KRYラジオ「大人の音楽堂」:カバー集part4(2022.11.12 OA)
大学生の頃、テレビの深夜映画でミケランジェロ・アントニオーニ監督の「欲望」を観ました。ヤードバーズの演奏シーンが有名。ジミー・ペイジ、ジェフ・ベックが一緒にいるのがとても貴重です。映画の内容はその時はよくわからなかったんですが、「STROLL ON」を演奏。監督の指示でのギタークラシュ…。インパクト有りすぎ。その曲を「TRAIN KEPT A ROLLIN'」で自分たちの十八番にしているのがエアロスミス…ロックはやはり「リフ」が命…改めて強く感じますね。
2曲目の「風の中のマリー」、言わずと知れたジミ・ヘンドリックスの名曲をスティングのヴァージョンでお聴きいただきました。しかもギターにジョン・マクラフリン。見事です。スティングってその声を出した瞬間にスティングの世界を作ってしまうところのオリジナリティーが唯一無二の存在。来年3月の来日公演が楽しみです。
そして俺世代のギタリストが最もコピーに挑戦した1曲、ジェフ・ベックの「哀しみの恋人達」。今回はデフ・レパードのフィル・コリンが弾いているヴァージョンを…ジェフ・ベックの演奏をカバーする場合、編曲ってのはまず無いでしょう。いかに再現するか…そこがポイントでしょう。
そしてDEEP PURPLE の最新アルバムからなんとクリームの「ホワイトルーム」。なんてかっこいいのでしょう。大物が大物の曲をカバーすることはあまりないのですが、みごとにディープ・パープルの音にしています。スティーブ・モーズのワウ・ギターが炸裂します。
最後はキング・クリムゾンの「ポセイドンの目覚め」。渋い選曲ですね。個人的に大好きな曲なのでセレクト。演奏しているソリッド・スペースって全く知りません。なかなかの出来です。カバー曲は演奏する側がどれだけその曲に思い入れがあるかどうかが、出来に現れます。譜面なんて見て演奏はいかがなものかと思います。いろんな音楽のライブがありますが、譜面ガン見…っていうのはなんか響きませんね。一度自身の身体に入れて表現する…みたいな感じがいいと感じます。
さて次回もカバー集。これでとりあえずカバーは一旦休憩。お楽しみに。
今回オンエア
TRAIN KEPT A ROLLIN' (YARDBIRDS) AEROSMITH
THE WIND CRIES MARY(JIMI HENDRIX) STING&JOHN McLaughlin
CAUSE WE'VE ENDED AS LOVERS(JEFF BECK) PHIL COLLEN
WHITE ROOM(CREAM) DEEP PURPLE
IN THE WAKE OF POSEIDON(KING CRIMSON) SOLID SPACE