名古屋市議会解散請求をふりかえる その3(解散請求活動への流れへ)
はじめに
約10年前の名古屋市議会解散請求のふりかえり、考察のその3です。
議事経緯は前の記事で記載しました。
本件、改めて読み返してみると、いろいろな側面や見方があるな、と思いました。
課題側面の考察
まず、課題側面から。適当に私の思いで、私の思う言葉で記載しています。学術的、法的に正しい言葉なのかは正直自信がない部分もありますが、ご了承くださいませ。
①政治学的側面
・二元制民主主義のあるべき政治体制とは?
②憲法学、法律学的側面
・議会運営に係る事項(定数、ボランティア化、党議拘束など)を、条例にて制限的ともとれる内容が許容されるのか?
③経済学的側面
・報酬削減、ボランティア化等が、経済対策として有効なのか?
次に、見方について、両極端に振ってあえて書いてみます。
①性善説的思考
・政治体制について、市長と議会の各々あるべき姿についての課題提起と議論
②性悪説的思考
・自身の権限と抵抗勢力の弱体化を狙う市長と、既得権益保護のために対抗する議会
皆様はどうとらえましたか?
議事経過
2010年(平成22年)2月 定例会 03月24日-08号
継続審議となった、平成21年12月第195号議案を含めた、総務環境委員長の報告です。
坂野公壽 総務環境委員長
<経歴>
2003年 港区選挙区 自由民主党 新人 当選
2007年 港区選挙区 自由民主党 現職 当選
2011年 港区選挙区 自由民主党 現職 当選
2015年 港区選挙区 自由民主党 現職 当選
2019年 港区選挙区 自由民主党 現職 落選
(略)民主党所属委員から、第22号議案については、(略)第88号議案、第89号議案、第90号議案及び第195号議案については、議案そのものに対し、議会のチェックを受ける側にある執行機関の長が、具体的な数値目標や具体的制度設計を記した条例案を提出することについて、憲法上に疑義があることに加え、議会みずからが主体的に取り組むものとして、さきの3月19日には、パブリックヒアリングや市民の意見募集の手続を経て、名古屋市議会基本条例を制定したこととの理由により反対であるとの意見表明がなされ、
自民党所属委員から第22号議案、第88号議案、第89号議案、第90号議案及び第195号議案については反対であるとの意見表明がなされ、
公明党所属委員から(略)平成21年第195号議案については、条例案では議員のボランティア化が前提となっており、議員になろうとする人が特定の階層に偏ることとなり、多様な民意が反映されないおそれがある。
さらに、議員活動は時代とともに複雑かつ多様化して、もはやボランティアで活動できる範囲を超えているのが現実である。その実態を超えているのが現実である。その実態を踏まえた上で、その職を兼業職とするか、専門職とするかを考えるべきであり、一方的にボランティア化するのはおかしいとの理由により反対であるとの意見表明がなされ、
日本共産党所属委員(略)第89号議案については、議員定数の半減は死に票の増大、無投票選挙区の増加、1票の格差の拡大などをもたらし、多様な民意を切り捨て、市長優位の強権体制をつくるものであるとの理由により、(略)第195号議案については、市長が議会に対し議会改革を押しつけるのは、二元代表制のもとで議会の自律性を侵すもので認められない。政治の職業化による集権化の進展についての具体的な事例が示されないなど、住民分権の基本理念が不明である。また、減税、地域委員会、議会の改革というそれぞれ性格も内容も違うものを市長の特異な政治観によって一体の条例案としていることは認められない。また、さきに申し上げました第89号議案と同様の理由により反対であるとの意見表明がなされました。
これにより採決をいたしました結果、(略)第22号議案、第88号議案、第89号議案、第90号議案及び第195号議案につきましては全会一致によりいずれも否決すべきものと、(略)議決いたした次第であります。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
この後、共産党議員の討論として発言されていますが、上記要旨に沿った市長権力拡大陰謀論(?)的な討議なので割愛します。気になる人は議事録読んでください。
議員提出議案第13号「名古屋市市民税減税条例の一部改正について」
そして同日の議事で、解散請求に対して重要な事象である、議員提出議案第13号の審議がされます。発言者全文を掲載します。太字は私の追記です。
斉藤まこと 議員
<経歴>(ちょい元ソースあやしいかも)
1999年 千種選挙区 無所属 元職 落選
2003年 千種選挙区 無所属 現職 当選(無投票)(現職??)
2007年 千種選挙区 民主党 現職 当選
2011年 千種選挙区 民主党 新人 当選 (新人??)
