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パイオニアのスピリットデッキの概要とバントスピリットの各マッチアップゲームプラン

初めに


9/19のパイオニアチャレンジで優勝はできなかったものの、2位に入賞することができましたので、今回記事として納めておきたいと思い投稿しました。プレイ人数の少ないフォーマットですが、個人的に、何か発信していきたい、という思いと
コロナ下でマジックオンラインを始めたい方もちらほらツイートで見かけたので、少し役に立てればと思い、投稿してみました。
モダンホライゾンの影響もあり、モダン以下のフォーマットは構築にとても費用のかかるものとなっておりますが、パイオニアでは結構安価に組めるデッキが多いため、おすすめです。
できれば、いいねやコメントいただけるととてもうれしいです。
質問等ございましたら、DMいただければ、できるだけお答えしようと思います。

バントスピリットは環境初期から存在するデッキですが、環境に応じて減ったり増えたりしてます。
ショーケースチャレンジ、プレリミナリーなどMOによってフォーマット自体が活性化していることから、メタゲームが頻繁に動き、少しずつ減少傾向にあります。


最近のスピリットはどんなデッキになったの?
(イニストラード真夜中の狩り以降)

基本的にスピリットには3つの型があります。

青単スピリット

青白スピリット

青白緑(バント)スピリット

ざっくり解説していきます。
・青単スピリット

青単スピリット


僕がlastsun2020予選時記事を参考にさせていただいた。syusekiさんが開発したデッキ
シンプルに軽い優秀な青色のスピリットと打消しで固めたデッキ、2t目以降は基本的に構えることが出来るようになっており、先手になると相手がタップしようものなら執着的探訪でアドバンテージを稼ぎ始めます。
冠雪土地にすることで令和のレベルアップカード、「隆盛するスピリット」や令和の変わり谷「不詳の安息地」も採用することが出来、全除去の後もクロックを用意することが出来るようになります。
ニヴや、ジェスカイの隆盛コンボのようなコントロールデッキには滅法強いですが
基本的にサイズが小さい性質上、アグロ、生物デッキには基本的に弱いです。(ただし、どうやらフェニックスなどには強い様子)
また、ロータスコンボの猿は簡単には越えられないです。

基本的に一方的にマウントをとり続けるデッキなので、返されると捲ることは難しいデッキです。

・青白スピリット

青白スピリット


一番基本的なスピリット
青単から呪文捕らえ、天球の見張り、無私の霊魂、スカイクレイブの亡霊、天穿の鷲が加わり全体的に太くなったデッキ、ロードが2種類あり、サイズもかなり大きくなります。
また、天球の見張りの登場でターンが帰ってくると飛行を持つ全てのカード1マナ少なくなり、どんどん展開できます。(スカイクレイブの亡霊は範囲外なので注意)全除去のないデッキにはフル展開すると基本的に返すことは容易ではなく、呪文捕らえも2マナで構えることが出来ます。また、飛行生物を展開するとサイズか上がることも強く、ダメージレースをより優位にしてくれます。ただ、こいつはスピリットではないので、鎖ならし、鎖霊、至高の幻影、霊廟の放浪者の対象にはならないので注意してください。
また、高尚な否定4枚搭載し、要求マナも4マナなので基本的にカンスペとして機能します。
生物の展開速度、マナの安定性からクロックはかなり早いデッキです。
全除去の耐性や、軽い打消しを有することから相変わらずコントロールには強いデッキになります。

・バントスピリット

版スピ


トーナメントシーンでよくみる形、基本的な生物構成は青白スピリットそのままに、土地を1枚増やして、打消し呪文を集合する中隊に代わった形になります。
消耗戦に強く、カンパニーをちらつかせてるだけでも相手の動きに一定の制限が効きます。
屈指パワーカードが搭載されたデッキなので、デッキとしてのポテンシャルはどれよりも高いです。
しかし、3色のため、ショックランドや、マナの合流点が痛くマナ基盤は他のスピリットに加えると少し不安定です。たまに4枚目に土地がファストランドタップインして、カンパニーがモジモジするときがあります。
また、打消しが霊廟の放浪者や、呪文捕らえだけになったことから、コントロールや5C白日ニヴには耐性がかなり落ちます。
集合した中隊は確かに強いですが不確定要素もあるカードであり、他のロングレンジのデッキは集合した中隊よりも雑に強いカードが多数搭載されており、押しきれない展開になることがままあります。中でも5cニヴの影の評決は辛く、無私の霊魂で守れないことや、白日の下にを含め5枚搭載されていることを考えると確実に対処できないと1発で捲られます。


・何故、スピリットが減ったか


MCQでは原根健太選手がバントスピリットで青黒インバーターの包囲網潜り抜けて優勝したり、Last sun2020予選の際にはバントから青白スピリットに変化し、環境に適応しながら残り続けて来たのですが、ここ最近は数を減らし続けています。どうしてなのか?

