KRYラジオ「大人の音楽堂」:UFO(2023.6.10OA)
1973年スコーピオンズに在籍していた後に「神」と言われることになるマイケル・シェンカー。彼をカリスマギタリストとして世に知らしめることになったバンドが「UFO」でした。当時UFOのギタリストがツアー中に失踪。前座をしていたスコーピオンズのマイケル・シェンカーが急遽そのカバーに入り、見事にやってのけます。しばらくして正式に加入し、1974年から1978年まで苦悩の中マイケル・シェンカーはUFOで大活躍します。英語が出来ないマイケルと酒びたりのリーダー、フィル・モグとの大きな軋轢が生まれており、既に精神のバランスを失っていたマイケルはしばしば失踪を繰り返しながらもアルバム「現象」「フォース・イット」「ノー・ヘヴィ・ペッティング」「新たなる殺意」「宇宙征服」と実にカッコイイ作品を連発します。しかしマイケル・シェンカーは精神的に限界が来ていて、名盤といわれる「UFOライブ」リリース後に脱退、ドラッグ問題とアルコール依存でしばらくシーンから消えることとなります。
UFOは新たにポール・チャップマンを加入させ、ビートルズで有名なジョージ・マーティンをプロデューサーに迎え新作リリースとツアーを開始。初来日もしています。しかしバンドは以前の輝きを失っていきます。マイケル・シェンカーの功績は大きすぎたのです。その後数えきれないくらいメンバーが激しく出入りし、おそらくフィル・モグは苦悩したことと思います。1995年、黄金期のメンバー、ヴォーカル「フィル・モグ」、ドラム「アンディー・パーカー」、ベース「ピート・ウェイ」キーボード&ギター「ポール・レイモンド」、そしてギター「マイケル・シェンカー」で復活。ニューアルバム「ウォーク・オン・ウォーター」をリリース。ツアーも成功しますが、1998年の東京公演において開演10分でマイケル・シェンカーがギターをぶっ壊し、ステージから失踪…コンサートはそのまま中止…有名な出来事です。まあいろんなことがあるバンドです。その後三度復活しますが長続きはしません。UFOはその後メンバーを入れ替えながら精力的に活動します。すごい精神力だと思います。老舗の伝統を守るみたいですね。コロナの関係でフェアウェルツアーは無くなりフィル・モグも病に倒れ…自然消滅的です。
UFO、やはり1974年からの5年間の作品がその後のギタリスト、ハードロックバンドのお手本になったことは間違いない事実なのです。長髪のマイケル・シェンカーがギブソン・フライングVをかき鳴らすあのスタイルはあまりにもかっこよすぎます。ちなみに現在マイケル・シェンカーはとても明るく元気に演奏しています。歳を取ると穏やかになるでしょうか?
次回は出たばっかりのYESの新譜、久しぶりのプログレ…お楽しみに。
今回オンエア
DOCTOR DOCTOR
TOO HOT TO HANDLE 燃え尽きるギター
ONLY YOU CAN ROCK ME
ROCK BOTTOM
LIGHTS OUT
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?