2015年 千種選挙区 民主党 現職 当選
2019年 千種選挙区 立憲民主党 原則 当選
ただいま議題となりました「名古屋市市民税減税条例の一部改正」につきまして、自民党、公明党、民主党を代表して、提案の趣旨を簡単に御説明申し上げます。
市民税減税については、昨年6月以来、本会議や委員会において真剣な議論を重ね、時間をかけて慎重に審査してまいりました。その後、11月定例会では名古屋市市民税減税条例が提案され、議論をした結果、低所得者に対する最大限の配慮をした修正案を可決しました。この修正案は、市長より再議に付されたため、私たちは、審議の中で課題となった点、すなわち市民サービスを低下させない、将来世帯に対する過度な負担を残さない、低所得者に配慮する等の附帯決議を付して、名古屋市市民税減税条例を昨年12月に可決しました。
しかし、今回、市長から提案された平成22年度予算案は、附帯決議の内容が配慮されず、財源確保のため幾つもの市民サービスが縮小、廃止されています。また、臨時財政対策債の増加などにより市債の発行も大幅に伸びております。また、財政調整基金からの多額の取り崩しも行われました。
幾ら市長が他の事業にシフトしたと主張されても、子育てや教育、福祉などの市民サービスがカットされたのは明らかであり、行財政改革の中身も本来の意味での行財政改革になっておらず、減税の財源を行財政改革で生み出したという点についても疑義が残るのであります。
さらに、市民税減税初年度となる平成22年度は、減税規模が161億円ですが、平成23年度以降は、その規模が219億円に膨らむ見通しであり、市税収入の見通しも不透明な中、23年度予算編成は極めて厳しいことが予想され、市債残高の増加が予想されます。
すなわち、市民税減税が本市の深刻な財政不足を招き、市民生活や福祉に重大な影響を及ぼす懸念が出てまいりました。そのため、市民税減税は恒久化するのではなく、年度ごとの扶助費の推移や市税収入の見込みなどを総合的に判断する必要があると考えます。そうすることによって、予算の編成過程が情報公開され、多くの市民の参加により市民税減税について議論されることにもつながっていくのです。
以上のような観点から、まずは平成22年度のみの市民税の減税とする必要があるため、改正案を提案するものであります。
何とぞ満場の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
このあと、財政福祉委員会に付議され、本会議休憩後の再開にて議決となります。
江口文雄 財政福祉委員長 報告
<経歴>
1999年 港区選挙区 公明党 現職 当選
2003年 港区選挙区 公明党 現職 当選
2007年 港区選挙区 公明党 現職 当選
ただいま議題となりました議員提出議案第13号につきましては、減税の実施期間を1年間とした理由について触れるところがあるなど、慎重に審査を進めてまいりましたところ、意思決定に際し、日本共産党所属委員から、反対であるとの意見表明がなされ、採決いたしました結果、賛成多数により原案どおり可決すべきものと議決いたした次第であります。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
このあと、共産党議員による反対討議がされます。1年限定は賛成だが、元の減税のやり方が反対だそうです。気になる方は議事録を(以下略)。
この後の議決で、賛成多数として委員長報告どおりで可決されました。
2010年(平成22年)4月 臨時会 04月19日-09号
河村市長からすれば、自らの提案議案を否決及び、減税条例も1年限りとされ、再度4月臨時会で議事として提示します。文面のみでも、市長と議会の激しい対立の雰囲気が、私には伝わってきました。
第92号議案「名古屋市議会の議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正について」の議事になります。
河村市長 説明
(略)第92号議案「名古屋市議会の議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正について」、第93号議案「平成22年度の名古屋市市民税に係る減税条例の一部改正について」、そして、地域委員会のモデル実施の経費を計上いたしました第94号議案「平成22年度名古屋市一般会計補正予算」の3件の、いわゆる市政改革の3本柱につきましては、さきの2月定例会で既に御議決をいただいた事柄ではございますが、このたび、改めまして御審議をお願いするため、ここに御提案申し上げることにした次第でございます。
(略)
しかしながら、1年前の市長選挙におきまして、極めて責任の重い51万人を超える市民の皆様に御支持をいただき、その実現をお約束した私の最も根本となります施策、また、市政の大黒柱ともなります施策が圧倒的多数によって修正、否決されるという事態を目の当たりにしましたときに、心の底から怒りを感じますとともに、このような議会の超暴走と言わざるを得ない事態に対しまして、民主主義の危機を感じたわけでございます。
(略)
その審議を通じまして、政治はどうあるべきか、すなわち、政治はボランティアとして行われるべきか、それとも税金で身分保障され、家業化した職業議員によって行われるべきかにつきまして、民主主義の殿堂である議場という最も崇高な場所におきまして、改めて、本日も傍聴に来ていただきます皆さんも含め、225万市民の皆様に問いかけることとした次第でございます。すなわち、市民の知る権利に徹底的に奉仕させていただくのがその理由でございます。