理由としては以下のアーキタイプの台頭があると考えております。

・ラクドスアルカニスト
・ジャンドサクリファイス
・青白ハサミ

順を追って説明します。
・ラクドスアルカニスト

ラクドス


ハンデス、除去、アルカニスト、クロクサで
相手の手札を枯らしつつ、村の儀式などでアドバンテージを狙い、クロクサーや、若き紅蓮術師で最後のとどめをさすデッキです。
半端なコントロール、青白ハサミや、生物デッキには滅法強いデッキとなっております。
個別に処理されると本当に弱いスピリットとしてはキツいマッチアップで
除去はアルカニスト含め、もりもり入っていますし、瞬速で動くスピリットにはハンデスもツラくペンペン草も生えません。

・ジャンドサクリファイス

ジャンサク


ほぼ既存のカードで構成されたデッキですが、ここ最近頭角を表したデッキです。MOの全フォーマット競技イベント化したことによって開発されたデッキという印象。
先述したように、占術によってトップ操作し、ボーラスの城塞を有することから消耗戦にはかなり強く、さらにサクリファイスデッキの性質上、生物デッキに強く、(ブロック&サクリファイスで盤面を止められ続けます。)波乱の悪魔によって生物が処理され始めると一気に押しきられます。
空中戦を仕掛けるスピリットにとってはサクリフ台チャンプブロックは気にしなくてもよいですが、ラノワールのエルフから集合した中隊、フェイに呪われた王、コルヴォルドでゴリゴリ攻めてくることからテンポ面でもバントスピリットにとってかなり厳しいデッキです。

今多少のブレはあれど、現環境全てのデッキに5分もしくはそれ以上で戦える印象です。いわゆる板デッキ。
ただし、最近では5cニヴやジェスカイ隆盛にヤシャーンがメインに採用されており、でると基本的に積みます。

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また、根本的に、デッキの安定性に若干のムラがあります。
(3マナにしたヤシャーン早くしてください)

・青白ハサミ

ハサミ


昔はハサミで殴って!殴って!爆片破!
のような青赤のデッキでしたが
現在は青白型が主流になりました。既存のハサミに加えて巧妙な鍛治の加入でテンポを損なわずアドバンテージを取って行くことができ、かつ、巧妙な鍛治も毎ターンサイズをあげれることから、何らかの対処を迫られます。
また、ウォータープルーフの杖によって、ハサミの枚数も増え、ハサミよりサイズは小さいですが、元のカードが処理されても、種があればまた生物を用意できることから安定性、消耗戦に耐性がつきました。
青なので、頑固な否認など軽い打消しがあり、2t目には5/5が襲いかかってくることから、5cニヴにはかなり有利なデッキです。
スピリットにとっては、他の不利デッキ程ではないですがテンポ面で分が悪く、ボーマットの急使、ジンジャープルート、(ハサミ化した)ダーク・スティールの城塞
などで攻めてくるうえ、石とぐろの海蛇で上空を止めてくることから厳しいマッチアップとなっております。

上記のデッキが環境上位に蔓延っておりスピリットがあまり環境的に良いデッキでないことがわかると思います。

・それでも今、勝てると思う理由

しかしながら、現在、バントスピリットをしようした理由としては以下の理由があります。
・苦手マッチだったラクドスアルカニストの減少
ラクドスアルカニストはハンデスのや除去が強い反面クロックが遅く、トップするカードが強力なデッキには厳しく、白日やニヴ再誕からアドバンテージを稼ぎ、リカバリーされると今までのハンデスは水の泡になりかねない5cニヴ
また、ボーラスの城塞を有し、占術でトップを操作できるジャンドサクリファイス
一見有利かと思いきや、反復とクルーズからリカバリーされ触りにくいエンチャントで攻めてくるジェスカイ隆盛などは厳しく
現環境の覇者のようなデッキに勝てないことから、「雑魚狩り」のような立ち位置になっており、ここ最近の使用率はかなり低下してます。

