見出し画像

rの発音を10秒で身に付ける

私たち日本人にとって、(アメリカ)英語のrの発音は "とても難しい"と言われています。

なぜなのでしょうか。
○日本語に無い発音だから。
○日本語の「ラ行」の発音と混同しているから。
○巻き舌ができないから。
○発音の仕方の説明が、ややこしくて難しいから。
主な理由として以上のようなものがあります。

しかしながら、上記のような理由があるということは、発音時の舌が日本語を話すときの状態のままだということになります。

今現在、日本で行われている発音指導、発音矯正、音声学等は、すべて日本の英語学習者の母語の日本語を話すときの舌の状態を基準にしています。

私たち日本人が日本語を話すときの舌の状態(=日本語の舌)と、アメリカ英語を話す人たちが英語を話すときの舌の状態(=英語の舌)は、大きく違っています。

それにもかかわらず、発音を指導する側も 指導される側も日本語の舌の状態のままで、強引に"(呼気を強くするために)腹式呼吸をしなさい"とか "(滑らかに発音するために)筋力を鍛えなさい"とか "(音声を響かせるために)喉を開きなさい"といったようなことを指導したり、実践したりしているのです。

その結果、英語の発音の習得は困難を極め、このことが リスニングやスピーキングに悪影響を与えてしまっているというのが、英語学習者の発音習得の現状です。

英語の発音の習得は、ホームではなく、アウェイで身に付けるべきなのです。

アウェイ、つまり、"英語の舌"
の状態にしておいて発音することにより、腹式呼吸とか口周りの筋力、あるいは喉を開くといったようなことを、一切 意識する必要がなくなるのです。

なぜなら、発音を苦手にしている日本の英語学習者であっても、舌を"英語の舌"の状態にしておいて発音することで、ネイティブの人たちの英語発音時の音声的・身体的特徴のすべてが、日本の英語学習者の音声や身体に自然に現れるからです。


"英語の舌"の状態については、これまで何度も説明してきましたが、簡単に言いますと "舌の後部が盛り上がり、口蓋垂が下がっている"状態のことです。

"英語の舌"にしておいて、舌先を口の中のどこにも触れさせずに、「ラア リイ ルウ レエ ロオ」と言えば、それが日本語(の弾き音)の[ɾa ɾi ɾu ɾe ɾo]ではなく、英語のr音の[ra ri ru re ro]の発音になります。

そして、同じ舌の状態で軽く弱く"ア"と発音すれば、曖昧母音の[ə]になり、舌先を少し盛り上げるようにして"ア"と発音すれば、半母音の[r](=ɚ)の発音になります。

この二種類の"ア"を続けて発音すれば、playerやworkerの[ər]の発音になります。

このように、"英語の舌"の状態にしておいて[r]を発音すれば、
rの発音は10秒以内に身に付くのです。

rだけでなく、半母音の[r]や曖昧母音の[ə]の発音も まとめて身に付けることができるのです。

今日は、これで終わります。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?