(略)
現在、国で議論されている地方分権、地域主権、道州制などは、合掌づくりの家に例えるならば、建物の間仕切りをどうするかという議論、つまり、間仕切り型の議論がほとんどでございます。
一方で、残念ながら、市民が政治にどのように参加していくのか、あるいは市民の自由、自主、自立をどのように確立していくのかといった民主主義の原点、先ほどの合掌づくりでいうならば土台部分、つまり、土台づくり型の議論は決して十分とは言えません。もちろん、間仕切り型の議論も重要ではございますが、なぜこれだけ長い間、地方分権の議論がされてきたにもかかわらず、実際にはますます中央集権の流れが強まっているのか。それは、土台を変えることなく間仕切りだけを変えてきた結果であると思慮いたしております。
本当にこの国のあり方を変えたいのであるなら、まさに土台づくり型の議論を避けて通ることはできません。ここがお上下々のままであっては、どれだけ間仕切りを変えたところで、建物、すなわち、この名古屋市、日本国はよくなりません。
私といたしましては、この臨時会における主権在民3部作に関する議員の皆様との議論を通じまして、日本の民主主義の土台づくりをここ名古屋からスタートさせてまいりたいと考えた次第でございます。
(略)
それでは、それぞれの案件につきまして、その概要を御説明申し上げます。
まず、第92号議案「名古屋市議会の議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正について」でございます。これは、議員報酬を半減、すなわち、議長につきましては月額61万2500円に、副議長につきましては月額53万9000円に、議員につきましては月額49万5000円にするものでございまして、圧倒的多数の市民の皆さんが望んでおられる改革であると思慮するものでございます。
なお、議員の定数につきましては、現状でよいという認識は持ち合わせてはおりませんけれども、私といたしましては、民意の収束を待って別の機会に御提案申し上げることとし、今回は、市民の皆様にとりましてわかりやすさという観点から、年収1630万円でございますか、議員報酬に絞って提案をいたした次第でございます。
本来、議会は民主主義の代弁者であり、市民の縮図であるべきでございます。それゆえ、議決権を初めとする長をはるかにしのぐ大変強力な、圧倒的な権限が与えられているのでございます。しかしながら、現状を顧みますと、権限の行使に当たって党議拘束がかかり、一人一人の議員を選んだ民意というものが反映されているとは到底言えない状況にあるわけでございます。
また、政治の家業化、職業化は、集権化、議席の指定席化、長期在職化をもたらし、その結果として、さまざまな分野、職業の方が政治に参画する意欲や機会を阻んでいるものと思われます。国、地方を問わず、政治に携わる者が尊敬されない社会であるならば、愛国心や地域愛といったものがはぐくまれるはずもございません。
議員も市長も、本来、市民の代表でございます。私は、その代表が税金で身分保障される現状を変え、少なくとも市民と同じ給料、報酬で生活するという本来の政治の姿を取り戻したいと考えた次第でございます。私の給料を800万円と議決されました以上、それは皆さんはできないのか、私はどこまでいってもこの疑問を解決することはできません。どうぞ議員の皆さん、市民と同じ給料で生活してください。お願いいたします。
次に、第93号議案「平成22年度の名古屋市市民税に係る減税条例の一部改正について」でございます。市民税減税条例につきましては、昨年の12月臨時会におきまして御議決をいただいたところでございますが、このたび制定されました条例は、現下の経済状況に対応し、市民生活の支援及び地域経済の活性化を図るとともに、将来の地域経済の発展に資することを目的として、平成22年度以降、継続して市民税の10%を減税するという内容でございました。
しかしながら、さきの2月定例会におきまして、平成22年度の当初予算案について御審議をいただく中で、市民税減税が本市に深刻な財源不足を招き、市民生活や福祉に重大な影響を及ぼす懸念があるとの理由により減税については恒久化せず、平成22年度に限って行うものとする修正が行われ、また、減税の目的につきましても--ここのところ、市民の皆さん、よく覚えておいてくださいよ--将来の地域経済の発展に資するためという部分が削除されたところでございます。
このことにつきまして、私自身、わずか3カ月前に、同じ議場におきまして御議決いただいたはずの条例が、市民の意見を聞くこともなく、それも驚くべきことに、施行前にいとも簡単に改正されてしまったことを目の当たりにし、16年ほどに上る衆議院議員時代を通しても経験したことのない驚くべき衝撃を受けたものでございます。
(略)
そもそも、税といいますものは国家の統治の根源であり、最大の権力でございます。だからこそ、納税者の皆様にとって最も信頼でき、かつ安定的な制度でなければなりません。しかるに、一たん恒久減税とされたものが3カ月後に施行されることもなく1年限りとされてしまう。このような納税者との信頼関係にかかわる重大な制度変更が事実上密室で決められてしまうというのが名古屋市議会の現状なのでございます。(発言する者あり)だれか市民の意見を聞いたんですか、それじゃ。公聴会でもやったんですか。一遍も聞いておりませんよ。こんな税制改正を公聴会もやらずに1年限りにするなんてとんでもない暴挙だよ、本当に。
