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データセンター建設プロジェクトのWBS定義
2024/04/15 ドラフト
WBSの目的
プロジェクトを遂行するにあたり、特にスケジュールとコストを管理するために必要とされている
FWBSとAWBSをマトリックスで表記し、それぞれの交点をワークパッケージとして認識
スケジュールコントロールおよびコストコントロールの単位として使用
WBSの構造
レベル構造を持ち、レベル1が最上位、レベルが増えるごとにより詳細に分割
FWBS (Function WBS) の定義
レベル1: プロジェクト全体
レベル2: プロジェクトにおけるセクション (部門ごとの分割)
例: 取得、エンジニアリング、調達、建設、試運転、移行、運用、保守
レベル3: セクションにおける部門ごとの分割
例: 建設 >> 土木工事、構造工事、建築工事、配管、機械、電気など
レベル4: 各分野における作業区分
例: 土木工事 >> 現場準備、杭、コンクリート基礎など
例: 機械工事 >> CRAHの設置、チラーの設置など
レベル5: 各作業区分における実作業のプロセス
例: コンクリート工事 >> 測量、敷均しコンクリート、型枠、鉄筋、打設、養生など
レベル5の各FWBSにおいて検査項目が定義され、検査・試験計画が設定される
AWBS (Area WBS) の定義
レベル1: プロジェクト全体
仮設用地も含めた全ての物理的敷地 (二次元の区分)
レベル2: フェーズ
プロジェクトの投資範囲に準じたフェーズにより、物理的な投資対象 (EPC対象) を含める (三次元の区分の概念が導入される)
レベル3: データセンターの階層構造による分割
例: 地下階、一階、二階、屋上など
レベル4: 建物内の各部屋ごとの区分
部屋として区分できない機能がある場合は、共用部の定義も存在させる
物理的な仕切りがない場合 (外部など) も、工事に最適な区分を仮想的に設ける
レベル5: 各部屋内における空間での区分
床、壁、天井といった空間での区分
作業対象物の設置場所をより詳細に設定するために、物理的空間を仮想的に分割