土地所有というアンフェア
無敵艦隊なんていう名前で有名な「スペイン」
この国はレコンキスタ(国土回復運動)でできたラテンの国。
レコンキスタって、キリスト教勢力による再征服運動の事。
イスラム教徒に奪われた土地の奪還が目的となってヨーロッパが1つになったのです。('ω')
共通の味方を創造するのは難しいが、共通の敵は簡単なのですぞ。
8世紀に開始し、1492年に完成。
レコンキスタは、王・戦士・教会が中心です。
そらキリスト教関係なのでね。
社会経済的に言い換えると彼らは「地主」です。
ここめっちゃ大事。
そう、「地主」なんですよ。
その地主達の力によってレコンキスタは成功したので、結果的にはスペインという国も「地主制国家」となっていくのです。
前に記事にしたイタリアも地主制国家でしたが、過程は違いますね。
地主制ってのは根強く、厄介。
WW2前後の事情を見りゃ明らかと言われます。
1936年(S11年)WW2の開始3年前。
地主制国家のスペインも、ロシア革命(初の社会主義国家誕生)の影響は避けられませんでした。
そりゃ社会主義になってもうたら地主はいりません。
フランス革命みたいに次々とブチ殺される可能性もでてきます。
スペイン国内選挙では人民戦線側が勝利して、左派政権が成立する事になります。
さあ、やっと。やっと。
搾取され続けた小作人+労働者も解放される( ;∀;)
民衆は「自由」の気風に吹かれ、泣いて喜ぶのです。
しかし。
歴史+伝統って産物はそう簡単には壊れない。
地主出身者が多いのは<軍部>
そう、戦士達です。
戦士が左派政権に対して反乱を起こしました。
反乱軍のリーダーはあの「フランシスコ・フランコ」です。
わずか3年でソ連が支援する親労働者の政府軍を打ち負かした後、
3万人の左派残党を処刑します。
そう、フランコの恐怖政治です。
こっわ(';')・・・
左派VS軍部は日本でも何回も発生しています。
思い出してください。
甘粕事件も、亀戸事件も、大逆事件も、、
数えきれぬほどに社会主義や無政府主義者を軍部が殺しまくりましたから。
言論の自由など、皆無の時代です。
これが地主制国家の行動です。
つまり、暴力でねじ伏せるって事です。
ね?
地主制の既得権益ってどれだけ恐ろしいかわかるでしょう?
この前刺された宮台教授が言うように、
日本の「既得権益」を打破しない限り、経済は何も変わらない。
ってのは言い得て妙でしょう('ω')
地主制ってそんなもんです。
ちなみにフランシスコ・フランコの独裁政権を歴史のように感じる方もいるかもですが、
彼って1975年(S50)年まで生きてスペイン独裁を実施してたのですぞ。
ほんまつい最近の話っすよ(笑)
ですが、フランコが死んだからってそれでも地主制は変わらない。
日本と同じく既得権益が消えるなんて事はない。
スペイン=ブルボン朝を復活させて、今日に至っております。
歴史は昔の話なんかではない。
今日に非常に関係する事ばかりです。
この王朝は
太陽王とか呼ばれたフランス国王ルイ14世の末裔です。
現在も絶好調で大土地所有制なので、失業率は高い。
農業の機械化などが進むと、すぐに農村から小作人や農業労働者が追い出されています。
また、
独裁者フランコは生前に革命をとにかく恐れていた為に、
教育に力を全く注がすに、
知的水準も非常に下げました。
よって今でも、なかなか工業化も難しい。
これまた失業に繋がっています。
軍部の暴走ってね、
つまり地主の暴走ってね、
こうなるんですわ。
0から100まで自分らの事しか考えないのです。
スペインの白昼は陽の朗らかさで有名ですよね(';')
が、それに照らされている<土地>には、
ものごっつい、<影>がある事を
知らなければなりません、
土地の所有なんてのは、
あまりにも不平等ですよね。
個の努力も能力も関係なく、
産まれた家系が<土地>をもっているか否か
で全てが決まる人生ゲームなのですから。
日本も、まだまだ大土地所有制は根強く残りますね。
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