KRYラジオ「大人の音楽堂」:エリック・クラプトン(2022.7.2OA)
土曜の夜にブルース…いいですね。エリック・クラプトン、今回は1994年11月サンフランシスコのフィルモアでのライブ「Nothing But The Blues」を中心にセレクト。当時クラプトンは「フロム・ザ・クレイドル」のツアー中、2日間だけブルースだけのライブを開催。気分を変える…そんな感じなのか、通常のライブメニューとは違う、ましてや自分のルーツ的なブルースの名曲をズラーっと並べました。メンバーとの細かいリハーサルは無かったと感じます。簡単な打ち合わせで演奏出来るメンバーを集めて楽しんだ感じが伝わります。いわゆる「ごきげん」なサウンドです。以前はブート等で出回っていましたが、ここにきてオフィシャルでのリリースは嬉しい限りですね。
1994年というと、2年前に「アンプラグド」でグラミーを受賞…アンプラグド・ブームのきっかけをつくり、そのクオリティーの高さが認められ新たなスタート、そんな時期です。その後の大活躍は御存知のとおり。常にロックシーンの中心人物で2022年もツアーに出ています。昨年の「ロック・ダウン・セッション」の映像も最高です。
この方、非常にセンス良くブルースを伝承していると思いますね。日頃、デルタ・ブルースやシカゴ・ブルース、いわゆる黒人のブルースを聴かないロックファンにそれを聴こうという気にさせたのがクラプトンでしょう。それによってブルースというジャンルが掘り下げられ、ロックの元というのが広く認知されることになったことだと思います。クラプトンはガチガチの凝り固まった片寄りがなく、ハードなもの、アメリカのルーツ的サウンド、キャッチーでポップなもの、強烈なオリジナル、ジャージーで渋いサウンド、レゲエ…どんな感じもクラプトン節にしてしまいます。センスでしょうね。唯一無二です。自分も30年位前「The Blues Blood」のメンバーだった時、ブルース・ロックを体験し、そのアドリブ的な演奏を含めスリーコードの奥の深さを知りました。ブルース、演奏したいですね。
次回もクラプトンさんです。「ブラインド・フェイス」辺りを考えています。お楽しみに。
今回オンエア
Nobody Knows You When You're Down And Out
Blues All Day Long
Crossroads
Malted Milk Blues
Motherless Child
Someday After A While
All Your love