(略)
それどころか、とんでもない、いわばうそといいますか、何と市議会というところが施行の前にひっくり返したと。市民の公聴会を1回もやらずにですよ、そういうことになります。それは名古屋市民の皆様、いや、日本じゅうの国民の皆さんの期待を裏切ることになるのではないでしょうか。日本じゅうに恥をかかせたことになるのではないでしょうか。
(略)
起債、つまり、借金による減税との御指摘もございますが、はっきり申し上げて、これは誤りでございます。なぜなら、平成22年度の市民税減税の財源161億円につきましては、すべて行財政改革により確保したからでございます。(発言する者あり)自分の給料1円も下げずによう言っておられますわ、皆さん。
(略)
また、市債残高がふえているとの指摘もございますが、平成22年度当初予算の市債につきましては、平成21年度に比べ増加はしておりますが、これは、地方交付税の肩がわりである臨時財政対策債や、第三セクターの経営健全化等のための第三セクター等改革推進債などの特例的な市債の発行が増加したことによるものであり、減税の影響ではございません。さらに、本市の市債残高と政令指定都市の市債残高の合計の推移を比べてみましても、ほぼ同じ傾向を示すものでございます。
民間に資金需要がない現下の経済情勢では、民間で余ったお金を国、地方を問わず、政府部門が積極的に使わないとしましたら、経済は総崩れになってしまうものでございます。減税財源ということではなく、ええですか、減税財源ということではなく、市政を円滑に運営し、地域経済を支えるためには必要な市債を、必要な市債ですよ、ひるむことなく発行するという姿勢は決して揺らぐことはありません。それは健全なる経済学上も当然なことであります。
以上、申し上げました認識のもと、今回、減税の制度を12月臨時会で御議決をいただいた本来の内容に戻す条例改正案を提出させていただくものでございます。今回の議会の1年限定の減税というものは、まず減税と言えるものではなく、究極のばらまきでございます。また、税金を集め、税金で生活する権力者が市民をないがしろにした究極の権限の乱用、信義則違反であります。信義則違反です。この日本の民主主義の記念すべき第一歩は、ここ名古屋からスタートしたことは大変うれしいことであり、市民の皆さんに心から感謝を申し上げる次第でございます。--ちょっと前後を逆にしました。済みません。ちょっと下の項目を読みましたものですから。減税はそこでございまして。
続きまして、第94号議案「平成22年度名古屋市一般会計補正予算」につきまして御説明申し上げます。今回の補正予算は、地域委員会のモデル実施の経費でございます。地域委員会は、御承知のとおり、地域課題を解決するために住民の投票で選ばれた委員により公開された会議で、市の予算の使い道の一部を決めるという新しい住民自治の仕組みでございます。
(略)
そのためには、16区の多様な地域におけるモデルの検証や、各区役所における支援体制を整えていくことは必要不可欠であり、今回、地域委員会のモデル実施をしていない8区におきまして、モデル実施を行うための経費として4200万円余を計上するとともに、予備費を同額減額するものでございます。
(略)
この議案の文面そのもは見えていませんが、12月に否決された議案から、議会定数削減は変更されていますが、他は変更内容わかりません。
ただ、これに対する各議員の反応は猛烈なものだったと思います。
私は議事録読んでる間、脳内で半沢直樹の取締役会のBGMが流れてました(苦笑)
わしの恵子 議員(共産党)
(略)まず、今回の臨時会招集には、市民の暮らしから見て、必要性も大義もないと考えます。
(略)
河村市長の今議会の招集は、市民と議会の対立構図をつくり、市長の特異な政治路線を推進するためのものであり、招集権の乱用と言わざるを得ません。
議員報酬の半減について、日本共産党市議団は2月定例会で反対をしました。その理由は、半減という額に反対したものではなく、市長が半減を押しつけることは、憲法原則の二元代表制の破壊につながるからです。一方、議会のお手盛りと批判されるような決め方も改めなければなりません。
(略)
そこで市長にお聞きします。あなたが報酬半減を議会に押しつけるよりも、客観的なデータを踏まえて市民参加で決めるという私たちの提案のほうが民主的な改革だとは思いませんか。お答えください。
市長は、議員報酬半減の理由に、世界の主要都市における地方議員の定数、報酬を持ち出しています。
(略)
ロサンゼルス市では、報酬は約1680万円、人口385万人に対し、議員定数は15人と名古屋市と比べて定数が少ないことを強調されましたが、議員1人当たりの事務所予算は約130万ドル、約1億2000万円が公費で負担されているのです。
(略)
このように、それぞれの国と都市のあり方、議会の仕組みも全く違う外国の都市をなぜ比較の対象に用いるのか。しかも、市長は、その中でも自分の主張に都合のよいところだけを取り上げていますが、情報開示ではなく情報操作であり、市民を欺くものと言わざるを得ません。
そこで市長にお尋ねします。議員報酬について、外国事例の都合のいい部分だけを持ち出すのは市民を欺くものだと考えますが、見解をお聞かせください。
