KRYラジオ「大人の音楽堂」:ロギンス&メッシーナ/アメリカ(2022.6.18OA)
中学高校の音楽の教科書に1970年代のポピュラーミュージックがあるかどうかわかりませんが、今回取り上げた二組のような音楽は教材にすべきです。完璧なハーモニーと楽曲アレンジ…はっきり言いますが、このグループの曲、我が国の有名アーティストがパクりまくり。具体的に言いませんが、聴けば分かります。インスパイアされた、影響された…等の言い方はありますが…
そういうことはさておきケニー・ロギンスとジミ・メッシーナのパーフェクトなアメリカンな音楽は1970年代にしては、社会派の歌ではなく日常をとてもセンスの良いアレンジで演奏。もっとテクニカルに複雑な演奏も可能だったのでしょうが、そのあたりを抑えてきれいにまとめているところはさすがです。今回オンエアした「プー横丁の家」は最高傑作。私が中学生のころ。1973年頃ですが、ラジオからはこの二人の歌が毎日流れていました。約6年くらいの二人での活動後、それぞれの道に進みます。ジム・メッシーナはプロデューサー、ケニー・ロギンスは御存知のように「デンジャー・ゾーン」「フットルース」等、映画絡みで大ヒットし「WE ARE THE WORLD」にも参加、トップ・アーティストです。
そしてもう1組「アメリカ」。なんてかっこいい曲を作るのか、素晴らしいアルバムがいっぱい。そのきれいなハーモニーと素晴らしいアコースティック・ギターの響き。パーフェクトです。3人組のグループです。3人とも父親がイギリス駐在のアメリカ軍人。バンド名に「アメリカ」を持ってきた思いがなんとなく分かりますね。デビュー直後「名前のない馬」が大ヒット。CS&Yのような感じが受けまくります。歌の内容はやはり当時のベトナム戦争を背景にした社会派の曲が多いように感じます。名曲「ベンチュラ・ハイウェイ」なんかは、その歌詞の内容をみると反戦歌ですね。イギリス育ちの3人ですが、そのサウンドはまさにウエストコーストサウンド。夕暮れのドライブにピッタリです。まあとにかくアコースティックギターのテクニックがすごい。特に12弦ギターの使い方はとても感動的なのです。今の時代、こんなグループはいませんね。
アコギってとてもとっつきやすく身近な楽器で少し練習すれば身につき簡単な弾き語りくらいは出来てしまいますが、そこで止まってしまっているミュージシャンは山ほどいます。しかし、もっと、もっとと頑張れば無限の可能性を持っています。ただコードをストロークしているだけではもったいないのです。このアメリカの曲をきけば、そのバリエーションを確認できます。ギターを弾く人は聴くべきですね。
さて次回はハード・ロック。ヴァン・ヘイレンの初期です。超絶ギターです。お楽しみに。
今回オンエア
【Loggins and Messina】
DANNY'S SONG
MY MUSIC 放課後のロックンロールパーティー
YOUR MAMA DON'T DANCE
HOUSE AT POOH CORNER
【America】
A HORSE WITH NO NAME
VENTURA HIGHWAY
SISTER GOLDEN HAIR
I NEED YOU
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