こころとからだに良い食材の工夫とは?~知っていて損はない食養生について②~
前回からは数回にわたって、季節ごとの食養生について説明していくシリーズ。
医食同源の考えの基、食養生を大切に考える医学体系が漢方である。今回は梅雨の食養生について解説したいと思う。
梅雨は漢方用語では長夏(ちょうか)といい、五臓の脾(ひ:胃腸のこと)と密接な関係があるとされている。
雨が多く湿度が高い環境下は、漢方理論では胃腸に負担がかかると考える。そんな梅雨に対応する食材の代表的なものが大豆である。
大豆は胃腸を整えて、機能を高める働きがあるといわれている。また、利尿作用もあるので停滞した体の水分代謝を活性化させてくれる。
さらに、気(エネルギー)を補う作用もあるので「やる気が出ない、うつ状態、疲れやすなど」の気が不足した状態も改善させてくれ、そのほかに血流良くする効果もあるといわれている。
大豆料理には、豆腐、豆乳、納豆などが最適である。ただし、豆腐はやや冷やす作用があるので注意が必要といえる。
西洋医学的にも大豆は「畑の肉」と呼ばれ、たんぱく質や脂質、ビタミンB群、ミネラルを豊富に含んでいる。
うっとうしい梅雨を乗り切る代表的な食材が大豆関連食材といえるのだ。
今回はここまで。
読者の方に少しでも興味が生まれ、漢方に触れるきっかけになれたなら嬉しく思う。