【美容医療と恋愛14】損切りしなきゃダメですか?恋愛や美容医療に失敗した時の軌道修正
前回は、『全部欲しがっちゃダメですか?』と題しまして、物事の優先順位の見極め方を考察しました。
恋愛においては、お相手に求める条件は、基本的人権を最優先とし、他の要素は一貫性を持って求めるべきでありますが、美容医療においては、いくつものお悩みを同時に叶えたいというワガママも臆せず伝えた方が良いとお伝えしました。
さてさて、今回は、『損切りしなきゃダメですか?』と題しまして、失敗の受け入れ方とリセットのコツを考察してみたいと思います。
恋の目眩まし効果
恋は盲目とはよく言ったもので、恋に落ちると誰しも目が眩みます。目が眩むのが恋とも言えるかもしれません。相手の欠点を見ることが出来ず、冷静さを失います。
「恋の目眩まし効果」は大脳生理学でも説明出来ますが、簡単に言えば『(覚醒剤などのドラッグで)ラリっている状態』に陥っているのです。ナチュラルハイですね。(そんなこともあったぜよ、遠い目)
復習しますよ。パートナーにすべきお相手の条件は、
誠実で嘘をつかない
あなたを傷つけない
あなたを最優先する
これらは、恋愛関係の根幹とすべきで、恋愛における基本的人権と言っても過言ではないように思います。
ちなみに、日本国憲法が定める基本的人権は、
教育を受ける権利
健康で文化的な生活を送る権利
政治に参加する権利
働く権利
住まいや職業を選ぶ自由
言論や出版の自由
などですから、上記を本人の希望を無視して制限し、あなたを支配しようとする人は、国が定める権利まで侵害するヤバいヤツと相成りますのでご注意くださいませ。
今は亡き祖母、三千栄が申しておりました。
(三千年栄えるで、みちえ。大正の末に生まれ、四時代を生き抜き、令和に元号が変わった元年5月1日に95歳で大往生いたしました)
「昔から、飲む・打つ・買うって悪い癖がある男は救いようがないってのが常識さ。これに目ぇつぶっちゃいけないよ」
※飲む=酒癖、打つ=博打・賭け事・借金癖、買う=女癖
ちなみに、三千栄は、千と千尋の神隠しの湯婆婆の双子の妹、銭婆(ぜにぃば)のような雰囲気と声でしたので、夏木マリ風の声で上記のセリフを言ってみてください。
これら3種の悪い癖のいずれかを持つお相手のパートナーを傷つけるパワーときたら、3種の神器的悪癖といえるでしょう。
1つでもパワフルですが、2つ3つと有する強者も結構多いですね。
一見すると明るくチャーミングだったり、優しくて気が利いたり、仕事が出来たり、口が達者だったり、お相手の心を掴む能力に長けています。
そして、あなたの愛と時間とお金を搾取する寄生虫のような存在。
本当の優しさも、本当に人を愛す力もないのに、うわべの甘い言葉や、張りぼての魅力で人の心に入り込む輩たち。
ただし、人生経験を積まないと本当の優しさや人間的魅力とは何かを見極めるのは正直難しいですよね。
だから失敗もするわけでして(遠い目)
なんでこんな話をするかと申しますと、人生の起動修正って本当に難しいなと、しみじみ感じるからです
それが、学業や研究、ビジネスでも、人間関係でも。
恋の目眩ましでヤバいお相手(外面が良いので一見すると優良物件に見えることが多いのが特徴)とお付き合いを始め、うっかり結婚しちゃったり、子どもまで産まれてしまった後の方向転換。
周りの友人や家族が別れた方が良いと言っても耳を貸さない。
超~~~あるあるです!
いつかは変わってくれるはず、
ああ見えて良いところもあるから、
普段は凄く優しいから、
私に至らぬところがあるから仕方なく、
暴力、酒乱、モラハラ、借金、不誠実など、
一発アウト&退場とするべき案件を、空のように広く海のように深い愛で許してしまう。
そこのあなた。あなたの事ですよ!
損切りすべきタイミング
お別れする決断は、株取り引きにおける『損切り』や、投資や企業経営における撤退のようなもの。
※損切りとは、投資家が損失を抱えている有価証券を売却して損失を確定させることです。ロスカットやストップロスとも呼ばれます。
仕事のデキル経営者は失敗しないかって?