逆にラクドスアルカニストが苦手とするデッキの5cニヴとジェスカイの隆盛2つにはバントスピリット型でも5分かそれ以上のゲームを作り出すことが出来ます。

・ポータブル・ホールの登場による、サイド後の除去性能の増加

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今までのアグロデッキなどには、鎖霊やネベルガストの伝令でタップすることや、スカイクレイブの亡霊、拘留代理人で除去することが多かった。このデッキですが、ポータブル・ホールの登場で疎外より汎用性の高い先手1t目のラノワールのエルフの明確な回答を得ることができ、今までより除去の幅が増えました。
以前は、アルカニストや、黒単の騒乱の悪魔、ランクルなどのために敬虔な命令をとっていたのですが、ここのデッキの2マナ帯にはアグロデッキにとって必須級の生物が固められており、サイド後は枠を無理やり開けたり、マナカーブの汚いデッキに仕上がっておりました。
しかし、ポータブルホールは対アグロデッキには不要な同じ1マナ域の幽体の船乗りとスムーズに入れ換えることができるため、とても綺麗なサイドボードが実現できました。
テンポよく除去ができるようになるとアグロデッキ全般の殴り合いに強くなり、相手はブロックされることがあるがこちらは回避能力はあるためコンバットの主導権は常に自分が握っていると言っても良く、カンパニーを含めるとサイド後は全てのアグロデッキに強くなる印象です。

上記の2点から、不利なデッキも存在しますが5分以上に持っていけるマッチが多いこと、元々愛着があることから今回使用に至りました。

パイオニアチャレンジ2位のデッキとゲームプランと各サイドボード

今回使用したデッキは以下の通りです。こちらのデッキを参考にサイドボードを紹介していきます。

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サイドボード
5Cニヴ

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普通5分
Out
天穿の鷲4
スカイクレイブの亡霊2
集合した中隊1

In
神秘の論争3
霊気の疾風2
エメリアのアルコン1
無私の霊魂1

ニヴの構築によりますがサイド後は4~5分という印象。
基本的に相手驚異に対して対処しきれないことが多く、致命的な一押しなども入ってくることから厳しい戦いになります。
サメ台風などもないため、ロードはあまり必要ありません。基本的には全抜きで良いと思います。
集合した中隊を打つゲームレンジで戦おうとするとは基本的に厳しいです。
基本的に構えながらクロックパーミッションプランをとりましょう。
先手であれば3t目くらいまではフルタップで動いても全除去がないので問題ないです。
逆に後手は3t目から相手の驚異がバシバシ飛んでくるので多少割りきりも大事だと思います。
ともかくも霊廟の放浪者が育つことが肝心なマッチアップです。
幽体の船乗りや、鎖霊は早い段階からクロックを用意することが肝心なので残します。
呪文捕らえで打ち消せるカードはあまり多くないので、絶滅の契機にはまれば大成功ですが、実際には成長のらせん、プリズマリの命令、表現の反復、消失の詩句、突然の衰微あたりに当てて、こちらのクロックを絶やさないようにすることになると思います。

ジェスカイの隆盛コンボ

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有利6~7割

Out 
スカイクレイブの亡霊2
幽体の船乗り1
鎖霊2
天穿の鷲2

In
神秘の論争3
霊気の疾風2
エメリアのアルコン1
無私の霊魂1

基本的に出てくる札が全て打ち消せるので有利です。
後手の場合は、ジェスカイの隆盛、オムナス、岩へのつなぎ止めを追放できることからスカイクレイブの亡霊検討しても良いですが、基本的に呪文捕らえまで対応できるので不要と判断してます。
天穿の鷲は相手の除去が火力呪文であることから少し残した方が良いです。
3t目の神々の憤怒が辛いですが、無私の霊魂で対応できるため、柔軟に対応できると思います。
負けパターンは岩へのつなぎ止めからクロックが細くなってオムナスのゲインライフ量が越えられなくなりコンボが間に合ってしまうパターンです。
クロックがいなくてもオムナスが想定される場合構えの姿勢をとっていきましょう。

