氏名を利用された首長様・議員様に期待すること。不正な署名活動疑惑に対して私ができること。(私論・お願い)
はじめに
今回は、従来の法令や実例、事象からの考察ではなく、私の意思・思考に基づく内容です。賛否両論あると思いますが、私の行動原理的な部分でもあるので、あえて記載したいと思います。
なお、記事執筆は2021/1/19。その後、行政や司法、報道での動きがあることを期待するとともに、彼らの動きを促す意味合いでの上程です。
事象と報道
愛知県知事リコール活動。活動の意義や賛否は抜きにして、いろいろ問題が取り上げられています。その中の一つが、勝手に名前を使われた、という事象。関連記事やネット上のニュース、ブログなどは以下
https://www.chunichi.co.jp/article/174188
特に、中日新聞記事を引用。
2020年12月22日 05時00分 (12月22日 05時02分更新) 会員限定
愛知県議の神谷和利氏(自民、豊田市)は、不正な署名が含まれている疑いをインターネットで知り「解職を求めていないのに名前があったら困る」と市選管に個人情報の開示を請求。名前があると連絡を受け、「刑事告訴も頭にある」と憤った。同様に名前があった杉江繁樹県議(同、常滑市)も「真相を究明してほしい」と警察に被害を伝えたという。
碧南市議では自民系の十三人全員が開示請求し、小林晃三、新美交陽、磯貝忠通の三氏が無断で名前を書かれていた。小林氏は署名集めをする「受任者」の欄に名前が使われ「ひどい。誰がやったか想像もつかない」と語った。
田原市の山下政良市長も開示請求で、署名簿に名前があることが発覚。住所と生年月日も書かれており、「誰が書いたか分からないが大変遺憾」と話した。
開示請求結果とその発表
私は、個々人が開示請求により、署名した人・受任者が自らが関係する署名がどうなったか、あるいは署名していない人が自らの氏名が使用されていないかを調べることは、選管の業務負担にはなりますが、実施してよいことと思います。
しかし、そこで知り得た情報をどう使うかも、個々人の判断ですべきと思っています。
なぜならば、そこには「信条の自由」を「秘匿」する権利が、個々人にはあるから。
政治信条の情報収集?
そのため、早々に「署名していない人は開示請求しましょう!結果に対する相談は私まで」と出している、「不正リコールを許さない市民の会」とやらに対しては私は非常に懐疑的です。
<魚拓版>
この団体?のHPを見て、さっそく調べたのが問合せ先。あかつき法律事務所内にあるとのことなので、そのあかつき法律事務所ってどんなとこかと調べたら。岩城正光氏という弁護士殿が所属する事務所でした。
https://sumline.jp/phonebook/professionals/88762
Wikipedia情報ですが、引用
名古屋市副市長として
2013年6月、名古屋市副市長就任。「子どもや高齢者の悲鳴に耳を傾ける人」と、名古屋市長の河村たかしより直接の要請を受け、名古屋市副市長就任。すべての弁護士顧問契約を解除し、名古屋市政二人目の民間出身副市長として奉職。児童虐待や福祉政策といった分野を担当していた[6]。名古屋子ども応援委員会、障がい者支援、虐待防止などの施策を進める[2]。就任時には、虐待防止学会の世界会議を名古屋で開催することへの協力を市長に求めたという[5]。
2016年5月、河村市長により解職された[6]。解職の原因は、陽子線治療施設や学校政策をめぐる市長との対立だったという[6]。「市民、現場と対話する施策を望まない市長にとっては、私は目の上のたんこぶ的な存在だった」と述べている[2]。
2017年名古屋市長選挙
2017年4月23日投開票の名古屋市長選挙に市議会自民党、民進党、共産党や社民党愛知県連合の支援のもと出馬した[7]。名古屋城天守閣の木造化の中止や、市民税減税政策の廃止を掲げた[7]。195,563票を獲得したものの、現職の河村たかしに敗れ、落選した。
弁護士として、あるいは自らの正義感からの実行かもしれません。事務所を同一にしているだけで、岩城氏は本件の「不正リコールを許さない市民の会」とは関係が無いのかもしれません。
しかし、河村市長に解職され、選挙で敗れた方が関与していると思ったら、この団体の目的は何か?と、少なくとも私は勘繰って二の足を踏みました。
基本的にこの手の団体。責任者なり代表者の個人名や顔を明らかにしない所は、私はあまり信用できません。
直接請求により、署名の不正を疑われた方は、ぜひとも自らの意思で、自らが信頼できる方法・信じる方法で、行動を起こす起こさないの判断含めて対応していただきたいと思っています。
単に警察署に行って相談するもよし。役所の選管に相談するもよし。それらが一番確実な方法じゃないかな?と思慮します。
政治信条の公開と自らの役割
前述の引用マスコミ記事。首長さん、議員さんが、自ら調べ、自らの判断でマスコミという方法を使って公開されました。
本来秘匿しておいてもよい政治信条、すなわち「リコール署名を私はしていない」を明らかにしてまでやりたいこと、また職責に照らしたときにやるべきことは何でしょうか?