いえいえ、そんな事はないと思います
そもそも、優れた経営者や投資家は、投資するか、新規事業を始めるか、新しい取り引き先と契約を交わすかどうかを事前リサーチし、多角的に見極める判断力は優れています。
でも、ビジネスって時代や社会情勢、表面的な調査では見えない不確定要素が満載で、途中から雲行きが怪しくなる事って多いですよね?
投資した有価証券が常に上がり続けるなんて事もあり得ないこと。
ヒット商品やヒットサービスを連発しているように見えても、表には出てこない失敗作も沢山あると聞きます。
要は、失敗したときに、被害を最小限に抑えて次の投資に資金とマンパワーを回せるか。トータル的な成功の鍵は、勇気ある撤退が出来るか否かにあるでしょう。
「ここまでかなりの金額を投資しているから」:金銭的損失
「3年がかりのプロジェクトで人的コストも相当かけたから」:時間的損失
「ローンチすると発表してしまったから」:社会的損失(世間体)
様々な理由で引くに引けないご事情、お察しします。
でも、優秀な経営者は、その事業にしがみつく事で、もしくは、その有価証券等を保持する事で、今後発生するであろう損失を計算して、確定し、切るのです。
これが超絶早い。
これを恋愛に当てはめると、
ということになりますね。
ビジネスも人間関係も、「これ以上保持したら、自分の人生大損する」と判断したなら、損切りすべきタイミングを逃さないようにしたいものです。
すでに発生した損を、相手の変化を期待して挽回・回収しようと思わない事がポイントです。過去から学ぶことはしても、振り返らない、後悔しない。
変化出来るとすれば、それは自分自身だけ。
だって、死ぬ前に「私の人生、色々あったけどトータルで幸せで楽しかったな」って思えれば花丸なんですから。
美容医療における損切り
さて、美容医療における損切りって何でしょうか?
最近増え続けている他院修正、特にヒアルロン酸溶解のカウンセリングをする度に「ここで損切りしないと後悔するのにな」感じます。
美容医療は本来、あくまでも患者様のご希望に基づいて行われるべき種類の治療ですが、緊急時は別です。ヒアルロン酸注入後の血流障害や遅延型異物肉芽腫の場合、待った無し、迷う余地無く、少しも残すことなく、100%溶解します!
問題は、他院で注入したヒアルロン酸の仕上がりが悪かったり、半年経って下膨れになったり、顔が大きくなったり、変なたるみが現れたり、表情の違和感を感じたりしてご相談にいらっしゃる方たちの場合です。
本当に最近増え続けています。
せっかく高い施術料金を支払い、ヒアルロン酸を入れたのに、溶解注射でまたお金をかけるかどうか、、、迷いますよね!?
でも、吸水期の1カ月半経過して不自然な場合は溶解を検討するべきです。
ヒアルロン酸を溶解しないでいると生じるリスク
一か所に大量に注入したことやリスクの高い製材を入れられたこと、注入時の不潔操作などで、半年以上経ってから、注入物のまわりに被膜、線維化(カプセル化)、異物肉芽腫の形成、感染の持続などが生じてしこりになっている場合、一度の処置では完全な修正ができないことがあります。また、このようなケースでは溶解注射が効きにくく、外科的手術など別の手立てが必要になる場合もあります。
溶かすか否かで迷っている患者様には『損切り』の視点で考えて頂きたいと思います。
不適切な製材を、不適切なテクニックで、不適切な層と部位に、不適切な量注入されてしまった場合、ヒアルロン酸製材を体内に保持し続ける事で、将来生じうるリスクは甚大です。
幸い、ヒアルロン酸製材はタイミングを見誤らなければ、溶かす事が出来ます。スッキリ溶かして、損切りし、次のステップに踏み出しましょう。
ヒアルロン酸注入は素晴らしい治療です。魅力を高め、加齢症状を改善し、老化の進行を穏やかにします。
適切な製材を、正しいテクニックで、最適な層と部位に、必要最低限の量を注入すると、感動レベルの結果が得られます。
注入法によって、頬、額のボリュームを補充や、シワの改善、リフトアップ、輪郭形成など汎用性が高い治療です。また、長期的にはヒアルロン酸が周りの細胞を刺激してコラーゲンを増やし、肌の質を底上げするので老化予防にもなります。
今回のまとめ
恋愛でもビジネスでも、道を誤ったと判断したら、時間を置かずに損切りすべし。
美容医療においては、ヒアルロン酸注入後の他院修正のように、待ったなしの場合がある。将来生じうるリスクを考慮し、迷うことなく溶解すべし 。