リビングの記事も大問題です。あなたは、リビング紙4月10日のインタビューで、議員は給料がよ過ぎる。わしは800万円にしたけれど、議員は2700万円。しかも、4年ごとに4220万円の退職金がもらえると発言しています。しかし、議員報酬は1510万円で、退職金制度はありません。先日のパブリックヒアリングの席でも、市民から追及された市長は、編集者のチェック漏れか、印刷間違いではないかと弁明し、議会運営委員会でも謝罪され、リビング紙でも次の号で訂正記事を載せるということですが、既に多くの市民が目にしており、謝罪や弁明では済みません。
市長は、臨時会を前にして、市民と議会の対立構図を意図的に演出しているのではありませんか。議会運営委員会の謝罪の中でも、そのような発言はしていないときっぱり述べなかったことにも市長の姿勢があらわれています。
そこで市長にお聞きします。この本会議場で議会や市民に対して経過をきちんと説明をし、謝罪をすべきと求めますが、どのように対処されるのでしょうか。
(略)
河村市長答弁
まず、第1問の報酬半減と共産党提案の民主的なと言われております報酬改定案についてでございますけど、まず、私の800万円、あんたたち、賛成したんでしょう。(発言する者あり)じゃ、何で私に賛成して自分は嫌なんですか。やれないんですか、800万円で。一体どうなっておるんですか。市長はやって議員はやれないわけ。後で答弁してくださいよ、本当に。ええかげんにしといてもらわないかぬ。
それと、まず、自分の800万円がいいかどうか、一遍意見を述べてくださいよ。第三者に聞くというのも一つの、第三者機関というのはあり得ますけれども、しかし、その前提として、まず、議員それぞれが自分の報酬について幾らがいいかということを、まず、きちっと議場で自分の意見として言うべきじゃないですか、発表すべきじゃないですか。初めから全部丸投げにして第三者機関でやると。そんなことでは、議員というのは、皆さん選んだところで、市民の皆さんみえるけど、皆さんだれか選んで、その方はその報酬が幾らか、自分で言えぬ人なんですよ。そんな人を選んだんですか。その人が1630万円も年収があるんですか。根本的におかしいですよ、それは。ということでございます。
それから、外国事例でございますけど、外国事例の研究は、地方制度調査会でも物すごい数やっております。それで、今言いましたように、アメリカでもそうですけど、私も5年前ですかね、もう7年前ぐらいなるかな、アメリカと韓国へ、自費ですけど、ほぼ1カ月行ってきまして、ほぼ100人近い議員と首長及び職員の皆さんと話し合ってきましたけど、フランスはちょっとわかりませんけど、アメリカだとやっぱりノンパーティザンで、いわゆるこんなふうじゃないんですよ。みんな一人一人が自分で表決せないかぬ。条例もみんな出します。そういうことだからこそたくさんのスタッフが要るんです。そういうふうになれば別であり、私は、むしろ、そういう議員像を目指しておるんです、実は。そういうことだったら、当然のことながら、事務所を一つつくったり、それから、何人も政策スタッフを持ったり、あれは秘書と言いませんよ、セクレタリーじゃないですよ、スタッフですよ。アメリカはしょっちゅうもめていますけど、そのスタッフを運転手に使ったから、それは公用かどうかでもめております。だから、全く議員一人一人の議員像が違うんです。
私は、今言いましたように、皆さん一人一人が、こんな党が右に倣えどころではなくて、共産党までみんな賛成した全部同じ議決をするようなこういう議会ではなくて、一人一人が責任を持って、自分の表決をできると、自分で条例案を出すと、そういう議会をつくっていこうと、そう言って私は提案しておるんですよ。根本が間違っておるじゃないですか、あんたたちのは。
それから、リビングの記事についての真相--真相というか、最後のところはよくわかりませんけれども、私としましては、よく議員の報酬とか、市長の報酬とかってよくいろんなところでしゃべっていますので、私は自分で間違えたとは思っておりません。私がもし間違えて、市長と議員を間違えたなら、多分、その場で、いや、あれはぱっとしゃべって、いや、あれは市長のことだと言うはずだと思っております。ただし、人間ですから言い間違いはあります。人間ですから。(発言する者あり)皆さんはないんですか、じゃあ。何を言っておるんですか。言い間違いはあります。ですから、私は、100%言い方を間違えなかったとは申し上げておりません。私は多分--多分ではなくてほとんど確実に、その報酬は市長のことだと言ったと自信を持っております。だから、私は、ICレコーダーでとっておったはずだから、ぜひそれで確認してほしいと言ったわけです。それを当局に指示いたしました。ところが、こういうようなことでないとかいうことでございまして、それ以上私は何ともわかりませんものですから、あとは。ただし、問題といたしましては、仮に事業者が間違えた場合でも、やっぱり役所にその原稿をチェックする義務があります。現実に役所にて原稿チェックをしております。ですから、どこかでミスがあったんだろうと思います。そういうことにおきましては、市役所の間違いは市長の間違いですので、おわびを申し上げたいと思います。
しかし、今、僕が初めから故意でそんなことをやったとか、そんなことを言われるのはとんでもない名誉毀損であり、それならそれで説明してくださいよ。あのように年収1750万円、それから、退職金が4220万円ということを故意に議員の報酬と言うわけないじゃないですか、そんなこと。そういうことですよ。そういうことを与野党がない議会において、こうやって一方的に言うということはちょっといかぬですよ、言っておきますけど。民主党の皆さんも、今こういうことになっておるけれども、少なくとも、そんなことまでは言うべきではないと、そういうことじゃないですか、常識的に言えば。私だって間違えることはあるということですよ、それは。素直に謝罪しているじゃないですか。