蛇足ですが、「私は書いていないけど、開示請求してやっぱり書いていなかった」と公表した碧南市議の自民党系の10名の意思・意味合いはよくわかりません(苦笑)。
首長・議員というのは、地方自治において条例制定改廃に強い権限を持っています。条例制定のための職務と言っても過言ではないかと。
ついては、今回のリコール署名活動の不正疑惑なり、不可解事象について、再発防止のために動く気があるのかが、私が期待し、注目しているところです。
産業や一般企業において、トラブルや不祥事に対しての対処は
①原因調査・原因追及
②応急対策実施
③再発防止策検討・実施
④再発防止含めた仕組みの評価、見直し
が常識的な動き方です。
このうちの①原因調査・原因追及は、警察や裁判所などが本来役割。
②の応急対策は自治体選管や総務省の通達等
そして③の再発防止策検討・実施が、法律改正ができる国会議員ないし、条例制定・改正ができる地方議員ないし地方首長と私は思います。
ゆえに、自らの名前が使われた!と公表された首長様・議員様。
警察への相談、だとか警察への告発検討 とかの生ぬるい話ではなく、告発・告訴で①の対応をしっかり警察・司法へお願いし、自らは③の再発防止策検討・実施に力を注いでほしいものです。
(当該首長さん、議員さんは、地方自治法に関しては告発、有印私文書偽造に対しては告訴ができるのでは?)
その動きをしない場合、私は以下の可能性を勘繰ってしまいます。
①自ら実は書いた。しかし、大村知事への忖度・忠誠心の提示、あるいは自民党会派内の同調圧力により、書いていないことにしようとした。
②自ら実は書いた。署名が有効数に達した際、縦覧にて「自ら書いていない!不正だ!」の異議申し立てをするための仕込みをしていた。
上記の考え方は、かなり失礼な内容なのは承知の上です。
そんなことはないはずと思っています。ぜひとも行動で示していただきたい。
また、市議会・県議会などが始まるころと思います。
足元はコロナ対応など、優先すべき重要議題があるのも承知の上。
もし、本件のリコール活動不正疑惑を議会等で取り上げるとき、①の不正追及たる「だれがやったんだ」「〇〇氏が裏で手を引いたんだろ」「10年前の名古屋市議会リコールと同じ手口だ!だから〇〇氏は辞任すべきだー」のような、政争に用いるような質問・議論をされないことを期待しています。
議会議事を期待して待っています。
リコール活動に賛成・反対とは別次元の問題
そもそも、今回のリコール活動の解職理由に対して、賛否両論あるのは承知済みです。少なくとも、共産党や一部議員は反対されていますね。
<共産党愛知県連>
<魚拓版>
一部引用。表現の自由保護の観点で反対。
リコール運動自体は市民の権利ですが、「表現の自由」を脅かす内容を持ったリコール運動について適正とは考えていません。
愛知県県議 高木ひろし氏(新政あいち)
<魚拓版>
一部引用。今じゃない&他の政治意図があると考えるから反対
(前略)
そんないま、なぜ「知事リコール」なのか、まったく理解できない。しかも、この運動をなんと河村名古屋市長が主導しているというから驚く。コロナ禍の中で、愛知県は名古屋市と協調して感染防止と、県民・市民の生活防衛に全力をあげてきたはずなのに。
請願は当然ながら、愛知県議会の圧倒的多数で否決された。しかし、高須氏、河村市長らの「知事辞めろ」キャンペーンは収まるどころか、知名度と資金力にものを言わせてますますエスカレートする勢いだ。そのトーンも、芸術や表現の自由論を飛び越えて、まるで右翼・国粋主義のアジ演説調になってきた。
コロナ禍で苦しくなった生活や社会的ストレスは、どこかに「敵」を見つけて攻撃したくなる衝動が起きてくる。それを知事に向けるのは見当違いもいいところだ。賢明な市民は、裏に潜む政治的狙いに、冷静に目を凝らしてほしい。
各々、こうやって自らの考えを以て、活動反対するもの自由と思います。リコール活動そのものも、また反対活動も、読み取りどう考えるかは個々の自由。
しかし、一連の活動の不正行為疑惑(ひょっとかすると、この記事上程後には疑惑が事実になってるかもですが)に対して、法に規定された民主主義手続きをどうしていくか?の課題は、リコール活動そのものに賛成・反対とは全く別の軸の課題と私は考えます。
本件、今後の直接請求制度をどうしていくべきか について、各方面のもつ役割と権限、そして実行について期待します。
これについては、名古屋市議会の横井市議のブログを引用します。
(当初記載はなかったですが、後から追記されていたのは秘密(苦笑))
最終段引用
直接請求制度は民主主義の根幹。適切に運用されるよう、名古屋市会としても実態調査に努めるとともに、制度改正など国への働きかけを進めていきたい。
私は、私のやり方として、切り取り報道や、政争扱い報道などに対して、法律や実例、公開情報を基に、皆が考えるきっかけとなる事項を、ネットの中に残していきたいと思い、記事上程を続けます。(できる範囲で)
幸いに今はgoogleなどビックデータ活用できる時代。
たとえこの記事の足元閲覧者が少なくても、どこかで検索などで引っ掛かり、見た人がまた自ら考え、実行する、そんな動きへのお役に立てれば幸いなところです。
今回は個人の思いが強く出すぎました(苦笑)。
皆様はどう感じられましたか?
今回はこれぐらいで。
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