。
このコーティングはどうなっているのか…。ここで少し気になった。
調べてみると「オーロラコーティング」という樹脂や硝子をコーティングする技術らしい。電極を使用して施す金属メッキと違い、コーティング剤を気化させて、対象物にぶつける。すると表面で冷却されて皮膜となる様だ。
そのままでは剥がれる心配もあるらしいので、さらにそこにクリア剤でさらにコートするのだ。
この見た目には少しの違いが、音には大きな違いとなる。
ということで…。

右 クリアオーロラ
研究の為には居ても立っても居られずに追加で買ってしまった。そして、持った時に驚いた。先のコーティングの違いで全然硬さが違うのだ!


同じ力を意識し、少し握ってみるとこの違いである。
これは、大きな変化がありそうだ。
さあ、気になる音質を比較していこう。
試聴楽曲
この楽曲達で、ワンフレーズに注目して聴いたり、1曲をフルで聴いたりと着けたり外したりをずっと繰り返していく。
数え切れないほどの試行回数の中、あーでもないこーでもないとぶつぶつと言いながら検証していく。傍から見れば、実に滑稽な姿だと思うが本人は至って大真面目なのである。
この時の集中力は、自分でも引くほどである。
クリア の音質
握った時に感じた柔らかさがやはりサウンドステージの端の方を滲ませてしまう…。先日から聴いていて、一番気になったのはここだ。
全体を通してボヤッとした雰囲気が漂ってしまうのだ。
左右のレンジが狭められ、定位も不自然に中心に寄るところがある。
しかし、その中でもボーカルの力強さと余韻の表現が得意であるのが視えた。ここはケース無しの状態よりも音圧良く聴かせてくれるのだ。
楽曲によってはやりすぎな時もあるのが悲しいところだ。
クリアオーロラ の音質
クリアと比べると本体の硬さから、音の減衰が速く、音の走りが格段に良い。音の端の滲みは無い。全体ではシャキとした音ではっきりとしているが…。然し、どこか物足りなさを感じるところがある…。
奥行き感の表現に少し乏しいところが視えてきた。
音に粘りが足りず、うねる様な表現が乏しいのだ。これが物足りない「何か」の正体か。音の抑揚感に今ひとつのところがあるのだ。
これが「聴きやすさ」という利点に繋がってはいるが、絶妙に気になるのだ。
ケース無し の音質
やはり、ケース着けないのが一番良い。
これは、はっきり言っておこう。
音の広がりにも窮屈さはないし、抑揚感にも不自然さはない。
すべての音が瑞々しく、内側から生きた様に溢れてくる。
「これこれ!」と思わず口にして、今回の検証の意図から大きく外れていることにハッとする。音が変わってしまうのは分かっている筈だのに耳が自然とケース無しの音に寄る…。オーディオマニアの悪い癖である。
結果
現代曲などの音数の多い楽曲では、シャキッとした「クリアオーロラ」が聴きやすい。然し、ライヴ音源となると「クリア」のパワフルな音が欲しくなる。
いやぁ、困った。どちらも一長一短。
このままでは一生悩みそうなぐらいに難しいため、決定要素を「音」だけでなく「見た目」も考慮して決断しよう。(そうしないとずっと付け替えて聴くを繰り返しそう…。)

ということで、一先ずは普段遣いとしては「クリア」を使うことにしよう。
折角、選んだティールのカラーもしっかり見えるし、量子ステッカーもはっきり見える。「クリアオーロラ」は基本色が薄い黄色で量子ステッカーが少し暗く見えるのだ。
おわりに
世間の人はこんな発想はまずしないだろう。
スマホを守るという点に於いては既に完成しているものであり、別の観点から考える必要は非生産的だからである。然し、こう云ったケースによる音の変化は、オーディオマニアとしては超常識的なことで、決して馬鹿にできるものではないのだ。
形成する素材や軟性、厚み、そして形状により出力される音に違いが大いに出てくる。これは、音楽再生機の内部から伝わる反射振動が波形となって出力される音に還元されるため。つまり、インシュレーターの様な効果が良くも悪くも発生してしまっているのだ。
本体を傷つけんとする為に味方であったケースが、オーディオの観点から見た場合に敵と成り得る時があるのだ。こと「音楽再生」という点に重きを置くと同じものでも視え方が変わってくる。
今回の検証は、こういった物質特性や現象の多角的な捉え方の勉強としての意味も持ち合わせていたのだ。そして、実にオーディオマニアらしい検証でもあった。
『「失敗」対して喜んでお金を払える様になろう」とボスがよく云う。
その時は「失敗」に見えても、将来どこかで役立たせる為の「経験」として未来の自分に投資することを意味している。
自分の知的好奇心と集中力を存分に活用して、今回の検証を行えたと自負している。これからは、音に良いケースの案内も出来そうだ。
これからも、この「iPhone 16」を使った研究は終わらない。
このnoteを書いたKS Audio(k-sakai@rosenkranz-jp.com)は、東京近郊のどちらでも出張します。イヤホン・ケーブル等ご試聴可能ですのでお気軽にお問い合わせください♪
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