わしの恵子 議員 再質問
議員報酬の具体的なあり方の前提は、まず、市民に正しい情報が提供されなければなりません。この点で、市民に誤解を与える市長の乱暴な発言、厳しく注意したいと思います。
市長は、地方制度調査会では外国の例も使われていると言いました。しかし、調査会の委員会では、外国の方法が日本でうまく機能するかどうかというのは、社会的な背景の違いを考える必要があると問題点が指摘されているんです。
そして、リビングの記載についてですけれども、録音データが残っていないと自分の発言責任をあいまいにされました。そして、そのままリビング紙におわびと訂正の記事を求めた、こう言っておりますが、実は4月11日のパブリックヒアリング、あの場で市長は、地方議員に退職金制度があったかのような発言をされました。覚えておいでですか。その内容は、戦後、地方議員に報酬を与えただけでなく、退職金制度までつくった。これが今日の地方議員年金に変わった、こうお話をされたんです。確かに国会議員の年金にはそのような経過があったかと思いますが、地方議員に退職金制度がなかったと私は承知しています。市長は、国会議員と地方議員を混同して発言されたのではないかと考えますが、戦後の歴史の中で地方議員に退職金制度が設けられたことがあるのでしょうか、お答えください。
この後、リビング紙の言った言わない、言葉が乱暴だ、退職金なんてものはない云々のやりとりなので省略。
私には、議論がかみ合わず、感情的になって、お互い相手の言葉尻をとらえてマウント取り合い合戦になってしまったように見えました。
梅村麻美子 議員質問(民主党)
私は、以下に述べる理由に基づき、議員報酬を半減する第92号議案「名古屋市会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正について」は、取り下げるべきものと確信し、質問を展開してまいります。
この議場にいらっしゃる大半の皆さんは、4月10日発行のリビング新聞に掲載の市長インタビュー記事を御存じと思います。しかし、傍聴席及びインターネット中継をごらんの市民の皆様の中には初耳の方もいらっしゃるかと存じますので、簡単に説明をいたします。これがリビング新聞です。市長のインタビュー記事で、ここに市長の写真があります。女性、特に主婦をターゲットにした無料の生活情報紙で、名古屋圏で51万部、市内に限れば39万部が主にファミリー世帯に配付されております。
さて、問題のインタビュー記事ですが、市長は以下のように話しています。議員は給料がよ過ぎる。政治はボランティアというのが持論だから、わしは800万円にしたけど、議員は2700万円。しかも、4年ごとに4220万円の退職金がもらえる。これにはさすがにびっくりしました。この記事によれば、私は現在4期生ですので、見たことも聞いたこともない退職金を今までに合計1億2600万円ももらっていたことになっているのです。間違いにしても度が過ぎています。もちろん、議会側は早速抗議し、先日の議会運営委員会において、市長から経過報告とおわびがありました。ICレコーダーの録音が既に消去されていたこと。自分としては市長の給与として発言したつもりであったこと。人間なので市長と議員の2語を言い間違えた可能性もないわけじゃないが、自分は間違っていないと思っていること。この記事はリビング社が作成し、その後、市役所の職員が校正をしたが、間違いを見逃してしまったこと。議員の皆様に御迷惑をおかけしたことについて深くおわび申し上げる。市のホームページとリビング新聞に訂正とおわびの記事を出すが、本会議場で謝罪するつもりはないこと等の市長の発言がありました。
以上が事実関係の経緯です。ところで、この議会運営委員会での市長発言には、その存在を知っていながら一言も触れられていない重要な証拠があります。残念ながらICレコーダーの録音は上書きされ、消去されていましたが、同席した記者が取材メモを残していたのです。これが取材メモの写しです。後で見ていただきます。2月3日、午前11時30分から30分間、インタビューは行われました。出席者は、リビング側は、編集長、2人の記者、カメラマンの計4名、役所側は、市長、広報課長、男女共同参画室長の3名です。30分間のインタビュー終了間際、フォークリフトの運転の腕をひとしきり自慢された後、話題は市長の給与に移りました。取材メモによると、市の職員の60歳定年時の給与は800万円で一緒にした。名古屋市議は手当込み2700万円、◯◯はゼロ--◯◯は読み取れません。フランス、議員は、多いがボランティア、名古屋市議は、おまけに退職金1期4年当たり4220万円と記されています。市長、あなたが発言しているのは明白ではありませんか。市職員がリビング社でこの取材メモを確認したこともわかっています。事は重大です。リコールの署名活動を控えた時期でのリコールの運動を主導する人物の発言です。人間だから間違いもあるでは済まされません。
