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FE - Fundamental Engineering Chemicalの試験を受けた話

米国版技術士といえるProfessinal engineer(プロフェッショナルエンジニア)の資格を取るために1次試験であるFE(ファンダメンタルエンジニアリング)の試験を受けました。時間があるのと、友人が取得していたのと、就職活動があんまりうまくいかないから米国での何かの足しになればいいかなと思って自分の専門に近い資格をばってことで受けてみることに。テストは久々で準備など緊張したけど、一つ目標を立てて達成できたのは良かった。このまま本試験と登録承認も乗り越えたい。


申し込み

州によって手続きが違うらしいけど、まずはNCEESのサイトに行って自分の申し込む州のページのガイダンスに従う。自分が住んでいる州で大丈夫だけど、要件が合わなければ違う州に申し込んで違う州に受けに行くっぽい。

MA(マサチューセッツ)州の場合は登録サイトに行ってPDFを記入してアップロードして試験を受ける承認を得る。SSN(ソーシャルセキュリティナンバー)を入力しなきゃいけないので安全なのかなって思ったけど多分大丈夫だった。お金も先に払って、それからじゃないと申込用紙をアップロードできないっぽい。払ったはいいが承認されなかったらどうしようかと思ったけど、特に問題なく承認された。

余談だけど、SSNがない場合でも試験を受けることはできるらしい。で、後日SSNを入手したらPEの登録ができるとか。友人がSSNなしで受験していた。もしかしたら州によって違うかもしれないので、条件に合う州を探して別の州で受けていたのかもしれない。

MA州の場合はFEの申し込み時には卒業証明書や成績証明書は特に要らずに高校、大学、大学院の情報を入力すればよかった。取得した単位数を書くところがあったので、成績証明書を持っておいて良かった。

よくわからず適当に用紙を埋めたけど間違いがあったらちゃんと指摘してくれたので恐れずにどんどんアップロードしてよかった。

試験日の予約

申し込みが受理されたら試験の予約ができるようになっていた。

NCCESのサイトで検索すると近くのテストセンターの予約が2カ月先にちょうどいいスロットがあった。昼の12時に開始して、夕方の6時に終わるような。朝7時開始のスロットもあったけど、早すぎたのでやめた。

1回落ちても無料で再試験できると書いてあった気がするので少し安心して受けた。まあ、もう一度準備するのは大変なので1回でできるようにある程度の準備期間を設けて気合入れてやった。

関数電卓の入手

関数電卓は指定されたもの以外は使えないので調達した。日本で買った関数電卓は日本で受けるFE/PEの試験では使えるらしいのだが、どうやらアメリカ内での試験会場では使えないらしいので中古のものをeBayで買った。大学生の頃に使ってたのと言語以外はほぼ同じ関数電卓。大学生の頃は関数電卓を使いこなし勢だったので使うのは久々でも楽しみだった。線形・非線形、連立方程式の求解とか定積分を求めたりとかパラメータ入力とか使えると便利。

勉強と準備

まずはハンドブックにざっと目を通した(1hr)。ハンドブックは試験当日も使えるので大体の検索ワードを知っておく必要がある。一度見た線図や表は早く使えるようになるので、問題を通して何度も見ることになった。

ネットに落ちていた過去問を2周した(10時間くらい?)

問題は一部を除いてほぼ4択でレベル的には大学生の時に確かに勉強したな~って思うレベル。時間をかければ何も見なくても解ける問題は多かった。ただ5時間20分で110問を60%以上の正答率で捌かなきゃいけないのである程度思い出しておく必要がある。今でも日常的に使っている概念のところやそもそも簡単な問題もあるけど、確かに勉強したけど忘れていたとか、ハンドブックに書いてあるけど式にたどり着けなかったとか、前提がよくわからんとかで見直していたら結構時間かかった。

2周目でも苦手だったのは意外にも熱交換器の分野。あとは熱力学はハンドブックの表を参照する必要があるので苦手。化学両論や反応工学、プロセス工学なんかもリサイクルが関わってくるとどうやればいいかすぐ忘れてしまった。

ネットでできる類似問題みたいなのをやった。

図書館からFEの問題集を借りてきてやった。

FEを申し込むときに一緒に買った問題をやった。
これだけお金払った。Interactiveの方が高いから安いe-book(pdf)のを買った。確か$30くらい。もういらないから必要な人がいればあげたいな。

100問解くのに5時間くらいかかるから復習とか含めて40-50時間くらいかかったんじゃないだろうか。なんとなくわかる英語とわからない英語があって、それらを調べるというのもあった。例えばEutectic temperature(共晶温度)とかAzeotrope(共沸)とかPsychrometric chart(湿り空気線図)とか。まあ、この辺はケミカルエンジニアとして必須だからそういうのを知れてよかったというのもある。

当日

当日は近所のショッピングモールの中のテストセンターで受験。実はこれまでテストセンターでCBTのテストを受けるのは生涯で初めてだった。

受付、IDチェック、持ち込み物のチェックなどをして試験開始。試験内容については開示してはいけないとのことなので、概要を。

試験は5時間20分+休憩25分、イントロダクションが10分くらいで合計約6時間。休憩はscheduled breakとnon-scheduled breakの2種類があって、前者は前半の問題が終わったら付与される。そして休憩を取ると前半の問題には戻れなくなる。後者はいつでも取れるけどその分試験時間が減る。前者はトイレに行ったり飲み物を飲んだり食事をしたりするほか調べ物をしたり携帯使ってもいいらしい。後者は不可。多分どこの試験会場でも同じだと思う。休憩から帰って来る時もIDチェックとか色々時間がかかるのでそれを見越して早めに戻ってきたほうが良い。自分は13秒ほど超過してしまった(まあそのくらいならいいのだけど)。

試験問題でたくさん練習したおかげか実感としては6割は余裕で取れた気がする。わからなかったり時間が足りなかったりして適当につけた問題もあるけど、まあ結果合格した。試験中はハンドブックを見ることができるのに加え、自分は数学系や数式系の問題が得意だから、問題文から式を立てるのが抵抗ないからかもしれない。大人が受ける資格試験なので、満点を目指すのではなく合格点を目指すというので十分満足しています。

結果の送付

結果はNSCESのポータル経由で見ることができて、7-10営業日後ということだったけど、月曜の昼に試験をして翌週の水曜の朝、つまり7営業日後にメールが届いた。合格したことを示すデジタルバッジを貰った。不合格の場合だとどこの問題がどれだけ足りなかったが書いてあるらしい。とりあえずLinkedInに共有してみた。

感想

今まで資格系のものは避けてきたけど酸っぱい葡萄な気がして、避けずに取ろうかなって気がしてきた。このままPEまで頑張りましょう。
高校生・学生の頃は結構検定試験(漢字検定、数学検定、FP、簿記等々)を受けてたんだけど職業に繋がらない検定・資格マニアになってもなと思ってしばらく遠ざかっていた。
PE取れたら日本の技術士とか、化学工学技士?あるいはアメリカのカレッジとか英語の検定とかとって目標設定しようかな。特に英語は自信をつけたいしな。


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