ラクドスアルカニスト
不利3~4分
Out
幽体の船乗り3
呪文捕らえ4
無私の霊魂1
鎖鳴らし1

IN
エメリアのアルコン1
ポータブルホール4
スカイクレイブの亡霊2
安らかなる場所2 

厳しいマッチアップ
ポータブルホールはアルカニストとクロクサを狙ってください。
若き紅蓮術師は無視が良いと思います。
基本的にハンドはバレるのと2点火力、コラコマも含むが入ってくることから、鎖ならしはあまり1枚減らします。
呪文捕らえで上手く対処できることはまずありません。すぐ対処されるので後手も先手も全て抜いてください。
基本的には要所要所だけ、ポータブルホールと、スカイクレイブの亡霊で弾きながらロード8枚で戦線を支えながら殴りきりましょう。
全除去は基本ないので天球の見張りが定着したら除去がないことがうかがえます。どんどん展開していきましょう。

どうせクロクサによるハンデスが飛んでくるので、キープは土地4枚くらいでも問題なくキープして良いと思います。

青白ハサミ
不利4分
Out
幽体の船乗り3
呪文捕らえ2
集合した中隊2
無私の霊魂1

In
スカイクレイブの亡霊2
ポータブルホール4
神秘の論争2

サイド後はかなり戦いやすくなる。大降りなアクションは打ち消されやすいのと、墓堀りの檻が入っていることから、ポータブルホールで対処可能といえど、当てどころは大体生物になる上に、軽い打消し呪文も入っていることから集合した中隊はあまり過信しないこと
相手もポータブルホールをいれてくることから、ポータブルホールを重ね合うことも視野にいれること。
マナ域が全て呪文捕らえより低いことからに基本的に不要
ポータブルホールとスカイクレイブと鎖霊が何枚引けるかで変わってくる。
除去の当て所はとても多く、裏目が多いので頭を悩ませることが多い、どうせ、勝っても負けても、すぐ終わるマッチアップなのでしっかり考えて動こう。

ジャンドサクリファイス
不利3~4分
Out 幽体の船乗り3
  無私の霊魂1
  呪文捕らえ3
  鎖霊1
  
In ポータブルホール4
 スカイクレイブ2
 霊気の疾風2

ラノワールのエルフとガチョウ裕福な亭主、忘れられた神々の僧侶など1t目からポータブルホールが大活躍します。
相手のデッキは多少安定性に難があるので、ラノワールのエルフに依存することもしばしばあります。
呪文捕らえは先手後手で調節して良いと思いますが、あまり中隊に当てれるほど悠長なことはなく
むしろどんどん展開して始めた方
が良いと思います。
コルヴォルトと中隊に霊気の疾風が当たればかなり嬉しい展開です。ちなみに地下墓地の選別者は欠食なので当たりません。(経験談)
波乱の悪魔と僧侶を対処できれば除去はできないので、ここにスカイクレイブを当てていきたいところ
基本的にはノーガードで殴り合いです。

黒単ヴァンパイア
普通5分

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Out 
呪文捕らえ2
無私の霊魂1
幽体の船乗り3

In
ポータブルホール4
スカイクレイブの亡霊2

体感5分くらいのマッチアップ
絆魂によってダメージレースを優位に進められる一方、ペイライフするカードもあり、そこまでの苦しさはない、接死は回避能力のため、気にならない。
ただし、サイド後は激しい恐怖というインチキな全体除去があることを頭に入れておきましょう。
激しい恐怖、ゲトの裏切り者カリタス、傲慢な血王、ソリンがあるため、呪文捕らえは数枚残しておきます。
純正の黒単程、除去の枚数は高くないので、結構生物は残ります。

緑単

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微有利
Out 
幽霊の船乗り3
無私の霊魂1
呪文捕らえ4

In
霊気の疾風2
ポータブルホール4
スカイクレイブの亡霊2

ポータブルホールでラノワールのエルフを除去し、テンポ差がつけられなければそんなに厳しくないマッチアップ、緑単はいつの時代もシステムに弱いため、鎖霊で大型生物をタップされ始めるとかなり減速し始めます。相手が減速してマウントをとれている状況になれば、ラノワールのエルフに霊気の疾風を当てても問題ないです。
変容するケラトプスは打ち消せませんが、スカイクレイブの亡霊で対処できるのと基本的に後手後手に回るので、呪文捕らえはいらないです。
除去は大食のハイドラの格闘能力だけです。

いかがでしょうか。
少しでも参考になることがあれば幸いです。

ここまで読んでいただき誠にありがとうございました。


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