紙面は50万世帯へ既に配付されています。(発言する者あり)聞いていてください。先日、レクバレー大会の開会式でリビング紙の記事の話をしましたところ、私も読みました、信じていましたと困惑している方もいらっしゃいました。市長の発言が活字となったインタビュー記事を読めば、これを信ずるのも無理はありません。先ほど24日発行予定のおわびと訂正記事の予定稿を見ましたが、驚いたことにすべてリビング社と市職員の責任になっていました。「君子重からざればすなわち威あらず」との教えもあります。政治家、リーダーは言葉の重みを自覚し、みずからの発言に責任を持たなければなりません。市長は、この点、どのように考え、御自身はどのような責任をとられるのか、市長の誠実な答弁を求めます。
市長の間違い発言はリビング紙の記事だけではありません。昨年の7月12日、名古屋工業大学において、日本サードセクター経営者協会、通称JACEVOin中部第2弾が開かれ、多くの参加者を集めました。河村市長は、その折、「庶民革命による多様な公共サービス提供」とのタイトルで講演をされましたが、その中で次のように発言をされました。終戦後、議員を立派にしようとして、そこでまず退職金の規定をつくった。退職しても飯が食えるで、どうぞ安心して出てちょうでゃあと、ここまで身分保障してしまった。そのかわり、一たん身分保障されますと、名古屋市議会は1個しかありません。1個しかにゃあので、延々とその身分保障が加速されてしまったのが今の状況です。ここにそのときの市長の講演を録音したCDがあります。何ならお聞かせしましょうか。ここでも、名古屋市議は退職金をもらっていると言い切っていらっしゃいます。一体、何の根拠があってこんなでたらめが言えるのか、単なる言い間違いでこんな悪質なうそを言えるはずがない。名古屋市会議員は、終戦後、一度たりとも退職金を受け取っていません。市長、あなたは過失犯ではなく確信犯です。(「そんなこと言ったら、あんた、名誉毀損になるよ、本当に」と呼ぶ者あり)じゃ、もし本当に入っていたら……(「後で聞かせてくれよ、それなら」と呼ぶ者あり)入っていたらどうされるんですか。(「文脈をちゃんと聞きますよ。言い間違いのこともあるかわからぬよ」と呼ぶ者あり)こんな話を言い間違えてできるんですか。(「わからぬがね、聞いてみな。こんな壇上で断言したらいかぬぜ」と呼ぶ者あり)恣意的にうそをついて、あなたは世論を誘導しています。名古屋の市長がこんなうそをついてもいいんですか。(「あんた、本当に気をつけないかぬよ、そこまで断言したら。あんた、何にも罪を犯していないのか」と呼ぶ者あり)
(略 議長の「市長 静粛に」)
(続)
なぜこのような間違った発言を平然と繰り返すのか、言い逃れや責任転嫁ではない、市民と議会に対する市長の誠実な答弁を求めます。
また、市長は、自分は800万円にしたが、議員は手当込みで2400万円ももらっていると繰り返しおっしゃっていますが、一体この数字は本当でしょうか。議員の2400万円、この数字はリーマンショックを受けて、議会が自主的に10%カットする前の実態とは異なる過大な数字を恣意的に使ってみえるのですが……(「本則はそうや」と呼ぶ者あり)それはさておいて、市長の言う2400万円の中には、生活費だけでなく、事務所の人件費、家賃、電話代、調査研究費、市政報告の作成費や郵送費、慶弔費等の交際費などなど、あらゆる活動経費が含まれています。もし、この議員の2400万円と比較するのであれば、市長も給与800万円だけではなく、170万円の市長交際費、専用公用車の運転手も含めた秘書課職員35人の人件費3億2197万円、ガソリン代等、公用車経費約20万円を含めた3億3187万円と比較すべきでしょう。(「朝から晩まで仕事してみなさいよ。やってくださいよ。報酬というのは非常勤なんだよ」と呼ぶ者あり)
(議長の「静粛に」)
(続)
市長の好きなラーメン屋に例えるなら、代金800円の中に600円の材料費や人件費等の経費が入っていたとした場合、利益は200円となりますが、市長の論理では、わしは200円しかもうかっていないが、議員は800円ももうけていると言っているようなものです。(「何やそれ、一体。全然いいふうに見えないわ。だれか抗議せぬのか。どうなっておるのや、議員」と呼ぶ者あり)これがフェアな比較ではないことは明らかです。市長の800万円と議員の2400万円を同列に並べて論ずること自体が誤りです。(「どうなっておるのや」と呼ぶ者あり)悪意に満ちた情報操作です。静かにお願いします。(「そんな、人を犯罪人扱いすると、あんた、いいの、本当に。これはあかんよ。議員、とめないかぬよ、本当に」と呼ぶ者あり)今、質問をしておりますので、静かにお願いします。(「何を言っているんだ。犯罪人扱いしたら本当にいかぬよ」と呼ぶ者あり)
(略 議長の「静粛に})
(続)
どうぞやじはやめてください。(「やじじゃありませんよ。これは正当防衛で言っておるんだ」と呼ぶ者あり)今、質問をしているので、静かにお願いします。(「犯罪人扱いしたらいかぬよ、本当に」と呼ぶ者あり)議長、市長を注意してください。
(略 議長の静粛に)
(続)
市長の800万円と議員の2400万円を同列に並べて論ずること自体誤りであり、悪意に満ちた情報操作です。市長給与800万円と比較するのであれば、議員は報酬から活動経費の支出を余儀なくされているので正確とは言えませんが、少なくとも現状の議員報酬1513万円と比較すべきと思います。市長の恣意的、非論理的な報酬比較はひきょうの一語に尽きます。
以上、示してきましたように、悪意に満ちた誤報や、巧みな情報操作によって過度の議会批判の世論が形成されてきました。私たち議会は、定数や報酬を今のまま変えないとは一言も言っておりません。今後、市民の意見を聞きつつ、責任を持って結論を出すと何度も申し上げております。しかし、市長の言葉をかりれば、名古屋市議会はたっぷり報酬や退職金をもらっているので、波風立てずに楽しく暮らせりゃいいと思っている連中の集まりだというイメージがマスコミを通じて巧みにすり込まれた中で、どうして冷静で公平、公正な判断ができるでしょうか。本来、そこで結論を出すべき第三者機関である報酬審議会においてさえ判断を避けたのがいい例です。
市長、あなたは、本議案を提案する前に虚偽の情報を流し続けたことをまず議会と市民に謝罪されるべきと考えます。そして、誤った前提に基づく本議案は取り下げるのが筋であると考えます。この点、市長の考えはいかがでしょうか。市長の誠意ある答弁を求めます。
また、誤解の多い政務調査費の支払い方法等も含め、議員の待遇についての正しい情報を市民に伝える責任が市にはあるものと考えます。市長と議会が健全な相互批判の枠を超え、いたずらに無用の対立を繰り返すことは市民の望むものではありません。「過ちてはすなわち改まるにはばかることなかれ」という言葉もあります。今後どのような方法で市民に植えつけられた議会のゆがんだイメージを払拭し、情報提供の正常化を図っていく考えであるのか、この点、あわせて市長の答弁を求めます。
以上で私の第1問を終わります。(拍手)
ていうか、傍聴人も市長も騒ぎすぎです。議員もやじってる?そういう事するから、政治が胡散臭く見えてしまうのは私だけかな?(苦笑)
この後、リビング紙インタビューの取材録音音声を聞いて議論すべきとの動議が出され、録音確認・休憩をはさんで、議長から録音内容について説明が出ます。
議長 吉田隆一氏(民主党) 説明
休憩前に引き続き、会議を開きます。
第92号議案初め5件を一括議題とし、質疑を続行いたします。
この場合、御報告申し上げます。
休憩前の議事進行発言を受けまして、議会運営委員会及び議会運営委員会理事会におきまして、CDに記録されました平成21年7月12日に開催された日本サードセクター経営者協会主催の会議における河村市長の地方議員の退職金に係る発言を確認いたしましたので、その内容を御報告いたします。
略。議員というものを立派にしようとしたんです。ところが、戦後、焼け野原ですから、みんな出てちょうと言っても出れえせぬわけですわ。ほんで、どう考えたかと。飯が食えるようにしてしまったわけです。(「議長」と呼ぶ者あり)ちょっと読んでいます。(「できましたら、もうちょっと前から読んでもらわないと、全体の、国会の……」と呼ぶ者あり)一応、理事会でここからというふうに……(「もっと前から読まないと。国政の問題を論じておることがよくわかります。都合のええところだけ……」と呼ぶ者あり)
進行いたします。ほんで、どう考えたかと。飯が食えるようにしてしまったわけです、ここで。ほんで、退職金の規定をつくった。退職金がもらえるようにして、退職しても飯が食えるでどうぞ安心をして出てちょうだいと、そこまで身分保障してしまったということです。そのかわり、一たん身分保障されますと、御承知のとおり、マーケットがありませんから、1個しかないですから、名古屋市議会1個しかありません、名古屋市役所1個しかない。まあ、皆さんの会社は幾らでもある。居酒屋でもすし屋でもラーメン屋でも幾らでもありますが、1個しか、日本国政府にも。ということで、延々とその身分保障は--ブランク、ブランク--何かありますが、されていったというのが今の状況であります。だから、その特殊事例の中でということですので、百歩千歩行って譲るなら、今まで成功していただろうと。これね、要するに戦後復興の中で、じゃあ、ああいう状況の中で、ボランティアで議員やれと言ったってできぬじゃないですか、それこそ。ですから、余り旧事例においては、戦後、焼け野原では成功したかも。しかし、まあまあ食えるようになったら、そろそろサードセクターではないですけど、まあ、一種のサードセクターですよ。そして、行政のまともなチェック役を果たすようにしなければならないと。その--ブランク、ブランクがあります、には、税金で身分保障されているとできないですよ。略。
市長におかれましても、録音を聞いていただいたと思いますので、これを踏まえまして、梅村議員の質疑に対する御答弁をお願いいたします。
この後、言った言わないや、800万か1500万か、発言が品位が、などのやりとりがつづきます。
よく見ると、政策そのものに対する議論もあるにはある。
ただ、このあたりの課題設定のずれが、その後の市議会解散請求での世論へのアピール方法・手段に繋がっているように感じました。
その点の考察については別記事で触れたいと思います。
そして、次の2010年4月 臨時会 04月21日-10号にて、本議案は反対の立場の討論が複数会派でなされ、否決されます。
その後の経過
wikipedia引用です。日付等正確性は未確認。
4月26日 河村市長、地域政党「減税日本」を結成
6月29日 市議会は議員報酬半減案を否決。市長再提案の恒久減税案については継続審議
8月27日 市長支援団体が市議会解散を求めるリコール署名を開始
最後に
改めて振り返ると、今回の愛知県知事リコール活動の論点の作られ方も気になってきました。
ここまでの名古屋市議会解散請求前のやり取りを受けての考察は、次の記事で記載したいと思います。
皆様はどう感じられましたか?
今回はこれぐらいで。
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